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【正月特別号】箱根駅伝総括!青学はなぜ優勝できたのか?


箱根駅伝復路が終わりましたね!

箱根駅伝が終わってすぐに仕事が始まったので、なかなかブログを更新できずにいました。すみません。。。

今年もたくさんの方にブログを楽しんでもらえたようで本当に嬉しいです!
去年以上にたくさんの反響をいただき、来年も書いていこうと思っています😊

「佑太コーチおめでとう!」とハイタッチで迎えてくれた方もいました。笑
箱根駅伝=青学=佑太コーチとつながっているのがとても嬉しいです。笑


復路の振り返り:青学はやっぱり復路が強い

衝撃の往路から一夜明け、復路が始まりました!
後半もたくさんのドラマがあり見ごたえがありましたね😊
いくつか印象的だった出来事をピックアップしてみたいと思います!

6区山下り:逃げる青学、追う駒澤

復路で最も重要な区間だと考えていたのが、6区でした。
復路は正直大きく差が縮まりにくい傾向にあります。
それはどうしても逃げる側が精神的に有利になりやすいからです。
特に、青学は復路を得意としていて、毎年無名の選手が好走をするというジンクスがあります。(今回もまさにその形になりましたね)
そんな復路で唯一差が縮まりやすいのが6区山下りです。

山下りの下馬評では、青学の野村選手より駒澤帰山選手に分がありました。
実は昨年も伊藤選手へのエントリー変更前は帰山選手が登録されていました。
今年は伊藤選手が11月の体調不良(インフル)と故障の影響で十分な練習を積めなかったため帰山選手が走ることになりました。

結果としては野村選手の魂の走り(区間2位)で往路の流れをしっかり復路につなぐことができました。この時点で青学の優勝がほぼ決まってしまったように感じました。
駒澤の帰山選手は実力を発揮しきれず区間12位となってしまいました。
やはり自分で詰めなければいけないというプレッシャーがあったんだと思います。

~超特殊区間6区の難しさ~
6区の山下りの難しさは3つあります。
①山下りは登りよりも足に負担がかかる
下りはほぼブレーキをかけずに必死に下ります。登りよりも下りの方が負荷がかかるため最後にはチマメができながら走る選手も続出しています。
②路面凍結などのケガのリスクもある
過去には転倒した選手もいるほど、見えない凍結との戦いも恐怖を増大させます。
③孤独の戦い
実は、6区は監督の声掛けがラスト3㎞の地点までなく運営管理者もついてきません。
そのため、選手は自分自身でタイムを気にしながら走ることになります。

7区:兄弟の絆、吉居駿恭選手区間賞!

7区でも青学は好走し、初出場の山内選手が区間3位の記録で駒澤の実力者安原選手との差をさらに引き伸ばします。
そして感動的だったのが、往路でまさかの13位となり苦しんだ中大。
直前合宿でエントリー選手16名のうち14名が体調不良を訴えたとのこと。
万全の状態ではない選手がほとんどの中で吉居駿恭選手が意地の力走!
見事、区間賞を獲得しました。
給水シーンでは兄である吉居大和選手(4年)から水を受け取り、区間賞を確実なものとするためにペースを上げました。
順位もこの時点ではシード権の10位まで上げることとなりチームに追い風を吹かせました。

8区:注目選手の塩出選手が期待以上の走りで箱根デビュー!

8区は海風と遊行寺の坂があるスタミナが必要なコース。
そんな中で個人的な注目選手、青学の塩出選手が力走を見せました。
本来青学は昨年8区を5位で走った田中選手を走らせる予定でしたが、当日のエントリー変更で塩出選手がこの区間を走ることとなりました。
前半からハイペースで入り、遊行寺の坂でも力強い走りで青学の大学記録を更新する素晴らしい走りを見せました。
駒澤の赤星選手も実力者で前回の箱根では8区を走り優勝経験者でもありました。
前半ハイペースで入るも後半に失速し結果は区間4位でここでも差を広げる形となりました。
駒澤は、ここまで期待通りの走りをしているのですが、青学の独走を止めらず。
青学原監督直伝の「ピクニックラン」が発動していました。

