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99年生きたおばあが教えてくれたこと。


2020.12.16


冷たい小雨が降る寒い夜に
おばあは天国へと旅立ちました。




大正11年生まれ。

沖縄戦を経験し、2人の子供を亡くした辛い経験を経て99年という長い月日を全うしてくれました。




おばあはかわいらしいおばあだった。

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いつも温かく見守ってくれる優しさがあった。


多くは語らない人だったけど、とても働き者でたくましく強い女性だった。



おばあに触れるとパワーをもらえたから、
いつも手に触れてた。

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千葉に住む私が沖縄へ遊びに行くと
「よく来たね」と喜んでくれたおばあ。


帰るときにはおじいの仏壇に手を合わせて
「無事に帰れるように見守っててね」と涙声でお祈りしてくれた横顔は今でも忘れない。



愛情深く、とても優しく繊細な人だった。




おばあは戦争のことを一言も語らなかった。



小学生の時に一度だけ、
戦争のことをおばあに聞いてみたことがあった。


小さいながらに
興味本位で聞いてしまったことをその後すぐに後悔した。



おばあの悲しみの眼差しと、無言の答えが全てを物語っていた。


今でも鮮明に覚えてる。
胸を突き刺すような悲しい表情。



辛い情景を思い出させてしまった後悔の思いが今もずっとずっと残ってる。




ごめんね、おばあ。

その目に写した景色は悲惨だったんだろうね。


言葉にもしたくないほど無惨だったんだろうね。


ごめんね。思い出させてしまったよね。



戦争なんて、平和な今の時代に想像すらできない。


人が人を傷つけ合い、
物を、食料を奪い合い、
傷ついた人を助けることもできない。


想像にも及ばない
言葉にもできないほど辛く忘れたい記憶だったと思う。




そんな辛い過去を乗り越えて

私はおばあから命のバトンを引き継いでいることが本当に奇跡だと思う。



おばあが生き延びてくれたおかげで、私は今ここにいるんだよ。



辛くても、苦しくても、
おばあが生きていてくれたから
私は今ここで幸せに暮らしてるんだよ。



命を繋いでくれたこと

私はおばあに感謝しているよ。



ありがとう。



おばあの笑顔を思い出すたびに

温かい気持ちが蘇ってくるよ。




人を敬うこと。
物を大切にすること。
平和であること。
人と人とが繋がることの温かさ。


大切なことを教えてくれてありがとう。


弱音を吐かずに歩き続けた99年間。

私はおばあから生きる使命をもらったような気がする。

おばあが繋いでくれたこの命は、
絶対に、無駄にはしない。



おばあ、
私は強く生きるからね。


おばあのように

強く、たくましく、美しく生きるからね。



亡くなった今は
離れていた時よりも近くにいてくれる気がしているよ。


いつまでも見守っていてね。


大好きなおばあへ愛を込めて。


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