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わたしの食歴【後編】

前回、乳児期から中学卒業までの食歴を振り返ったnoteを書いてから、びっくりするほど時間が経ってしまった…!間に何記事挟むねんて…今回は高校~大学について。

※最近フォロワーさんが急に増えたのですが(フォローありがとうございます☺️)こんな感じでマイペースに書きたいものを書きたいときに書いていますので何卒…

高校時代:買い食い元年

高校は地元の女子校に進学した。基本的に色気より食い気が勝っていた。

早弁は当たり前だった。

ある時、友人が「共学の子達は早弁をしないらしい、間食をしたとしてもポッキーとかなんだって!」という衝撃情報をもたらした。

誰も皆「ええ!噓でしょwww」と真に受けなかった。健全な女子高生が昼休みまで何も口にしないなんて、信じられなかったのだ。

バレーボール大会の景品はアイスクリームだった。上位チームほどアイスのランクが上がる。優勝クラスはたしか、ハーゲンダッツだったはず。たった数百円のアイスをかけた戦いは、真剣勝負そのものだった。

お昼休みになると渡り廊下に近隣のパン屋さんによる「購買コーナー」ができた。東と西の渡り廊下に二箇所。

クリーム色の、長方形の大きなケースにぎっしり詰まったパンたち。財布を握りしめて、ワクワクしながら、でも人気のものはすぐに売り切れてしまうから焦りつつ選ぶのだ。お弁当は部活の朝練後にすっかり完食して、昼休みは購買のパンを食べることも日常茶飯事だった。

そういえば、パン屋さんのほかに牛乳屋さんと、月に一度アップルパイ屋さんが来ていた。そのアップルパイはとびきりおいしくて、月に一度という特別感も相まって、大人気だった。

特別といえば、高校の近くに夏だけかき氷を出す製氷屋さんも外せない。レトロな店内で食べる、氷やさんの、ふわふわのかき氷。

定番のイチゴやブルーハワイは、300円以下。

ここ数年のかき氷ブームで、私もいくつか洒落たかき氷を食べた。どれもシロップや盛り付けが凝っていて、目でも舌でも楽しめる。

でもやっぱり、真夏の部活終わりに食べたココのシンプルなかき氷が、一番美味しかったと思う。

考えてみれば、高校を境にようやく自分のお小遣いであれこれ食べられるようになったのだ。

友人と「色んな駅の立ち食いそばを食べ比べてみよう!」と謎の思い付きで自転車を飛ばしたことがあった。結局それは一回きりで終わった。ラーメンでも似たようなことをした。

友達と移動教室をサボってマックのソフトクリームを食べたり、部活終わりにスーパーのフードコートで山盛り&激安のフライドポテトをつまみながら練習についてああだこうだと話し合ったり、受験前は渡り廊下の自販機前で息抜きにコーンポタージュを飲むのが密かな息抜きだったり…

常に腹ペコだった高校生の私は、限られたお小遣いと行動範囲のなかで食を楽しんでいた。お喋りと食べものに彩られた3年間。

大学時代:バイト代をほぼゴハンに突っ込む

大学に進学した私は、いよいよ食い意地を加速させる。

飲食店で稼いだバイト代を、ほぼ食費に突っ込むようになった。

学生生活を送った京都は、あらゆる意味で食のレベルが高い街だった。おいしい店が多いという意味でも、都市の規模の割に様々なジャンルの料理が食べられるという意味でも。

大学の周りには安くて美味しいお店がたくさんあって、正直、自炊はあまりしていなかった。定食屋さんもパン屋さんも洋食屋さんも、どこもびっくりするほど安くて美味しい。

関東出身の私が、関西の食や食文化に初めて触れたのもこの時だった。

たこ焼きといえば「銀だこ」だった私が、初めて出汁たっぷりのふあふあなたこ焼きを食べたときの感動といったら…(銀だこのようなカリカリたこ焼きも好きです)

出汁のきいたおうどんも本当においしかった。上京した今でも、うどんスープはヒガシマル一択である。

毎年六月には、バイト先の店長のお母さんが手作りの「水無月」を食べさせてくれたりもした。

農学部では食べることが好きな友達もたくさんできた。

大学生の有り余る時間を使って、100種類の醤油を揃える大阪の店まで足を運んだり、鹿を解体して食べたり。外食ではイタリアンや中華ではなくなぜかブルガリア料理の店に行ったり、仲良し3人組での卒業旅行で氷見ブリを食べるために富山を選んだり。

京都の食については、いつか単独で記事を書きたいくらい。個人的に「これぞ京都の食レベルの高さを象徴する店!!」と思っている、一番大好きな店を紹介する。

北白川の住宅街にポツンと佇む四川料理のお店。ここの麻婆豆腐が、特別に好きだ。

私の好物トップ3のひとつは、麻婆豆腐だ。上京してからも色々なお店で食べたけれど、やっぱり駱駝の麻婆豆腐が一番好き!京都に行くたびに必ず立ち寄り、多いときは滞在中2回行ったことも。

ここの麻婆豆腐は、旨味と辛さの塊だ。花椒どっさりの、舌がびりびり痺れるタイプ。しかもたっぷりのあぶらがコーティングしていて、あっつあつ。でもなんというか、下品な味ではないのだ。

まずそのまますくって食べて、旨味と辛さを堪能して、白米でかきこむ。それを繰り返していると汗がダラダラ出てくるので、サーブされたあっつあつの中国茶で流し込む。口の中が忙しい!

ここの麻婆豆腐は、四川に留学していた友人も本場の味と太鼓判を押していた。こういうお店が住宅地にあって、近所の大学生たちにも愛されているあたり、京都の食レベルの高さをつくづく思い知る。

麻婆豆腐以外も美味しくて、雲白肉もおすすめ。大学生の私にとって駱駝は正直ちょっといいお値段のお店だったから、働き始めてしばらくして、駱駝で麻婆豆腐を食べてデザートを追加注文できるようになったとき「ああ私も一人前の社会人なんだ」としみじみした。

改めて、異様にエンゲル係数の高い大学生活だった。自分でも呆れるほどに。

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社会人以降はだいたいこのnoteの通り、どちらかといえば料理や器に関心が向いている。「食」というジャンルの中でも、興味の対象が変わっていくのも面白い。

2記事にわたって振り返って、月並みだけれど、食のおかげでどれだけ人生が豊かになっていることかと実感する。

食のおかげで幸福な思い出や大好きな場所がたくさんできた。このnoteも間違いなくそのひとつ。

食歴振り返り、楽しかったなあ。みなさまの食歴も、ぜひぜひ読みたいです☺️

ここまで読んでくださって、ありがとうございました!

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