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ジャン・チャクムル ピアノリサイタル

ジャン・チャクムルのピアノリサイタルにいってきました。
ホリデー会員のチケットを通しで買ったので一回目。
他の演奏者はどれも聞いた事があるのですが、彼だけ聞いたことがなかったのでどんな演奏者なのかな、と。
ミューザ川崎のこのアングルが指定席。あと3回ここから聞くことになる。

演目
モーツァルト ピアノ・ソナタ 10番 ハ長調 K330
とてもモーツアルトらしいソナタ。
1曲目でガツンとくる感じではなかったけれども、軽い感じで導入曲としては良かったじゃないかなと。

シューベルト ピアノ・ソナタ 6番 イ短調 D845
「意味不明」と言われるだけあって、目まぐるしく転調していくけど、
なんとなく、「彼はこういうのが好きなんだなー」って弾き方。
振り返ってこのソナタが今日の中では一番よかったんじゃないかなと思う。

ショパン
即興曲 1番 変イ長調 op.29
4つのマズルカ
即興曲 3番 変ト町長 op24
スケルツォ 3番 嬰ハ短調 op39

謎。
彼はショパンを弾かない方が良いのではないかと思う程、ショパンがショパンじゃない。
実はアンコールで華麗なる円舞曲を弾いたんだけど、ものすごい速度で弾き切った。テクニックはあるんだけど、全体的にショパンらしさが微塵も(言い過ぎ?)感じられなかったのが残念。
特にスケルツォとかは、どっかんどっかん弾いていたので、いっそリストとかで弾いたらまだましなんではなかろうかと思う程だった。
静と動が際立つ曲なのに、あまり「静」で聴かせる体でなかったので、途中でむしろ笑いがこみあげてきた。
いや思い切ってなんかばーん!どーん!って弾いてる感じは伝わったんだけどさ。
TrifonovさんのCDで聴きなれている(この動画はショパンコンクール)身としては違和感があったよ。Trifonovさんもまあまあ、がっつん系なので、がっつん系の方はこの曲選ぶんだろうなぁ。

ジョルジュ・エネスコ ピアノソナタ 3番 ニ長調 op24-3
初見なので、正解がわからない。
分からないけど、帰ってきてからyoutubeで他の曲を聴いてみた(全く同じものの音源が見当たらない)けど、もう少し緩急というか柔らかさがあるものが多い気がする。
ちょっとガツガツ弾きすぎなのではないか?と思う。
だいぶ違う。


浜松国際で優勝しているとのことだったので、ある程度期待はしていたのですが、ちょっと選曲が彼の良さを伝えていないのではないかと思う。
シューベルトとリストは評価が高いようなのでできればそのプログラムで聞いてみたかった。
確かにシューベルトは良かったように思う。
リリカルとか、ロマンチックとかではなく、きっとドラマティコなんだと思う。ショパンも確かにドラマティックな側面はあるけれども、なんか違うだろうと。

・・と帰り際、後ろを歩いていた妙齢のご婦人二人もご不満をお感じだった模様である。だよねーw。

最後のエネスコは譜面がiPadだったようで、途中めくりすぎになってて慌てた感じはほほえましかったが、まあそれだけかなー。


どれが正解のスケルツォかはわからないけど。

ポリーニは逆にちょっと物足りない?

藤田真央はキラキラしてる。色々探していて聞いてみたけど、これすごくいいんじゃないかな・・私はこのスケルツォは好きかもしれない。

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