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仲人の仕事 母親の心配

半年前に入会した男性会員の母親から電話がありました。
両親とも40歳半ばを過ぎた息子の相手探しに本人以上に焦っている様子で、月に一度伺うと、何とか早く決まってほしい!から誰でもいいから…。と本人は置き去りで私に発破をかけてこられます。

近隣の、初婚の、あまり学歴に拘らない素直な人ならということですが、20人に申し込んで返事があるのはひとりあればいいほうでなかなか組めません。こちらではだいぶ地域を広げて、年齢やもろもろも修正してきました。

本人が相手を30歳半ばと決めていても相手も同じ。アラサー女性の希望する相手の年齢は同年代か40歳そこそこ。

どっちもどっち!と言ってしまえばおしまいですが、会わずして判断するもったいなさにいつも「惜しい!」と思うのは仲人だけでしょうか?

相手に対しては家族が一致団結します。
私がお薦めしても、「案外あの子はこだわりがあるからねえ」とか「写真で見るとちょっと気がきつそう!」とか母親が女同士!の相手を評価する目はなかなか厳しいようです。結局嫁を迎え入れる目で見ているところがあるようです。でも口では同居はしないし二人で好きなようにしたらいい。

最初、お見合い自体全く関心のなかった彼が
2か月ぐらいしたら話に耳を傾けるようになり、1回目のお見合いはちょっと緊張気味で照れ隠し。そっけなくしてしまったことを反省できるようになりました。

半年がたって、まともに会話のキャッチボールが出来、仕事も順調になってきました。
そんな変化を親たちは見つけることができません。いくつになっても小さな子供。
何しろ早く!

気持ちもわからなくはありませんが、今まで狭い範囲での暮らしや、他に目がいかなかった分お見合いに臨むには何かが欠けていたのかもしれません。

恋愛にしても出会いがないと一言でできない理由を言うひとがいますが、どんな所に出会いがあるかわからないということさえも気が付かなかったというだけです。

結婚相談所に入会したならここで選ばないといけないという呪縛。
全く必要のない思い込みです。

自信をつけていくうちにプライベートの飲み会や友達の結婚式。そんなところで相手を見つけることもあります。

彼も真面目で優しい息子と言うレッテルが親からのものであること。
自分の人生は自分で決める!という一見親に反発したように見えることも必要なのかもしれません。

また見守る家族もそこまで成長しているんだと喜ぶべきでしょう。
自分が本当に結婚したいのか、親がうるさく言うからなのか、
もう彼の心の中は決まっていると思います。

年齢の事ばかり気にする母親に「焦らず静かに!待っててください!」と言えば電話の向こうの明るい声に安心して、パソコンの相手検索の作業を始めることにしました。

「あった!同じ地域、30歳後半。」写真の笑顔はとってもチャーミング!
早速彼に知らせました。母親から電話があったことは伏せておきます。
いいご縁でありますように。

今日もいい日にしましょう!





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