クラシック音楽にまつわるエピソード。
小さい頃、ピアノを習っていた。練習するのが嫌で、母の嫌味と脅しに耐えて練習していたから、ピアノをやめたときにはホッとした。それなのに、クラシックというと私の耳はピアノの音を探す。その透き通る音は耳から胸の奥へと染み動く。
大学時代の彼 O君はクラシックが好きで、よくチャイコフスキーを聴いていた。30年前にアメリカ上陸してマンハッタンで暮らした独身時代。リンカーンセンターにせっせと通い、NYフィルを聴きにいき Met オペラも鑑賞した。日本人が認識するような「一般教養文化的な