穏やかな朝　　ニケと歩けば

同じ朝なのに、日の出が遅くなった今日この頃です。
漆黒の闇がほんのり柔らかくなると「さあ、行くよ！」

明るくなって数分もすると「まだ夏ですよ！お忘れなく。」と
隠れていた暑さが体を抱き込みます。汗が…。

今朝の蒼空は、小学生が書く空の色、水色です。
それを隠すように薄い雲が流れます。一瞬たりともその場に居ないで動いては引っ付き、または名残惜しそうに、綿菓子みたいに細くなりながらも離れようとしません。

いつの間にか明るくなってきました。雲が多いせいか、バ～ンと幕が上がる迫力はありませんがその雲のそれぞれの周囲がほんのりピンク色の花びらみたいに染まります。本当にうつくしいのです。

それはあたかもヨーロッパの教会。天井画のような荘厳な一枚となって、こちらが立ち止まって見とれてしまうほどです。

急に止まって空を見上げる飼い主をこちらも見上げるニケのきょとんとした瞳、ですが顔は優しく笑っています。その後ろ姿、犬好きなら好きなポーズの一つでしょう。軽やかにリズムを取るような歩き方、お気に入りのにおいなのか見つけるとしばしのクン活…。そしてまたもとの道。

犬が笑うなんて！と言う人もいますが、喜怒哀楽はちゃんと持ち合わせています。今年の夏ほど暑さを感じたことが無かったように帰りの散歩はハアハアと息を切らせて、帰宅するとフードも食べずにひと休み。知らぬ間に寝てしまっている日もありました。

そのすべてが愛おしいというとまた犬バカの…となりますが、ご飯も食べずに寝てしまうとちょっぴり心配になります。食べることが健康の源と思っている私は起きてきておねだりのしぐさをすると一安心。それでちょっと好きな鶏肉は多め。

考えたくもない後何年一緒に居られるだろうか？と言う現実が頭をよぎると、「この子を見送るまでは私が健康でないと！」と自分に言い聞かせます。この10年間、散歩に行けなかった日は数日。これだけは飼い主としてほめてもらえるでしょう！なーんて考えながら私も一服、今朝はなぜか小さな秋の気配を感じて熱い日本茶。美味しくいただけるということはやっぱり秋は遠からじです。

今日もいい日にしましょう！