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今日は成田空港開港記念日

シューププランあるいは脂肪の塊続編

洋菓子族から侮蔑の言葉を浴びせられ、敵の年中最中に蹂躙されたププランは居場所なく、

大福軍に残ってしまった。そしてパリッとしていた妻を失った最中の庇護を受けて生きていた。

この情けない状況に彼女は死を何度も考えたけれど実行することは出来なかった。

そうして彼女はまた、自分の弱さをも責めて生きていた。さらに戦況は逆転し、

大福軍は洋菓子軍に追われる立場となり、彼女はこの選択も間違いであったとさらに地獄は続いた。

そしてとうとう、最中は敵兵に捕らえられてしまった。

そんな差し迫った状況ではあったけれど最中はププランを成田経由で中立国である和洋菓子族が住む村へとかくまった。

和洋菓子族の村にはシベリア、クリームどら焼き、チョコ大福などが平和に暮らしていた。

ププランはつかの間の平和を味わったがすぐに大福軍に捕らえられてしまった。

大福軍のきんつば士官は日頃から最中士官の事をよく思っておらず、

敵軍の愛人を持った最中は洋菓子族に和菓子族を売るつもりだと考えた。

そこできんつばはププランを捕らえ、最中からの情報を引き出そうとした。

けれど彼女は何も語らなかった。語るべき言葉を持っていなかった。

そこできんつばは拷問してでも情報を引き出そうと躍起になり初めにこし餡を彼女に差し出した。

彼女はこし餡を優しく包みこし餡の口当たり良さを生かした菓子に仕上げた。

きんつばはこれほどまでに和菓子族に親しみのある彼女は本当に隠し事をしているのか?と悩んだ。

そして次にこれは難しいだろうと抹茶を差し向けた。が、彼女は抹茶も見事にほろにがで上品な菓子に仕立てた。

きんつばはププランの和菓子族に対する愛情をひしひしと感じた。

そしてこれは厄介だと思われる小倉アイスを差し向けてみると、

これまた、一口ほお張ると小倉とシューの絶妙な取り合わせ。

きんつばは苦しい立場に立たされても純粋に他のモノを引き立てたププランの心に嘘はないと彼女を釈放した。

彼女は和洋菓子族の村へと帰っていった。

その後も彼女の元を多くのモノたちが訪れ、ププランはそのモノたちを大いに力あるモノとするべく尽力した。

ラブラブ国の人々はこのププランの生涯を読むのが大好きで、最後には必ず、

ナリタヤ!!

と叫ぶ。

けれどもこれは本当にナリタヤなのだろうか?


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