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「インサイド・ヘッド2」メッセージ性に脱帽



ディズニーの作品は小さい頃から大好き。

特に音楽が好き。

しかし、そんなディズニーの中でも私が今まで見ようとしなかった作品はある。

その中の一つ。「インサイド・ヘッド」

その理由は、シンプルに " そそられなかった " から。

それなのに、ふと思い立って妻と娘と一緒に「インサイド・ヘッド2」を観に行ったわけである。前作みてもないのに。

というわけでその感想をまとめたい。

ここからはネタバレもあるので、まだ観てない方は閉じてほしい。



大切な場所受け入れるシーン

冒頭。
ヨロコビというキャラクターが
「カナシミは行ったことないよね。ライリーの大事なところ」

カナシミ「行ってもいいの?」
ヨロコビ「もちろん」

とライリーの自分らしさを作る記憶の部屋へ、カナシミを招くシーンがある。

もうここで。泣きそうになった。

前作を見ていない自分でも容易に想像できるここまでの軌跡。

きっとカナシミは自分がいることでライリーを悲しませることになり、他の感情のキャラクターに責められたり仲間外れにされたりしてきたのだろう。(想像)

カナシミは、他の感情と同じくライリーのことを思って、万が一があり悲しい記憶で埋め尽くされないようにその場所を避けてきたはずなのだ。
ポジティブな喜びの感情の方がいいじゃんって、その場所には近寄れなくなっていたのではないかと思う。

そのカナシミを大切な場所へ受け入れたこと。
悲しい気持ちも大切なんだよ。

その一瞬のシーンで感じてしまい、泣きそうになった。

妻にその話をすると、「え、そこで」と引かれてしまった。



ピクサーの中にいる企画の人すごい


今回は、思春期になり、シンパイ(心配)、イイナー(嫉妬)、ダリ―(怠惰)、ハズカシ(恥)が新しく登場する。

どの感情も、ライリーのことを思っていて、ライリーの幸せを願っている。
ライリーを愛している。そこが一番大事なところだ。

感情たちはいつだってあなたの味方なんだよ。
どんな感情もいつだってあなたのことを思い、あなたを愛しているんだよ。

そんなメッセージを受け取った。

怒りんぼの私だって。
恥ずかしがり屋の私も。
だるいって言って、チャレンジしない私も。
誰かをうらやむ私も。
ぜんぶ、愛していいんだよ。

そう言われている気がした。

感情について知ろう。
自分について知ろう。
どんな自分も受け入れよう。
どんな自分も愛していい。

知識を取り入れながら、しっかりと感情を揺さぶってくるストーリー展開はさすがとしか言いようがない。

最初にシンパイに捨てられてしまった「友達を大切にする自分らしさ」を苦労して取り戻したのに、ヨロコビがそれすらも壊してしまう展開には、脱帽だった。

楽しい記憶ばかりではない。
負の記憶だってある。
いろんな感情が浮かんできて、矛盾することを言ってしまったり、してしまったりすることもある。
それすらも自分らしさなんだよ。
でこぼこでいいんだよ。
それが人間の良さなんだよ。

そうだよヨロコビよくやった!
そしてこの展開にしてくれてありがとう!
と企画の人に感謝した。

頭の中の出来事は、とても狭い世界で繰り広げられる物語になるだろうから、飽きてしまうんじゃないか。そう思ってあまりそそられなかった。
しかし、今作を見て、話の作り方がさすがディズにーすごいとしか言いようがない。

子ども達に分かるように、でも大人も考えさせられるメッセージをストーリーに込め、アニメーションで表現する。

あらためてディズニーの奥には、すごい人たちがいるんだなと思った。
この内容を形にすることができるのは、しっかりと企画の趣旨が共有されているからである。
それだけ世界最高峰のアニメーションクリエイター達が、内容を理解し、世界に向けて伝えてくれているということが、とても嬉しかった。
そして、未来は明るいと感じた。


大人へのメッセージ


きっと子供だけではなく、大人も見るであろうこの作品。
大人にも気づいてほしいというメッセージを自分なりに受け取った。


感情を抑圧していないかい。
子どものもそう。自分に対してもそう。
受け止めているかい。そんなこともあるよねって。

楽しい経験だけ残ればいいと思っていないかい。
失敗や挫折、悲しみを取り払おうとしていないか。
ぜんぶ大切な宝物なんだよ。

おりこうさんを育てようとしていないかい。
「よいこ」は誰にとって「良い」子なんだい。

完璧を求めていないかい。
不完全でいいんだよ。
矛盾こそが人間だよ。

未来のことばかり考えて、今をおろそかにしていないかい。


幸せ追求教師として活動しているからこそ、こんなにも心に刺さったのかもしれない。
少なくとも私は、こんな映画を作ってくれたディズニーに感謝する。

企画の方とお話ししたいと思った。
この作品がもっともっと広がってほしいと思う。


とりあえず私は、前作の「インサイドヘッド」を観る。笑

今回は映画を見て、興奮した話でした。

興味をもたれた方はぜひ映画館で!

ここまで読んでくださり、大感謝。






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