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大寒でもある。


HbA1cとは

ボーマンツウーに泣きついているヘモグロビン君。


ヘモグロビン

取っておくれよぉ〜、取っておくれよぉ〜、これさえ取れれば、僕はまだまだ活躍できるんだよ。僕はこのまま死んじゃうの?僕はこのまま君に濾過され、おしっこになって流されちゃうの?そんなの、そんなのイヤ〜アッ〜〜〜、ウェ〜〜〜ン。


ボーマンツー

なるほどね〜、ハルン2号の言ってたの、分かった。ホ〜ント、鬱陶しくって、面倒くさい!!



確かに君にはブドウ糖がついている。でもそれは半グレてはいるけど、集団ではないからそんなに悪さはしないさ。



だから僕は君を濾過することはないよ。君はハンターにさえ捕まらなければ、120日の寿命をまっとうするだろうさ。



ヘモグロビン

えっ、ハンターって何だい?そんなの初めて聞いたよ。



ボーマンツー

あーハンターね〜、僕も詳しいことは知らないんだけどさ、なんだか鉄の塊みたいなのの、細い管が入ってくるんだよ。それで君たちが吸い上げられちゃうんだ。



ヘモグロビン

それって、やっぱり僕に取り憑いたこのブドウ糖と関係あるのかな?



ボーマンツー

なんでも外の世界では、ブドウ糖の数が多いか少ないかを、君に取り憑いたブドウ糖たちを使って調べるみたいなんだ。



ヘモグロビン

じゃあ、僕はやっぱり若死?寿命の前に死ぬの?そんなの嫌だ〜〜〜〜。



ボーマンツー

まあね、運なんてどうしようもないことあるからさぁ、それも君の運だと思って諦めなよ。それにまだ捕まってないから、寿命をまっとうできる可能性もあるよ。



ヘモグロビン

あのさ、もし捕まったら、僕らに取り憑いたブドウ糖の数によっては、念子さんが病気かどうかわかるってこと?



ボーマンツー

そう言うこと。だって、君がブドウ糖たちにいつ取り憑かれたのか定かじゃないから、取り憑かれた君の仲間がどれくらい流れているかを知れれば、


過去1~3ヵ月の平均的血糖値は分かる。えっとぅ、つまり、血糖値や尿糖値と比べて君は、直前の食事内容・運動量やストレスの影響を受けていないだろ。


だから念子さんがその時、たまたまの調子で糖が高くなったのか、そうじゃないのかが分かるの。

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診断ではHbA1C、これはブドウ糖に取り憑かれ君の新たな名前だよ。およそ6%までが正常、HbA1Cを7%未満に念子さんが維持できれば、糖尿病の合併症リスクは低くなるよ。


ヘモグロビン

うん、分かった。僕は寿命を全う出来ないにしても犬死にするんじゃないんだね。念子さんのお役に立って天国へ行くんだね。なら、それで、ヘモグロビンとして生まれて幸せだよ。


ボーマンツー

天国ね、それはどうか知らんけど、僕らの念子さんに対する愛は大寒の寒さだって吹き飛ばす。僕らは念子さんの笑顔が見られれば、十分ハッピー。


ヘモグロビン

こんな寒い日はお菓子じゃなくって、大寒の卵、念子さんには食べて欲しいな…


ボーマンツー

ああ、君って奴は泣かせるぜ。

つづく


HbA1c説明


血液中のブドウ糖がヘモグロビンとくっつくと糖化ヘモグロビンになります。


血糖値が高いほどヘモグロビンに結合するブドウ糖の量が多くなります。いったん糖化したヘモグロビンは、赤血球の寿命(120日)が尽きるまで元には戻りません。


HbA1cは過去1~2ヶ月前の血糖値を反映しますので、当日の食事や運動など短期間の血糖値の影響を受けません。


HbA1cは糖化ヘモグロビンがどのくらいの割合で存在しているかをパーセント(%)で表したものです。


HbA1cは過去の血糖値であり、その他疾患でも高値となることがあるので糖尿病診断は単独で行われません。

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