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【4コマ漫画 昭和の北海道】#30 ある楽しみ

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姉から聞いた話をもとに
実は 私は父が入院していたことを覚えていません。
4才くらいでしたから。この話は、最近 2才年上の姉に聞きました。

バスを降りて、病院まで歩くのが寒くてつらかったこと、売店の牛乳を飲むのが楽しみだったこと、牛乳のフタを開けるためのピンが、珍しかったこと。

テレビに映る世界へのあこがれ
この父が入院していた病院の記憶は、私にはないのですが、子供の頃 牛乳のフタを開けるピンに、とてもあこがれを持っていたのは確かです。

家ではビンの牛乳は飲みませんでしたし、小学校時代は学校給食もアルミの器に一杯一杯よそっていましたから、この牛乳のフタを開けるピンは家にはありませんでした。

北海道でも市街地では、牛乳配達もあって、このピンをつかっていたかもしれませんが、農村部にはもちろん牛乳配達はありません。

よくテレビで見た、朝起きて配達されたビンの牛乳を飲む光景。
それは、自分の生活とはかけ離れた、テレビの中の都市生活、ドラマの中だけの世界でした。

そのドラマの世界の象徴が、この牛乳ブタのピンだったのだと思います。

小さなことに感動する子供時代
ただの小さなピン。
そのピンが無くたって、牛乳のフタは手で開けられるのに。
ちょっと、便利で、手を汚さなくて済む。その程度のもの。

それなのに、そんな些細なもの一つ一つに 感動したり、うれしくなったり、引け目を感じたりしながら、過ごしていたあの頃。

今、埋もれていた記憶を たどってみると、いろんな感覚がよみがえって、記憶になかったはずの、父が入院していた病院の様子まで浮かんでくるようです。

読んでくれてありがと💕
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