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ムスコとムスメとその仲間達

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子育て関連エッセイ。現在、ムスコ大学院生、ムスメ大学生。
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#日記

Memory Lane~大学時代。1. ゾッコン惚れ合った彼。

O君は当時でも「今どき珍しい」硬派だった。弓道の有段者で見るからに硬派だけれど、付き合う前から「これまでに5回会った」私がしていたイヤリングのすべてを覚えているような気のつく人で、誠実でとても優しかった。 いわゆる「バンカラ」な彼。後にも先にも、私が好きな硬派でバンカラなタイプが私を好きになってくれたのは彼だけだった。中学高校大学の友達全員口を揃えて「アナタが付き合うタイプとは思えない」とあまりの意外さにびっくり。私も惚れきってたけれど、それ以上に彼のボルテージが高いと友達

冷戦その後。消えゆくタマなしRyanとChristianとの可能性。

タマなし冷戦シリーズ(5回)はこちらから。 高校水泳遠征が3月初め。クラブ水泳遠征が3月末。その2週間後に春休み。その間、Ryanとは一切連絡を取っていない。 Ryan - ルックス9.5/総合8.0 Christian - ルックス8.5/総合9.5 Erik - ルックス7.0/総合9.0 ムスメによる格付けだが、3人の違いをこれ以上に明確には表現できないだろう。 春休みの週、四泊でムスメと大学訪問Road Tripに出た。各一日6時間、5時間、2時間、6時間運転

ムスメ青春真っ只中。新顔登場。Hello, Christian!

ErikとAkashの仲間たちが、ムスメに慣れてきた。(注。Akoshだと思ったらAkashでした) "They are actually hot…..Christian and Alex…" (彼ら、実は結構カッコイイの…) なぬ?なんと。知らぬ間にこっちの方がどんどん進展していっていて、冷戦状態のまま、タマなしとの関係が死滅傾向にあるらしい。ずっとランチの時間に、私が詰めるおやつ(クラッカーとかクッキーとか)をErikとAkashとタマなしと4人で食べていたのに、この

冷戦続報。ツヤツヤくちびるの反響。

こんなにムスメをネタに書きたい放題していいのか、と思わなくもないが、このシリーズで私が目指すところは、佐藤愛子の「娘と私」シリーズ。 春休みに突入し、明日からムスメと小旅行に出るので、ツヤツヤくちびるの反響について書いておこう。 ムスメはまだタマなしRyanとは口をきいていない。スペイン語の先生も仲裁に入っていない。授業でグループで課題をこなすときは、席が近い数人が1グループとなるから、ムスメとタマなしは当然同じグループになる。 Ryan、ツヤツヤくちびる、見てた? う

いつまで続くのか、タマなしとの冷戦。

朝、起きてきたムスメの唇が、いつになく、ツヤツヤしている。誕生日プレゼントにあげた、リップケアを使ったらしい。これは絶対に、Ryanのこと、意識してる。 朝食を食べるムスメに話しかける。 ねぇ、今更なんだけどさ、Ryanと冷戦に入った原因ってなんだっけ? "I actually don't remember.” (そう言われると、覚えてない) 二人で笑う。 スペイン語の宿題送ったのに、ありがとうも言わないで、答え教えてって言ってきたんだよね。 うん。でも一番カチンと来

「誕生日おめでとう」キスしようとしたら引っ叩いてやる。タマなしと冷戦中のムスメ。

アメリカでは州によって違うのだが、この州では17歳の誕生日に運転免許の路上試験を受けるのが普通。高校2年の前半期か後半期に筆記試験のクラスを学校で受講し、それに合格して16歳の誕生日を迎えたら6時間(2時間x3)の路上実習を受けて、仮免取得となる。それからは17歳の誕生日まで、もしくは仮免取得から最低半年間は、親同伴の運転を経て、路上試験を受ける流れ。 ムスメは17歳になり、無事に免許を取得した。 朝イチバンで試験を受けに行くので、学校へは遅刻する。誕生日の朝は、友達から

ムスメとタマなしの冷戦。先生が仲裁役に?

