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一時帰国の土産話 Part 2. イシダテックのこやまさんと@焼津。

こちらは、こやまさんバージョン。

さて。
普段は昼過ぎからはまず飲まないコーヒーを、それも日本スタイルの濃いコーヒーを夕食時に飲んでしまったため、よく眠れなかった私。お迎えは11時頃になるとのことなので、8時にゆっくり朝食をとって、お部屋についてる露天風呂に入る。

たいせツナ、おツナがり。が、朝食にでたぞ。
夕食と同様に、素晴らしい朝食。よっ、料理長!👏🏻
二日目の朝食で。
マグロとカツオの食べ比べ同様、こういうのがとってもオツ。
左にあるのは、朝削りたての鰹節だそうで。
湊のやど 汀家の前で待っていたら、こやまさんが車にのって現れた。

「はじめまして」なんて言う気分じゃ全然ない。するっと助手席に座って、いきなり知り合いの如く話し始める。

「あのねー、私、声が大きいって皆に言われてね。だから恥ずかしい思いさせないように気をつけるけど….」
「社長も、声大きいですよ。アメリカの大学に行ってたことあるから」

アメリカ=声が大きい
広いからねー。

ふと気づいて、彼女がいるかもしれないから、一言言っておく。
「車の中に、私の白髪が落ちてたら、ごめんね」

と言ったら、助手席にはおかんが座ると言われた。

私はどうも彼の「おかん」の年齢らしい。そうかもしれない。

「寒くないですか?」と、がりがりに痩せたこやまさんに聞かれ、
「えーっ!暑い。すっごく暑い。」と、車のエアコンをぐんと冷やす。

私は、アメリカ版おかん、なので遠慮しない。

のちほど、こやまさんは寒さで震えていたようだが、
ブラウス一枚の私はソレ以上脱げない。
彼はイシダテックのジャケットを持っていたのだから着ればよかったのだ。

「お昼どうしましょう」といきなり言われるが、私はなにせあのフルコースの朝食を食べたばかり。「まだダメ、全然お腹すいてない」と言い放ち、きっと寒くて空腹だったろうに、こやまさんは素直に「じゃあ、ななやに行きますか」と、嬉しいことを言ってくれた。

きゃー。きゃー。きゃー。

店内を見る私の姿は、こやまさんの記事に写真入りである。

わなわなと震え、10本の指をヒクヒクさせながら、アレも食べたいコレもほしいと店内を歩き回る。アメリカの自宅には山のように賞味期限のキレた日本茶と紅茶があるというのにまだ買うのか、と自問自答しながらも、アメリカからはるばる焼津まで来たんだから買わないわけにはいかない。

迷っていると、「いいじゃないですか、どれも買えば」なんて、さらっと煽るこやまさん。

「店内の商品一種類ずつ買うんか!?レベル」と彼は書いているが、
私は彼に背中を押されたのだ。

ドル高円安で、私の購買力はとてつもなく大きいから、ここで地方都市活性に一肌脱ぐしかなかった。

あぁぁぁ。憧れのかのクレヨンチョコレートをついにこの手に!

戦利品。抹茶味はよくアメリカに輸出されているようだけど、
ほうじ茶味のお菓子はなかなか入手できない。

お腹いっぱいで食べられなかった痛恨の抹茶ジェラート。
また焼津行って、次回は絶対に食べなきゃ。

そして、ランチへ。お魚づくめだったから、かのさわやかハンバーグを食べることにした。

オニオンソースとデミグラソースが選べるのだが、「塩かけると、美味しいんですよ」と、行きの車の中でこやまさんが力説する。ハンバーグに塩?と思ったけど、その理由はあとでわかった。

選んだのは、オニオンソース。塩でも食べてみなきゃいけないから、
「自分でかけます」と、ソースをかけてもらうのは丁重にお断りする。

まだそんなにお腹空いてなかったので(当たり前)、小さめのおにぎりハンバーグにする。こやまさんはげんこつハンバーグを。

順番待ちの間にメニューをみていたら、携帯の待ち受けに使ってるムスコとムスメの写真に、こやまさんが目ざとく気づく。

「えー、ムスコさん、そんな感じだったんだー。」

うちのムスコは、髭面で年齢よりも上に見えるし、サッカーで鍛えた体格(特に下半身)がガッチリしている。ムスメは小柄だけれど、意思の強そうなオナゴに見えるし、実際意思が強いなんてもんじゃない。

「ムスメさん、似てますね」

白人要素が強く出て色素薄いムスメと私がよく似てると言われるのは、
どうも仕草や口調が醸し出す雰囲気とか、生命力の勢いらしい。

ムスコの彼女 Katya や親子3人で撮った写真なんかも見せる。
ほら。痩せてるこやまさん。
シャインマスカット10粒ジュースか巨峰7粒ジュースか散々迷う。
なんで10粒と7粒なのかとふたりで議論する。
大きなナイフで半分に切り、ギューッと押し付けて最後にもう一度火を通す。
油が飛び散るので、こうやって紙でブロックするようにと、こやまさんに指示される。

お塩で食べたら、たしかに美味しかった。なぜか。私は合い挽き肉でつくるけれど、こちらは100%ビーフ。ならばステーキと同じだから、である。どうりで中まで火が通ってなかった。だからJuicy!! 

