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今日はニワトリの日

登場モノ

毛玉婆:毛玉の妖精、貧乏婆、独身一人暮らし

研究員:研究員の妖精、フランケン食品研究所勤務、天才

その他妖精たち

忽然とスーパーモノモデルのステージから姿を消した手羽咲雄の行方を追って

毛糸婆がたどり着いたのはフランケンフードの研究所だった

そこで婆は咲雄が正肉となって世界のフライド小屋へ行ったと聞かされる。

その時、婆に声をかけてきた鳥がいたが、その鳥には嘴も手羽も毛もなかった。

驚愕している婆に研究員は誇らしげにこれでこれまでの手間暇はゼロですと自慢した。

婆は手羽先では喜べない話だと感じた。

が、鳥はしゃべりかけてきた。

しゃべれる必要ある?それは必要なんだとさらに婆が驚いていると研究員は鼻を高くして、

ええ、鳥自体に鳥の美味しさを語ってもらえれば、これこそ、CM要らず!!と、語気を荒げた。

挨拶の後に、僕、凄く、美味しくできてますよ。と、鳥が続ける。

婆は、私ねぇ、これまでも貧乏であんまり、動物性たんぱく質を摂らないほうだったけど、

もう、今日からはベジタリアンになるから、もう、話しかけないでと鳥から背を向けて独り言のように言った。

鳥は涙声になって、僕、難しい事は分からないけど、美味しく食べてもらうために、

この姿になったのに、それすらもしてもらえないなら、なんのために生まれて来たの?と鳴いた。

婆は困惑して、私だってそんなに利口じゃないから貧乏暮らししているんだよ、

そんな事、分かるわけないさ。と、研究員に助けを求めるように緯線を移した。

研究員はとろける笑顔で、

私の実力を侮ってもらっては困ります。農畜産物全てが私のフィールド。

私の手によって、全ての農畜産物は美味しさをその口で伝えられるようになりました!!

毛玉婆さん、あなたの好きなお野菜たちはもっとおしゃべりですよと笑った。

毛糸婆はその場で失神しそうになったけれど、開き直って、

おい、そこのチキン、きちんとチキンと話を聞こうじゃないと開き直った。

チキンは嬉しそうにコケコッコーと、一鳴きして自分の美味しい秘密を語りだした。


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