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旅は寄り道してこそ楽し。

旅と言う字を人生に置き換えることが出来ます。
目的地に向かってまっしぐら、時間もかからず到着したとしても、それは一瞬の達成感。その後は全力で走った分疲労感が溢れます。

振り返ってみてもあそこにあんなお寺があったっけ?とか山はあんなに赤く紅葉していたんだとその場から見えるものだけが残ります。

雲の流れや風のにおい、木々の羽音、小川のせせらぎ…。
ゆっくりと歩いたならきっとそんな快いささやきもきけたのかもしれません。

人生山あり谷あり。そんな悠長な寄り道なんかしていられなかったと数人寄ればそんな苦労話、辛かった時期の事、一つや二つ、それぞれが持っています。

今ならそんな自分に声かけてちょっと休憩!汚れるなんて気にしないで土手に座ってごらん!誰かためにも大切だけれど自分も大切と思っていいよ!と言えるような気がします。

それはわがままな自己中な考え方ではなくて自分を大切にすること、本当に応援できるのも自分自身。

たまには何にも考えないで自然の一部。くさっぱらの中に小さなテントウ虫やカマキリの赤ちゃん。小さな世界にも目をやることが出来ます。

ほっこり出来たらまた歩き出す元気が出てきます。

会社でひどいパワハラにあっていた友達と久しぶりに飲み会。
そこは大勢のお客で話し声が狭い店内に充満していました。耳を傾けないと相手の声が聞こえないほどの騒がしさ。

お酒、たばこに自分を紛らわせた日もあったとか。
苦しんでいたのは知っていましたが、私の慰めや励ましなんてどれほどのものだったか、酎ハイがすすむごとにその時の話が出ます。

しかし昨夜の彼女はそれを笑って話しました。もう昔の一コマになっている様子にそれは彼女にとっては強くなれた出来事と思えたのです。

いろんなストレス解消法があります。彼女の発散方法は山登り。
何度か誘われましたが、六甲山のお気楽散歩道ではなく、今や日本アルプスまで登るそうです。

その時は無我夢中の岩を登り大きな岩に座っておにぎりをほうばり、冬に雷鳥を見た時は熱いものがほほを伝ったそうです。

なんて私はちっぽけなんだ!と思えたそうでそれから山に行くたびに自分を纏っていたいろんなもやもやや、恨みつらみの汚れた気持ちが薄皮をはぐように取れて行ったそうです。

同じ一日の時間枠。その数分も大切にしようと思えたとか。
いい話を私の方が聞くことが出来た夜になりました。
ほろ酔い加減。気持ちよく分かれて帰路につきました。

帰ってひと休み。彼女からのLINEが届いてました。
「今日はありがとう。話せてすっきりしました。いろんなこと一人でしゃべってごめんなさい。」とも。
これも一つの寄り道。「これからも人生楽しみましょう。」と変身しました。

今日もいい日にしましょう!







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