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今日はきのこの日
友達のマジックマッシュがモノたちにより殺されてマッシュは孤独になった。それでもマッシュには心配してくれるキノコバエがいた。
マッシュはキノコバエを小さい頃から知っている。マッシュの足元のふかふかな土から生まれたからだ。
キノコバエはマッシュが歩くことができなかったので、ほうぼうに飛んで面白い話をいろいろ聞かせてくれた。
キノコバエは真っ黒で力強い感じはしたけれど体はとても小さかったのでそんなに遠くには行かれないだろうとマッシュは思っていた。
けれど、キノコバエはマッシュのためにできる限り遠くまで飛んで川の話や木の話や虫たちの話をしてくれた。
マッシュはキノコバエにそんなに無理しなくてもいいんだよ、と言ったがキノコバエはマッシュの喜ぶのが僕の喜びだよといつも笑っていた。
それはキノコバエが食べられるものはマッシュの匂いのする土だけだったからだ。
けれどもモノたちはマッシュにキノコバエがつくとマッシュの価値が下がると言ってキノコバエを殺してしまった。
マッシュは思う。キノコバエがついていても何も変わりはなかったのにと。
そしてマッシュは友達みんなを失って、自分はもうモノに食べられたとしても、昔のように美味しくはないだろうな、自分からは大切ななにかが消え失せたからと思っている。
はっきり言ってその歴史、
誰も知らないほど昔のことで歴史といっても作り話じゃないのかというくらいの昔。
マッシュとマジックマッシュは日陰でのんびり仲良く暮らしていた。マジックマッシュは陽気な男でいつも作り話をしてはマッシュを笑わせていた。
雨の降る日はご機嫌でかさの自慢をし合ったり、風に胞子を飛ばして恋をしたりもした。
こんな楽しい日々がこれからもずっと続くのだなと二人は思っていたけれど、それから何千年も経ったある日、山にモノと呼ばれるモノたちがやってきた。
彼らは山を歩き回っては我がもの顔して山のモノたちを蹂躪した。ある時は仲間たちを踏みつけ、もぎ取り、オモチャにしたりもした。
モノたちはマッシュを見て、ああ、これはいい子だねと言いマジックマッシュを、ああこいつは悪い奴だ毒があると言った。
モノたちはマッシュにも毒が伝染ると言ってマッシュとマジックマッシュを引き離した。
マッシュはマジックマッシュが踏みつけられて死んでいくのを見たけれどどうすることもできなかった。
大変貧乏しております。よろしかったらいくらか下さい。新しい物語の主人公を購入します。最後まで美味しく頂きます!!