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第2回「ニコニコえなチックラジオ」アーカイブ

「ニコニコえなチックラジオ」とは?

「アーティスト目線で、NFTアートを見てみよう!」

メインパーソナリティーの遠山ニコさん(https://twitter.com/Ni_koYma)とチックウィードさん(https://twitter.com/chickweed420)と、タイムキーパーのえなさん(https://twitter.com/EnaSakatuka)が、アーティスト目線でNFTやアートについて語っていくラジオです。

笑ったり、聴いたり、時々ちょっと真面目な話をしてみたり。

NFTアートの現場でリアルに感じていること、ちょっと聴いてみませんか?

第2回のテーマは2本立てです!

前半は「クリエイターとアーティストの違いとは?」、そして後半は「書道って何だっけ?」というテーマでお送りします。

Twitterスペースのアーカイブはこちらになります。

https://twitter.com/i/spaces/1OyKADVDeznxb

◆NFTアートとは?

スピーカー紹介

遠山ニコ

NFTアーティストです。
現在和風なイラスト作品をメインにしながら、荒廃した世界観も描きたいと思っています。
このラジオでみんなから刺激を受けたいです。

アーティストとクリエイターの違いとは?

まず前半では、第1回のテーマでも触れられた「アーティストとクリエイターの違い」についてのお話がありました。

用語解説

コレクティブNFT
目的をもって生み出されたNFTのこと。
コミュニティー運営などの手段として用いられることが多い。

ジェネラティブNFT
プログラムで大量生産するNFTのこと。
AIなどのアルゴリズムを使い、偶然性を取り入れた作品。

チックウィード(以下チック)
「イメージは英語と日本語の違いに近いかな。

クリエイター=職人

みたいな。

技術を高めていき、日常生活で必要なものを作り上げていくのがクリエイターだと思う。

一方、アーティストは一点ものを作る人だと思っている。

一つの作品に価値を込める人がアーティスト。」

遠山ニコ(以下ニコ)
「僕は、アートは人間独自のもので、アーティストの内面を作品に落とし込む行為がアートだと考えてる。

そして、クリエイトは、創造神話等にみられる「必要だから作られたもの」に近いイメージ。

普段使いの日用品と同じく、必要性が先にある作品のことを指しているんじゃないかな。

クリエイターは求められたものを作る人、とも言える。」

書道って何だっけ?

後半は、遠山ニコさんから「書道」のアート性についてのお話を聴くことができました!

「書道」と「書写」の違い

ニコ
「まず「書道」と「書写」は違う、というところから話していきます。

みんながイメージしやすいのは「書写」の方だと思う。

学校などで、文字の形や筆の扱い方を教えるために活自体を書くのが『書写』。

一方、『書道』は昔の人の古典などを頼りに、『正しい文字』を習得していくためのもの。

お手本となるのは、昔の中国の文官が残した手紙や石碑かな。

有名なものの一つに、王羲之の『蘭亭序』があります。」

えな
「正しい字の書き方を学ぶのが『書道』だとすると、字の形を崩して表現する『書道アート』は、書道とは違うものなのかな?」

ニコ
「その通り!
現代の書道アートは、明治時代の文明開化を機に、書道を西洋的な『アート』に寄せて派生させたものなんだ。」

用語解説

書道アート
活字体(書写)をアートにしたもの。

書道、書
歴史に沿った書のこと。

現代書(道)
書の文脈から明治から昭和にかけて確立された日本発のアート形態

「書道」と「書道アート」の違い

ニコ
「伝統的な書道では、活字は「書道」ではないとされています。

一方、現代書道は明治時代の文明開化の背景を受け継いでいて、活字アートとして一般的に認知されています。

この活字アートが、メディアの影響などで『書道アート』として広がっていきました。」

えな
『書道』と『書写』、そして『書道アート』に、それぞれ歴史的な背景があったんだね。

毛筆で書いたものは全て『書道』だと思ってた!」

ニコ
「そうだね。

活字に慣れた現代人から見ると、昔ながらの書道は、何が書いてあるか分からない。

『書道』で書かれた字を読める人が少ない

というのが、書道を学んできた僕からすると、複雑な部分ではあるかもしれないね。」

えな
「ちょっと気になって、Googleで画像検索してみたよ。

『書道』で画像検索したら、活字で書かれた字が出てくる。

これって厳密には書道じゃなくて、『書写』もしくは『書道アート』ってことだよね。」

ニコ
「うん。

やっぱり一般的な認知はそうなんだね。」

アートとしての「書道」

昔の人の字を墨と筆で再現する過程で生み出されるもの

ニコ

書道のアートとしての側面は、一つ一つの字の線の表現の仕方や、昔の人の字の書き方をどれだけ学び、表現できたのかという部分に表れると思います。

書道を習得するには、先生に教えてもらうのではなく、自ら昔の人の手本(手紙や石碑、古典など)をなぞって、墨と筆で書かれた際の、かすれや色も再現できるようにしていく。

昔の人達の字を参考に作品を作るのが書道なので、文字のルーツをしっかり理解、表現できないと書道とはみなされない。

筆が紙をこする表現、墨の粒度やかすれを再現するのが、現代の「書道」のアートとしての側面ともいえるのではないかな?

「書道」と「現代書道」を両立させる難しさ

ニコ
こうした歴史的な背景を踏まえると、現代の人が書きたいように書いた字はアートではあるが、「書道」のアートではない、と個人的には考えています。

1、書道を学び、書道を表現する。
2、現代書道アートとして、みんなに受け入れられる。

この2つを両立するのは、とても難しい。

絵画などに通じる「現代書道」とは、スタート地点も目指す方向も違うからね。

書道では、「一つ一つの文字の構成がきれいかどうか」という所と、「全体を見た時に、自分の思想を文字に表現できたかどうか」という部分をよく見られる。

書道の達成感は、フィギュアスケートのプログラムをやり遂げた気分に近いかもしれない。

「アートとしての書道」のお話をもっと知りたい人は、第3回の記事もあわせて見てみてください!

アーティストさんのお話をゆるゆる聴いていきたい!

今週は、「アートとは何か?」について、ニコさんに書道の視点から語ってもらいました。

来週以降も、アートについてゆるゆる語っていくラジオをお送りします。

ゲストアーティストさんのアート感や、1つのテーマに沿って座談会を開いたりと、まだまだ色んなことを企画しています!

次回の「ニコニコえなチックラジオ」もお楽しみに~!

◆第2回「ニコニコえなチックラジオ」アーカイブ

https://twitter.com/i/spaces/1OyKADVDeznxb

◆アーカイブまとめ


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