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【読書記録】児童書 5分後に意外な結末1

おすすめ度 ★★★★☆

超有名なシリーズだけど、タイトルで敬遠していた児童書。
何かで、作った方のインタビューを読んで、割といいのかも?と借りてみたら、小6息子にヒット。
「超面白い!5分で少しずつ読めるのも良い!」と喜んでくれた。
食わず嫌いはよくないですな。


食わず嫌いしていたのは、「5分で読める」というのが、タイパ重視の世の中に迎合している気がしたから。子ども時代くらい時間を気にせず本を読んだらいいのにと思ってた。
しかし、学校には、1時間目の前に「朝の読書タイム」があるらしく、その時間で読み切れることを目指して作られているんだそう。なるほど。
その5分から、読書への興味を持ってほしい、楽しさを知ってほしいということなのね。
偏見は良くないですな。


さらに偏見として、「どうせ若手の小説家が書いてるライトノベル的なやつでしょ」と思っていた。言い訳のしようもなく偏見である。
が、実は過去の名作を5分で読み切れるように編集しているものも多く、サキやW・W・ジェイコブズなどの海外作品、星新一などショートショートの名作、さらに古典落語なんかも含まれている。
え、すご。

サキの作品は、以前「やりなおし世界文学」で紹介されていたけど、なかなか小学生で原作に手を出そうとは思えないだろう。私も読んだけど、抜群に面白かった。サキすごい。

もちろん短くすることで原作の味わいが失われることもあるだろう。読書力をあげるのに、これで十分とは言わない。しかし、子どもが名作に触れるハードルをものすごく下げてくれる。これをきっかけにして、興味の幅を広げて、少しずつ難しい作品や深い作品にもチャレンジできたら最高じゃないか。
いい時代になったなぁ。


シリーズを重ねるごとに、ネタ切れ感があって質が落ちている、という話も聞くのでひとまず1作めの感想だけれど、息子の反応も良かったし、続きも借りてみよう。

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