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冬至のゆず湯はいいもんだ

12月22日は冬至でした。

昭和時代、ほとんどのおうちではゆず湯を楽しみました。そのいい香りが浴室から湯気とともにほのかにしたのを覚えています。このお風呂に入ると風邪を引かないと言われてまだまだテレビを見たかったのに母にせかされしぶしぶ…。今ならいろんな入浴剤があって、各地の温泉成分の入ったもの、花の香り、柑橘類、ハーブなどたくさんの中から選ぶことが出来ます。令和でもみんなお風呂が大好きということです。

皆が揃った夕食にはかぼちゃの煮物、「ン」のつく野菜を冬至の日に食べると「運」が良くなると言われていて、他にもニンジンや、れんこんの入った豚汁も出ました。これらの根野菜はカロチンが豊富な栄養たっぷりの野菜で、冬の冷えた体を温める食事としては重宝されています。今、かぼちゃはパンプキンスープになったり、れんこんは饅頭、ニンジンはケーキとお洒落になりました。私はいただいたゆずを使って、ゆず大根を作りました。

今はゆず湯を知らない若い人もいて、それは両親も若い証拠でこんな日本の風習を伝える年配者が同居していないからかもしれません。

核家族になって、子供たちはハロウィンやクリスマスを楽しみます。

家では、子供たちは自分たちで考えたゲームや、飾りを楽しんで、ママも一緒に部屋中をお祭りみたいににぎやかに飾ります。

「うちは仏教だからキリスト教のお祭りは関係ない!」と頑固おやじは言いました。大正生まれのお父さんがよく使うフレーズです。

そんなに生真面目に考えなくても家族みんなでその日を楽しめばいいのです。子供のいる期間はあっという間で、お金をかけなくても楽しい思い出は作ることが出来ます。親がいなくなって大人になってもその楽しかった風景はいつまでも心に残ります。

私がゆずを見て浴室からの湯気と香りの様子を思い出すのと同じように家族の思い出つくりは大切な子育ての一つだと思います。

今夜ははちみつと柚子で温かい飲み物を作ります。

カップからゆらゆら上る湯気はあの時の庭の雪まで思い出させてくれました。





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