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たまごは麻薬卵じゃなくたって麻薬です

最近ネットで「麻薬卵」というレシピが話題だ。半熟卵をタレに漬け込んだもので、やめられないいとまらない美味しさ、まさにやみつきだから「麻薬卵」。

私に言わせれば、たまごは存在そのものが麻薬である。煮ても焼いても生でも何にしたって美味しい。毎日食べても飽きない。今回はたまご料理について私の思いの丈をぶちまけさせてほしい。

目玉焼き
私は目玉焼きにおいてはふちはカリカリ・黄身は半熟・味付けは塩コショウの宗派。とろとろの黄身にこんがり焼いたベーコンやパンをつけて食べる幸せといったら、抗えないものがある。あなたはどの宗派?

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ちなみに、パンケーキに半熟の目玉焼きが添えられていたら飛び上がって喜びたい気持ちをおさえて食べる。大人だから。

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オムライス・オムレツ
オムライスという食べものの平和さって、他では勝てない力がある気がする。その響きだけで振り上げた拳を下ろしてしまうような、穏やかな休日の昼下がりが思い起こされるような。人類で初めてチキンライスをたまごで包んだ人、あなたは天才だ。ノーベル平和賞ものだ。

薄いたまご生地でチキンライスを包みケチャップをかけた、オーソドックスなオムライスも好きだし

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豪華なデミグラスソースとカレーソースのあいがけも好きだ。今はもうない外苑前のお店では、なんとゆで卵を添えてくれていた。卵on卵。喜びが天井知らず。

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ホテルのモーニングで食べるオムレツも好きだ。家では引き出せない、卵の繊細さを味わえる。バターの量を知らなくて済むのもいい。

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たまごサンド
たまごはご飯にも合うしパンにも合う偉いやつだ。たまごサンドひとつとっても、そのバリエーションの豊富さはたまごの器の大きさに比例するかのようである。

マッシュしてマヨネーズで和えてサンドしても、だし巻きにしてサンドしてもおいしいという多彩さ。からしマヨネーズのツンとした風味、きゅうりのみずみずしさ、バターのこってり感、他の食材の風味すべてとマッチし、彼らの間をとりまとめてくれる。人事だったら絶対に採用したい逸材である。就活の面接では「潤滑油です」ではなく「料理におけるたまごです」のほうがよほどいいかもしれない。

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卵 on 何か
そのままでもおいしい料理に、卵をのせるだけでおいしさが2倍くらいになってしまう。これが俗に言う卵ドーピングである。言わない。

卵 on コシの強いうどん

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卵 on ハンバーグ

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卵 on とろとろの親子丼

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卵 on アツアツの鍋焼きうどん

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卵 on おしゃれキーマカレー

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卵 on 米 つまり卵かけごはん

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天ぷら卵 on 米

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写真は割愛するけれど、ポテトサラダの上にラーメンの上にグリルしたアスパラの上に漬け丼の上に、どこに着地してもおいしい卵。天才だ。

卵が欠かせない料理
たまごが無ければ、世界の食文化はどれほど乏しいものになっていただろう。つくづくたまごは偉大だ。
明石焼きはたっぷり卵を使うおかげでふわふわだし、

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カルボナーラの濃厚な味わいは卵なしには考えられない。

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ケーキだってシュークリームだってパンだってうどんだって…今でこそ卵不使用のものもあるけれど、卵が豊かな食文化・人びとの幸せに貢献してきたことは言うまでもない。

感動した卵料理
吉祥寺・くぐつ草でカレーを注文したら出てきたサラダ。ゆで卵が卵型の器に堂々と鎮座している。マカロニやきゅうりはあくまで、ゆで卵の引き立て役だ。たまごの美しさとカリスマ性をいたく実感したひと皿である。

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明治神宮前「紫金飯店」のたまご炒め。野菜はシャキシャキ、たまごはとろとろに仕上がっていて、これは家では作れないものだと瞬時に理解する。料理人の長年の技術と、プロ仕様の火力、具材を一緒くたに炒めたりはしない繊細さの集大成だ。

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すき焼きやつくねに生卵は欠かせないし、日々の食卓で卵に助けられたことは数えきれないし(きのこや肉と焼くだけで美味しい)、マヨネーズだって卵がなければ成立しないし、ポテトサラダやラーメンに半熟卵が載っていたらそれはもう拍手喝采したくなるし、居酒屋のハムエッグやニラ玉はとりあえず頼むし。

人類は卵にもっと感謝したほうがいい。

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