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【サッカー】浦和レッズ ベテラン3人の退団に思うこと

6月29日現在で移籍が確定しているのが岩尾のみなので、一応酒井、ショルツとも退団という仮定で書かせていただきますが、今年の主将、副主将&昨年の副主将経験者がシーズン途中に退団というニュースに自分もビックリしました。

完全に自分の憶測になりますが、今季の新しいサッカーが予想以上にディフェンス陣の負担になっていたんじゃないのかなと思います。
きっちり整備した状態から後ろで守り切る昨季から戦い方が変わったことで、フィジカルよりも読みを活かしたクレバーな守備が得意なショルツにとっては、むき出し気味にさらされる展開が多く、かなりやりづらそうな感じでした。

酒井も一対一で守る場面が増え、クイックネスの低さというか衰えを感じるようになったんじゃないかなと思います。Jリーグのドリブラーは純粋なスピードよりは機敏性のようなものが高い選手が多い印象で、しかもひと昔前ならネームバリューとかで威圧できてたりしたところも、昨今は海外がより身近になり、若いドリブラーたちも野心があってまったく臆せず勝負してくるので、酒井も結構苦しんだんじゃないでしょうか。

ちなみに一番驚いたのが岩尾ですが、やっぱり今のサッカーだと厳しい気持ちがあったんじゃないかなと思います。グスタフソンに比べるとアンカーに必要な1枚、2枚剥がして前につける力がやや落ち、インサイドとしては攻守に広大なエリアをカバーするには、フィジカルが足りないことを感じてたんではないでしょうか。与えられたタスクをこなすため、サッカーIQの高さと経験値でカバーしていたものの、本人的には厳しさがあったように見えます。今年から背番号も変え、責任感の強い岩尾がシーズン途中にも関わらず、J1の浦和で残りのシーズンを戦うことと、J2中位の徳島で戦うことを天秤にかけて後者を選んだことは、結構重く受け止めた方がいい気がしないでもないです。
勝手な思い込みですが、戦術やマネジメントなどプレーヤーとしてだけでなく、将来のことを考えた上でも成長でき、何かしかプラスになる環境であると感じていたら、岩尾の性格的にはシーズンが終わるまではチームにいてくれてたと思うので。

とまあ、思ったことをつらつらと書いてみましたが、別にヘグモ監督を批判したいわけではなく、単に相性の善し悪しだけな話で、別にサッカーだけじゃなく、社会人であれば誰でも上司や会社と何となく合わないな〜なんてことは、普通にあるんじゃないでしょうか。もちろんそれだけじゃなく、サラリーだったり新しい世界に飛び込みたい思いだったり、もっと自分がやりやすいであろう環境に行きたい気持ちなども道を変える大きな要因でもあると思うので…。とにもかくにも何が言いたいかというと、この3選手たちの決断は百パー尊重したいし、応援したいです。そんだけのものを確実にチームにも自分の心にも残してくれました。

ショルツはユンカーに比べてやや地味な登場で、思ったより対人の当たりも強くなさそうで最初は様子見していましたが、安定感抜群のクレバーな守備にいつの間にか心をつかまれ、すぐに大好きな選手の1人になりました。日本を理解しようという姿勢もホント素晴らしく、ほかの外国人選手とは少し違った雰囲気で、すごく魅力的な選手で、もう単純に浦和の選手じゃなくなることが寂しいです。けど、日本に対してもそうだったように、異文化への強い興味なども知ってるが故に納得してしまう部分もあり、とにかく新天地で頑張ってほしいですし、新たな環境を満喫してほしいです。

酒井は、けがにも泣かされたことで稼働率でいえばやや低かったものの、圧倒的な経験値に裏付けされた説得力で主将の重責を果たし、チームを引っ張ってくれました。特に攻撃面でのダイナミズムは唯一無二で、スコ将時代などは攻撃面でも大活躍。いつの間にかゴール前にいるという場面がたびたびあり、ホント頼もしかったです。やっぱり一番印象に残っているのは、ACL準決勝の全北戦で同点ゴールのきっかけとなったスライディングからのオーバーラップ。魂のこもったプレーとかたまに聞きますが、個人的にはその言葉に一番ふさわしいのが、このプレーだったように思います。

岩尾は、浦和に来るまではほぼ知らない選手でした。どーやらリカ将の徳島時代に中心的な役割を担った選手で、平野が移籍してきた当時、岩尾的な役割ができる選手が来た的に言われていたよーな気がするぐらいで、そういう周囲の評価で何となく知る程度のものでした。
個人的には、昨季ユニを買うぐらいここ最近で一番のお気に入り選手でしたが、実は最初に惹かれたのはプレー面というより、その人間性?みたいな部分でした。絶対的な立場を築いていた場所から、一選手となる環境へ飛び込み、リカ将の教え子ということで、恐らく選手からもサポーターからも「どんなもんなんだ?」的な目線で見られ、微妙にやってるサッカーが異なる中でもがきながらも必死に何とかしようという姿に心をつかまれ、結構無条件に擁護するぐらい好きになりました。
戦術的なことがよく分からない自分からすると、今シーズンのインサイドとかでゴール前に入ってく能力がアップしちゃうんじゃないかとか勝手に思ってましたが、そんな単純な話でも無かったなと反省しました…。

そんなわけで、ショルツ、酒井、岩尾みんなありがとう。

とまぁ、ここまで書いてる内にだんだんと前向きな気持ちになり(元々去る者追わず的な性格なので)、ここからの浦和に期待している自分もいたりします。メンタル面での支えという部分では、チームの内情が分からないためどの程度影響があるのか分かりませんが、戦い方に関しては、もしかしたらヘグモ監督のやりたいと言われている、思い切り攻撃的なバカサッカーに振り切れる可能性も少し感じてたりします。
岩尾とショルツは少し重心が重い印象があり、佐藤やグスタフソンが前にバシバシ入れながら、リンセンやソルバッケン(去就不明だけど)で素早く仕留める速い攻めパターンが増えたりしないかな〜と思ったりします。
怪我人が復帰する仮定で、引いてくる相手はサンタナ、中島、大久保(前田)で、4231、出てくる相手はリンセン、ソルバッケン、松尾(本間)で433とか、妄想だと強そう…笑
シーズン半ば過ぎでこんな状態なのもどーかと思いますが、残りの試合も楽しみに応援していきたいです。

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