Don’t touch lesion.

「手術とかしてはならない場所」という意味で、医学では悪性腫瘍に見えるけど、本当は良性腫瘍で、特に骨にできる腫瘍を言いますね。

代表例は、非骨化性線維腫という、主に二十歳未満で大腿骨などにできる腫瘍です。(良性なので治療してはいけません)
教科書では、当たり前のように紹介されているとても有名な腫瘍です。
が、意外と目にする機会がありませんでした。

教科書では、レントゲン、CTで大体診断できることになっています。

私の最初の経験例は、MRIのデータしかなく(クリニックからの紹介検査で、クリニックではレントゲンを撮って発見したそうです)、レントゲンとCTとはいささか違う像に見えます。
「良性の可能性もある」とか、念の為悪くとって「悪性の可能性も否定できません」などとの診断は許されません。生検(組織をとってくること)や手術自体してはいけない(明らかに良性とわかるからその危険を犯してはいけない)ので、良性なら良性と決めないといけないんですね。一方、悪性を良性と診断すると、例えば有名な骨肉腫だと、早く手術すれば助かったのになんてことになります。
なので、少し緊張しました。

レントゲン、CTの方がMRIより古くからあるので、多くの経験が蓄積されてい流のに、比較的新しいMRIならそれら兼ねると勘違いされているようで、検査に回ってきてしまいますが、意外とそうではありません。

https://www.msdmanuals.com/ja-jp/home/multimedia/image/非骨化性線維腫