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「死」があるから「生」はあることをわかりやすく教えてくれます≪絵本感想文≫
こんにちは。地方公務員をしています、にこです。
「社会人にも寝る前絵本のススメ」シリーズ、始めました。きっかけは以下の記事をご覧ください。
書誌情報
『黒グルミのからのなかに』
文:ミュリエル・マンゴー
絵:カルメン・セゴヴィア
訳:とき ありえ
出版社:西村書店
発行年:2007年
あらすじ
病に倒れた母のため、死神を黒グルミの中に閉じ込めたポール。
しかし、「死」のない世界で、こまったことが次々に起こり…。
病に倒れた母を救うため、ポールは、死神とたたかい、黒グルミの中に閉じ込めました。
けれど、「死」のない世界では、たまごは割れず、畑の作物は収穫できず、魚は海へ戻ってしまいます。
「生」と切り離すことができない「死」。
命のおきてを母から教えられたポールは、黒グルミを探しに出かけます。
感想
男の子が大きな鎌を持っていて、タイトルに「黒グルミ」。
表紙からは全くストーリーが読めないのが逆に気になり、借りることにしました。
序盤、ページをめくると、バンっと、鎌を持った大きな死神が現れます。
夜寝る前に、横になって読んでいるのもあって、いきなり視界に現れた死神に、結構ビックリ、怖くなりました。
絵本を読んでいる身ですら結構怖いので、主人公の少年・ポールの怖さは半端じゃなかっただろうなぁ。
しかも「お母さんの命をもらいに来た」と言ってきたら尚更。
でもポールの勇敢さがすさまじかった。ちょっと死神が不憫に思えるくらい、徹底的にやっつけていました。
その後の村の異変はあらすじのとおり。
「死があるからこそ、限りある生の時間を大切にしよう」
このメッセージが、物語を通してわかりやすく伝わってきました。
表紙から読めないストーリーと序盤の死神のインパクトが強烈だっただけに、この本のメッセージがより印象的で、良い絵本だなと思いました。
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