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Vol.17 「コロナウィルスによって生活者のくらしはどう変わったか?」

                             2020年9月

弊社では、生活者の意識や消費行動に関する調査を日頃から実施しています。今回は金融から少し離れ、生活者のくらしの変化と今後の見通しについて、調査結果と考察をご紹介します。
※元となったインターネット調査(対象は弊社モニター)
・6月4日~24日    全国の20代~60代の男女 15996人
・7月28日~29日  全国の18歳以上の男女 1026人

■くらしの変化
・働き方では「リモートワーク」を週1回以上実施している人が全国で3割程度、関東や30歳未満では4割となりました。
・収入が「減った」との回答は全国で3割程度、地域・年代の差はあまりありません。支出が「減った」との回答は全国で2割、関東や30歳未満でやや高めです。
・価値観では「自身や家族の健康管理に気を付けている」が5割、「家族と過ごす時間を優先している」が4割程度と高くでています。「お金はできるだけ貯蓄に回したい」
「食料や生活必需品を備蓄している」も3割以上と、不安への備えも意識されています。
・SDGsに関連する、環境配慮、社会貢献、社会課題の解決につながる商品・サービスの購入については、若年層ほど低い結果で、何らかの教育を通じて浸透させていく必要がありそうです。

■これから(近い将来)の消費
支出と時間の使い方については、
・外出や外食など我慢していること、家族との時間、たまの贅沢には積極的にお金をかけたい
・日常的な消費やイエナカ消費には積極的にお金はかけたくないという傾向が出ました。

■まとめ
今月の4連休はにぎわいが戻ったと話題になりましたが、「これからの消費」を見据えつつ、感染防止対策を徹底していくことが、引き続き重要なポイントです。
また、外出や買い物の機会が制限される中、SDGsのように、その店で購入する理由を感じてもらえる取り組みも、顧客維持のための大きなポイントとなりそうです。

■商圏センサス
今回ご紹介したデータは、首都圏、関西圏、中京圏に住む消費者の商業施設・エリアの利用状況、プロファイルや嗜好に関するデータベースである「商圏センサス」を構成する調査の一部です。広く生活者を捉えられるデータをお探しの際など、ぜひご検討ください。

■今週の執筆者■
井上 美紗(ソリューション第1部)

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日経リサーチ 金融ソリューションチーム (finsol@nikkei-r.co.jp)
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