あの日あの窓から未来を見ていた私の話
人は生きていると辛い現実に直面することがあります。
逃れたくて、もがいても、なかなかそこから抜け出せない。
先の光が全く見えず、ただただ耐える日々。
2022年4月。
私は難病指定になっている病にかかり、そこから約2ヶ月半の入院生活を余儀なくされました。
入院生活中は完全に絶食。
栄養は点滴からだけだったので、常に空腹感と闘っていました。
また、ほとんどベッドに寝たきりなので、体はどんどん痩せ細り、筋肉も落ちていきました。
体力維持のため、理学療法士の先生と定期的にリハビリを実施。
入院していたのは病院の5階。リハビリ中は窓の外から眼下に大通りを歩く人たちが見えます。
朝はセカセカと通勤や通学する人。
昼間は子ども連れの人やビジネスマン、高齢の方もいる。
みんなどこかを目指して歩いている。
「あの人たちは自由にどこにでも行けるんだ。それに好きな時に好きなものを食べられる。なんで幸せなんだ。
でもきっとそれが幸せだってことに気付いてない人が多いんだろうな…」
当時はそんなことを考えながら、いつ出られるかもわからない「監獄」から浮世に思いを馳せていました。
あれから2年。2024年6月。
無事に退院し日常生活に戻っていた私は、たまたまこの病院の前を通ることがありました。
ふとその病院のビルを見上げると、あの時私が外を眺めていた5階の窓が見えました。
あの時リハビリ中に羨ましいと眺めていた「あの人」に自分がなれていたことに気付きます。
あの真っ暗闇だった日々を乗り越え、
ただ自由に外を歩くという願いを叶え、
難しいと思っていた資格試験をパスし、
今は充実の日々を過ごしている。
そう思ったら急にあの辛かった日々が思い出され、それを乗り越えた今ある日常のありがたさを感じ、自然と涙が出て来ました。
「よく頑張ったな、俺!
そしてこの先もささやかだけど貴重で大切な幸せを掴んでいいんだよ!」
本当はセブンでコーヒーでも買おうかと思って歩いてましたが、大切な体を労るために「グリーンスムージー」を買って飲みましたとさ。
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