車内エアコン効かせて震え上がらせたまま、憧れのななやまで連れていってもらったし、まだまだ夕食まで相手してもらうので、ランチはご馳走する。

すると。「高草山、行きますか?」YEESSSSS!!!

狼煙台と山カメラは見れなかったけれど
こんなにいい天気でこんなにいい眺め。私は晴れ女だ。

そして。
いよいよ、イシダテックへ!

歴史を感じまする。
この新しいロゴもいい。

もちろん、かのビーナス像にご挨拶を。

でも、なんでビーナスなのかやっぱりさっぱりわからない。
隣の藤枝市にあるマルタカテクノさんとこにもあるっていうし。

建物の中に入ると、皆さんが静かに働いている。大声の私は絶対に働けない職場だ。さらに奥に進むと、右側の空間にも静かにコンピュータに向かっている社員がいる。そして、左側は社長室。

社長自ら、部屋から出てきてくださったので、中まで足を踏み込むことはできず…。

一緒に写真を撮ればよかったと後悔しまくったけど、かの石田社長と言葉を交わす。確かに声が大きいというか、ぱきぱきしっかりした話し方で、私の耳には快適だった。若い。エネルギッシュ。うーん、想像どおり。彼の笑顔と声量は、あの静かな社内に電光石火で浸透し響き渡るに違いない。

二階の会議室に向かう。階段がけっこう急。
「暑い!」が、私の最初の一声。日本のどこ行っても暑いんだよ、私は。涙。

こやまさんが、会社案内のプレゼンをしてくれる。MBA時代以来、こういう「講義」を受けていないアメリカ版おかんは、フルコースの朝食とハンバーグの昼食による満腹をベースとし、昨晩のコーヒーによる寝不足、あったかい室温の会議室という三重苦により、実は猛烈な睡魔に襲われ、必死で戦っていた。

きっと勘のいいこやまさんは気づいたのだろう、AIで不規格品と判断されるかどうか、いくつかの例を見せて、私をテストし始めた。会話となれば目は覚める。

ソレは合格コレは不合格と、ぱぱぱっと答えると、
「さすが、アメリカの方ですね。回答が素早いです」
と、変なところで感心されてしまうが、肝心の正解率は半分程度。

日本人は白黒はっきりつけられずに迷うらしい。
間違うことを恐れる民族だからね。

その後。彼が「ちょっと失礼」と席をたった時、テーブルに突っ伏して眠りかけたのは言うまでもない。

今から思うに、きっとこやまさんは外にタバコを吸いに行っていたのだろう。

当たり?ハズレだそうだ。仕事で呼ばれたんだねー。

「じゃあ、工場見に行きますか」

わーい。工場見学だ。なにせ秘密兵器を作ってるから写真は撮れないだろうと思って確認したら、やっぱりそうだった。

秘密めいた工場だった。

ブルーの作業着を着た数人ずつが、あちこちで静かに秘密な作業をしている。歴史を感じる器械のそばでピカピカに光ってる個体が作ってる最中の製品らしい。

そのくらいしかわからない。

社員の方のそばを通ると、(誰だ、一体この人は?)と思われているに違いないのに、「こんにちは」と皆さんに優しく会釈される。

なんて感じのいい社風なんだ。

「工場」という建物が三つくらいあったような気がするが、なんとなくつながっているような、まったく別の建物だったような。

ところどころに、鉄くずとかアルミとかプラスチックを細かく種類別にリサイクルする「ゴミ箱」が設置されている。覗き込んで、何がどう分類されているのかを確認してしまう。

モノづくりだー。
モノを作ってる最中にでるいろんなゴミだー。

そして。
一見、なんてことのない町中の工場が、こやまさんの文章と写真によって、あそこまで鮮明に勢いよく動いている様子が想像できることに、驚いた。

約一万キロも離れたアメリカにいる私の目に、イシダテックが世界に向けて確かなものを作っているのが映るのは、こやまさんの広報力である。

というのが、工場見学した私の感想。

そして。
このあと Notethon 仲間二人と、かぜんぐという居酒屋に集まったのだけど、長くなるので次回に持ち越し〜。





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ただただ好きで書いています。書いてお金をもらうようになったら、純粋に好きで書くのとは違ってくるのでしょうか。