さて、続編。 学校に行った。欠席中の授業のフォローアップでスペイン語の先生、仲人役のMr. Montoyaに会いに行った。 君はまだ休みだってのにRyanが学校に来たもんだから、どうしたんだって聞いたら、もう帰ってきたっていうじゃないか。宿題は彼女から受け取ったのかって聞いたら、受け取ったっていう。でもちゃんとやってないんだよ。どうしたんだって聞いたら、 "She is mad at me." (彼女、怒ってる) って言うんだよ。なんで怒ってるんだい?って聞いたら、

ムスメがタマなしRyanに冷戦布告。慌てるタマなし。

水泳シーズン最後の遠征ミートで、先週ムスメは学校を1週間欠席した。全国レベルのこのミートに行くには、当然ある期間内に規定タイムを達成していなければならない。ムスメは去年3月にこれを達成したが、Ryanはまだ行く資格がなかった。 そもそも勉強にしても水泳にしても、Ryanにはムスメにあるような気迫と根性と努力がない。努力しなくても学業も水泳も成績がいいという、ムスメが一番嫌うタイプである。が、とにかくカッコイイ。 ギリギリのタイミングで、Ryanが資格をとった。同じクラブチ

ムスメとタマなしRyanの関係。15歳の夏。そしてAidan登場。

「ママ!聞いてよっ!」 日本に2週間滞在の後、空港から戻ってきて部屋を覗くと、いきなりだ。 どうした? Fuck RYAN!!!! Ryanがどうしたの? ようやく期が熟したと判断したらしい彼がムスメに告白しようとしたものの、自信がないのか、よりにもよって、 "If I ask you out, what would you say?" (僕が付き合おうって言ったら、何て答える?) とムスメ本人に聞いたというのだ。思わず吹き出しそうになったが、目の前のムスメは目に涙

ムスメとRyanの関係。長い長い歴史。それはJeffとHarrisonから始まった。

ムスメは中学の頃からRyanがスキだ。二人の関係は歴史が長くとても複雑である。 彼女はメンクイだ。短髪ではなくちょっと長めでくるくるっとゆるいウェーブがかかってるのがいいらしい。なぜかアイスホッケーの選手はそういう髪型が多くて、ヘルメットの下からくるっと髪がのぞく。自分は155cmなのにひょろっとした背の高い男子が好きだから、周囲にワサワサといる165cmを超える女子に「私の取り分が減る」などと嫌がれている。兄貴は180cmで抱きついた時の感じがわかるもんだから、185cm

ムスコが帰省してお料理三昧の1ヶ月。

大学3年生のムスコがクリスマス休暇で1ヶ月帰省した。料理三昧で楽しかったのなんのって。ちょうどオミクロンが荒れ狂い始めた頃だったから、閉じこもりを覚悟で材料を買い揃え、バタバタと周囲で陽性が乱発する中takeoutをせず外食をせず、家で作って食べ続けた。 作ろうと思う(ムスコが食べたいという)メニューを書き出し、冷蔵庫の中の材料を頭の中で反芻しながら、この日にコレを作って余って、それを副菜にするとしたら、次の日はアレを作るかな、残りをランチに食べるのならちょっとアレンジして

三人家族の新しい伝統を始めたクリスマス。

二人の子供とだけの初めてのクリスマスを過ごした。11月末の感謝祭に数日帰省したムスコは、ツリーの組み立ても玄関のドアのリースの飾りも手伝ってくれた後に大学に戻り、クリスマスの1週間前にまた帰ってきて、1ヶ月の冬休みを、同じく冬休みに入ったムスメと3人で我が家で過ごした。 これまでクリスマスツリーとストッキングは玄関から見えるところに飾っていたが、(夫用のストッキングはモチロン捨てたものの)同じ飾りでも、これまでとはちょっとだけ違う風にしたいと思い、キッチンからも見えるリビン

高校生。数学さえできれば「頭がいい」のか。

ムスメはあまり数学が得意ではない。彼女のために言い訳するわけじゃないが、5年生になった時にこの学校区の数学のカリキュラムが変わり、私にも何がなんだかわからない方法で教えられ始めた。つまり数学ができない子を掬い上げるために、妙に回りくどく噛み砕いた方法をとっていて、数学が得意な子はその意味がわかるけれど、ムスメのような平均に位置する子は返って混乱してわけがわからなくなった。そこから家庭教師をつけても何しても、彼女の数学は九九を誰よりも早く覚えて、クラスのトップを突っ走っていた頃

女子高校生。“Taylor’s Version”で殺意満載。

ムスメはTaylor Swiftのファン("Swiftie")である。高校生大学生の年齢層は「信仰的」なファンと「まぁ聴くね」程度に分かれるらしいが、ムスメ曰く「Breakup song(別れた時の歌)」といえば、Taylor Swift、なのだそうだ。彼女はカントリーソングも好きなので、これまでに車の中でいろんなのを聴かされてきたけれど、カントリーソングのプレイリストも聞き飽きたある日、 ”Mom, what do you want to listen?" "Hmmmmm