9区:3大駅伝初出走の倉本選手、勝負を決定づける区間賞

そして9区。青学大の倉本選手は4年生で今回の箱根駅伝が3大駅伝初出走。
しかも8区は陸上の名門校、世羅高校の後輩塩出選手がつないだタスキでした。
「何年もずっとたすきをつなごうと言ってきた。それが現実になった」とインタビューで語るほど、力につながる先輩後輩関係が裏にはあったようです。
こういった要素も大切にするのが原監督のうまいところだなと思います。選手、家族、チームの想いをしっかり読み取り力に変えていくのがまさに青学の強さの秘訣だと思います。
駒澤の花尾選手は、今大会に何とか間に合い箱根路ラストランとなりましたが、青学の倉本選手には力及ばず。ここで時間差は6分を超え安全圏に入りました。

10区:投げキッスゴール!宇田川選手の秘密

青学の宇田川選手も今年めきめきと力をつけてきた選手。
最後のゴールでは田中選手への思いのこもった投げキッスをしてましたね。笑
今回当日変更で出られなかった田中選手は、全日本でゴールをしたタイミングで投げキッスをしたのでそれを真似たとのことでした!
初めて見たときはびっくりしました。笑
また、東洋大学の岸本選手が大学駅伝初デビューにも関わらず区間賞の走り!
また強い東洋大学が戻ってきた感じがしましたね!まだ二年生なので来年の走りも楽しみです!


総括:青学が強すぎた。駒澤も力を出し切ったのに。。。

改めて、今年の箱根駅伝を振り返ると改めて青学の箱根に合わせたピーキングが光ったレースだったように思います。中大の体調不良は心が痛むものがありましたね...
駒澤大学も大きな後れなく、一人一人の選手が全力を尽くしたと思います。
ですが、3大駅伝でずっと一位を走り続けてきたからこそ、後を追う展開に精神的プレッシャーも強くのしかかったんだと思います。

そしてもう一つ鍵となったのが、勝負所での仕掛けでしたね。
駅伝では、一人一人の性格に合わせたゲームプランが実力以上に結果を左右します。
「前がいると楽しめるタイプ」「一人で走るのが好きなタイプ」「逆境が大好きなタイプ」「誰かに追いつかれると火が付くタイプ」
今回の青学の選手は、太田選手の度胸ある自信満々な走り、佐藤一世選手のタスキをもらった直後のスパート、復路の選手たちのピクニックランなど個性や流れを敏感に察知して実行する勝負所での仕掛けの上手さが、実力通りに走っていた駒澤との差を生んだんだと思います。
結果的に箱根優勝に絞って準備をしてきた青学に軍配が上がったということでしょう。

それにしても下馬評を覆しての優勝は本当に素晴らしかったと思います。
また、来年の箱根も今年以上に面白くなる気がします。


来年の箱根の注目ポイント!

来年の順位予想も勝手にしていこうかと思います。

優勝:青山学院大学
今回出場した選手7名が残る青山学院大学。駅伝男太田選手を中心に山登り若林選手、山下りの野村選手、今回欠場した田中選手がいる3年生がラストイヤーになります。今年快走を見せた2年生メンバー(黒田選手、荒巻選手、塩出選手、宇田川選手)も来年が楽しみです!

準優勝:駒澤大学
一区で圧倒的な実力を示した篠原選手率いる駒澤大学、学生最強ランナーとして一番悔しさを感じている佐藤圭太選手が来年の箱根でどんな走りを見せてくれるのか今から楽しみです。伊藤選手や山川選手も来年また伸びてくるはず!

3位:國學院大學、中央大、東洋大、創価大のどこか。
今回体調不良者が出てしまい苦しんだ中大ですが本来は優勝候補に入る強豪校。
そして、3本柱のうち2名が残る國學院も来年より力を上げてくると予想しています。
また、古豪復活を果たした東洋大、吉田響選手が4年生になる創価大も楽しみです!

何はともあれ、来年以降の伸びしろを残したとてもいい大会となりました!


おまけ:各監督のインタビューが面白い

今回のブログを書くために参考にした記事の中で特に面白かったものを紹介します。
良ければ合わせて読んでみてくださいね!

青学:原監督の記事
インフル蔓延、虫垂炎まで…それでも青学大が“最強・駒大”に勝てたワケ「圧倒的ピーキング力」の裏にある20年越しの“原メソッド”とは?(和田悟志)

駒澤:藤田監督の記事
【第100回箱根駅伝】4年生に対しては「『ありがとう』という言葉だけ」駒澤大学・藤田敦史監督 レース後インタビュー 

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