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梅雨になると思い出す  ニケと歩けば

存分にアジサイは満開。山のむせかえるような暑さにもフッと一の服涼やかな風。それを瞬時に感じているニケの鼻はしきりに動いています。

今朝はいよいよ雨の季節を感じる薄暗い空での幕開け。
鳥が何羽も山に向かって飛んでいきます。

急いでいるようで今から土砂降り?
最近は急な雷雨があり傘を持っている方がいいのですが、手荷物は極力避けたい私は少々の雨なら大丈夫!とたまにずぶぬれになります。

ニケのたっぶりの体毛は雨つぶもはじくレインコートになるようで家を出る前から降る雨は嫌がりますが途中のは覚悟を決めたのかいつもの散歩の工程はきっちりとこなします。

途中で大きな雨粒が肩にあたりました。ちょっと早足になる私をちらっと見てそんなに急がなくとも!と言いたげに見上げます。

山はせわしなく動く黒い雲に頭を撫でられています。
木々は息をひそめているみたいに静かにその時を待っています。

たまーに小道を横切るイタチは体を細長くして横断していくのに出会います。同じ色のからだを見つけたニケは大喜び?で近寄りますがすでに草むらの中。

何年か前。散歩から帰った二人?を家で待っていたのは、小さなイタチでした。どうやらニケ用に開けている庭への引き戸から入ったようです。
アレ⁇もう部屋にいる!と勘違いした私の横にまだ小さなニケ。とっさに目を輝かせて追いかけていきました。追っかけっこは結構な時間。どうやらロフトのどこかに隠れたようで、姿は見えねどその匂い!諦めきれないニケは二階の踊り場でイタチが降りてくるのを待ち構える体制を取りました。

その日は一日中雨。神戸のイタチは捕獲しても駆除は禁止されているそうで役所に行けば、捕獲用の籠を貸してくれるらしいですが、穏便に山に帰ってほしいので降りてくるまで待とうということになりました。

あまり居心地よくて住まれても困るので、息子も加わっての追いやり作戦。庭に向かって走って行けるように道を作ってと…。

準備完了となりニケと私がロフトに。私がパンパンと音を立ててニケが隙間に鼻を突っ込みます。小さな悲鳴が聞こえて階段を駆け下りていきました。その後を追うニケ。「降りて行ったよー。」と叫ぶだけの私。

階下ではドタバタとけたたましい音がしていますがしばらくすると庭の草木が激しく音を立ててその日は暮れていきました。

それ以来、道でイタチを見かけると何やら尻尾を振って嬉し気なニケですが犬には興味のない彼女の変わった?好みはいまだ健在です。

そんなこともあったね!と思いながら生ぬるくなった空気の中、家路につきました。

今日もいい日にしましょう!





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