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『蝦夷地の歴史を肌で感じゆけ』光降ろし巡り旅⑨~北海道編~

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前回⑧がまだの方は


雨の祓い

支笏湖での開きを終えて
そこから雨が続いています

なかなかの降水量です

雨雲レーダーを見てみると
私たちのいる白老町の辺りだけ
見事に雨雲がかかっています

白老町を中心にある雨雲(2023/8/30/am8:00)

いかほどの祓いが
この地に入り用だったのか
改めて思い知らされます

この後も雨は
しばらく勢いを弱めず
降り続けました


そして本日は白老町にある
ウポポイ(民族共生象徴空間)に
行くという流れになりました

このウポポイですが
自然の中で培われてきた
アイヌ文化の歴史を

さまざまな角度で伝承して
共有しているようです

人々が尊重して共生する
社会のシンボルとして

アイヌの自然観を
学ぶことができると…

表向きはそんなふうに
体の良い教育動画として
紹介されていました


ウポポイ(実際はすごい雨でした)

歴史とは何ぞ

し・か・し

歴史の真実は
そんなに生温いものでは
ありませんでした

この地でどれだけの
先人であるアイヌの方々の
血と涙が流れたでしょうか

もともと住んでいた先住民を
後から来た和人からの虐げが
どれだけあったことでしょうか

実情を知れば知るほど
目を伏せたくなる
内容ばかり出てきます


明治以降には同化施策として
アイヌ語の使用や文化の継承を
抑制する政策を推進して

アイヌ文化を事実上に奪い去った
この歴史を知ってのことでしょうか

それを国がひた隠し
いかにも仲良く共存していたような
都合の良いビデオを流す

これが
建設費用200億円以上の
税金をかけてまで
伝えたかったことでしょうか

呆れてしまいます

人の目は誤魔化せても
分かる人は分かっています

神々たちの眼は
すべてを見通しています


アイヌの方々の
生きた証はどこにあるのでしょう


どこにあるのでしょうね


目でみえるものだけが
事実では決してない

そういった
目では見えない部分を

眼で気づくように
身肌で感じるように

このような違和感に
気づいてもらえたらとも思います

自分たちにとって都合のよくない
歴史を捻じ曲げてきたことを

アイヌの方々が
これまでに受けてきた

表に出ている陰の歴史は
ほんの一握りかと思います


当たり前ですが
過ぎ去った過去を
変えることはできません

それでも
私たちにできることは
負の歴史の部分とも
きちんと向き合うこと

アイヌの方々がいたからこそ
北の地に足を踏み入れさせて
頂いていることに謝すること

そして当時辛い過去が
この地にあったことに対して

先人であるアイヌの方々に
心を寄せて真剣に祈ること


祈りと愛は
時空を超えゆくもの
そう聞かせて頂いております

眼を覆いたくなるような出来事も
決して裁くのではなく

真実を見抜く眼と感をもって
向き合っていきたいものです

アイヌ神謡集について

その昔この広い北海道は、
私たちの先祖の
自由の天地でありました。

天真爛漫な稚児の様に、
美しい大自然に抱擁されて

のんびりと楽しく
生活していた彼等は、

真に自然の寵児、
なんという幸福な
人だちであったでしょう。


冬の陸には林野を
おおう深雪を蹴って、

天地を凍らす寒気を物ともせず
山又山をふみ越えて熊を狩り、

夏の海には涼風泳ぐみどりの波、
白い鴎(かもめ)の歌を友に

木の葉の様な小舟を浮べて
ひねもす魚を漁り、

花咲く春は軟らかな
陽の光を浴びて、

永久に囀(さえ)ずる
小鳥と共に歌い

暮して蕗(ふき)
とり蓬(よもぎ)摘み、

紅葉の秋は野分に
穂揃うすすきをわけて、
宵まで鮭とる篝(かがり)も消え、

谷間に友呼ぶ鹿の音を外に、
円(まど)かな月に夢を結ぶ。

嗚呼なんという
楽しい生活でしょう。

平和の境、それも今は昔、
夢は破れて幾十年、

この地は急速な変転をなし、
山野は村に、村は町にと
次第々々に開けてゆく。


太古ながらの自然の姿も
何時の間にか影薄れて、

野辺に山辺に嬉々として暮していた
多くの民の行方も亦いずこ。

僅かに残る私たち同族は、
進みゆく世のさまに
ただ驚きの眼をみはるばかり。

しかもその眼からは一挙一動
宗教的感念に支配されていた
昔の人の美しい魂の輝きは失われて、

不安に充ち不平に燃え、
鈍りくらんで行手も見わかず、

よその御慈悲にすがらねばならぬ、
あさましい姿、おお亡びゆくもの……

(中略)

愛する私たちの先祖が起伏す日頃
互いに意を通ずる為に用いた多くの言語

言い古し、残し伝えた多くの美しい言葉
それらのものもみんな果敢なく、

亡びゆく弱きものと共に
消失せてしまうのでしょうか

おおそれはあまりにいたましい
名残惜しい事で御座います。

アイヌに生れアイヌ語の中に
生いたった私は、

雨の宵、雪の夜、暇ある毎に打集って
私たちの先祖が語り興じた

いろいろな物語の中
極く小さな話の一つ二つを
拙ない筆に書連ねました。

私たちを知って下さる多くの方に
読んでいただく事が出来ますならば、

私は、私たちの同族祖先と共に
ほんとうに無限の喜び
無上の幸福に存じます。

知里幸恵『アイヌ神謡集』魚拓)の「序」より

アイヌの方々を含めて
蝦夷地としての歴史があるから
今の北海道はあるわけで

その尊い命の上に
立たせて頂いている
大地であること

それを決して
忘れてはいけません


【追記】

アイヌを舞台にした映画の
公開が決まっているようです

【予告編】映画『カムイのうた』
《2023年11月23日北海道劇場公開》

北海道内の劇場順次公開予定。
2024年1月26日以降全国の劇場にて公開を予定

■北海道東川町からのメッセージ

北海道には、先住民族である
アイヌの人々が暮らしています。

およそ100年前、文字を持たず、
口語伝承のみで継承されてきたアイヌ語を

知里幸恵さんという一人のアイヌが、
命を懸けて文字に残しました。

映画『カムイのうた』は、
知里さんの生涯をモデルに、

アイヌ文化の継承や多分共生社会を
「ALL北海道」で進めるために
製作した作品です。

この作品を通じて、差別や迫害という
過去・歴史だけではなく、

今も「いじめ」や「差別」、
「紛争」といった問題が
発生していることを再認識し、

これからの社会を
作りあげていく次世代にとって、

共和共生の社会を実現する
きっかけの一つになれば幸いです。

北海道東川町より


後にアイヌの血を引く方から
お話を聞かせて頂く機会がありました

その辺りはまた改めて
記させて頂く予定です

~➉へと続く~


最後までお読み頂き
ありがとうございました :->

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