アラサーになると友達が減っていく問題
昨年末にオーストラリアに来てから1度も友達と出かけることもなく1年が過ぎそうです。元々こちらに知り合いがいないので「友達と出かける」もクソもないのですが。
パートナーと暮らすために東京から単身豪州へ移住してきて、友達もそのうちできるだろうと考えていたのですが、甘かった。私はもう学生ではなかった。
私は今年で30歳になります。
アラサーを過ぎると新しい友達を作るのが難しくなりました。職場の同僚や客先の会社などで同年代と顔を合わせることはありますが、プライベートに一歩踏み込んだ関係になることは稀な気がします。
人生が進み、共通点が減っていく
大学生までは、授業や大学生活を通して同世代の子たちと同じ空間で過ごす時間が長いため、自然と友達が増えていきました。
他大学やバイト先で知り合った子たちも、大体みんな同じような生活を送り、大体同じような遊び方をし、多くの共通点があったので、すぐに友達になれました。
ところが大学を卒業して、みんな社会人としてそれぞれの道を進み始めるとどうでしょう。
あれほど毎日顔を合わせてふざけあっていた友人たちとの共通点が、年々減っていきます。
親になった人、バリバリキャリアを積み上げている人、地元に帰った人、海外勤務になった人、みんなそれぞれ異なる環境で、様々な肩書きを背負って生きています。
Sex and the Cityの女の友情は実現可能なのか
27歳くらいの頃にSex and the City(以下SATC)を観て以来、私はあの4人のライフスタイルはもちろん、その友人関係にも憧れてきました。
Sex and the City(邦題『セックスアンドザシティ』)
ニューヨークで暮らす30代のライター、キャリー・ブラッドショウ(サラ・ジェシカ・パーカー)と、彼女の恋愛模様、友情関係などを描いたHBOのドラマシリーズ。
全6シーズン、1998年から2004年まで放送された。
主要登場人物のキャリー、ミランダ、シャーロット、サマンサ、4人はそれぞれ異なる仕事に就き、恋愛観や結婚に対する考えも違っています。それでもお互いを立場や考えの違いを理解しあい、誰かが結婚したり母になっても友情関係は続いていきます。
私だって、歳を重ねても仲のいい友達と素敵な装いで東京の街を闊歩するのだ!と思っていたのですが...。
友達と自分の立場が違ってくると、遊びに誘うことすら躊躇してしまうことがあります。小さな子供を抱える友達を夜遅くの飲み会に呼び出すのは気が引けるでしょう?お母さんと子供の集まりにシングルの子を呼ぶのもなんだかなあと思うでしょう?
久しぶりに会った友達とも、お互いの悩みや幸せの方向性が違うことに気づいて、なんとなく切ない気持ちになることもあります。
数年前は、もっといろんな話で盛り上がったのに。
そうしてあんなに一緒に遊んだ友人たちが、今は全く別の人に見えたりするのです。
オトナの友情関係に大事なもの
こんな風に、ライフスタイルが違う友達とはどんどん疎遠になっていくアラサーですが、やっぱり友達が減っていくのは寂しいものです。
どうしたらできるだけ長く友達関係を続けることができるだろうと考えた時に、鍵になるのは本当に小さなことなのかなと思いました。
それは会話を交わすことです。
立場やライフスタイルの違いは一旦脇においといて、時々小さな会話を交わすことです。
インスタやTwitterでコメントのやりとりをするだけでもいいと思います。
特別な用事がなくても、「最近げんき?」と挨拶のようにLINEを送ってみるのもいいと思います。大した内容を話さなくても、なんとなく相手の存在をまた身近に感じることができます。
実際に私もインスタだけで繋がっていた高校時代の友人の投稿にコメントをしたところ、思いのほか話が弾んでコロナが落ち着いた頃に会おう、ということになりました。一対一でこうしてまともに会話をしたのは、おそらく卒業以来初めてです。10年以上のブランクがあっても、一緒にふざけて騒いだあの頃の感覚がすぐによみがえってきて、胸がじんわり温かくなりました。
長らく会っていない、話していない友達なのに、SNSを通して今彼らがどんな生活をしているのかがわかるなんて不思議な時代だと思います。
ちょっと気味が悪い気もしますが、しかしそのおかげで昔の友人とまた一緒に笑い合えることもできるので、今日のところはSNSに感謝です。
photos: HBOのSex and the Cityページより
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