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日記 2023/5/29~6/4

5/29

どうやら東海地方は梅雨入りしたそうだ。北海道には梅雨は無いのでちょっと新鮮である。昨年から愛知に移り住んでいるが、あまり「梅雨だなー」と感じることはなかった。ニュースで「例年より早めの梅雨入りです」なんて言われちゃった日は否が応でも「梅雨だなー」と感じざるを得ない。蒸し暑さと湿気で心も髪もうねうねと捻じれていく。この感覚は昔近所の銭湯にあったスチームサウナと酷似していた。サウナ程熱くも無く、そこまで気持ちの良いものでもない。水蒸気の所為でただただ視界が悪く、一瞬でタオルがびしょびしょになる。これなら最初から普通のサウナに入っておじさんの何とも言えない溜息やらそんなに吸ったら咳き込むよってぐらいの深呼吸を聞いていればよかったと幼心にいつも後悔していた。あんまり思い出したくない思い出に馳せたそんな一日だった。

5/30

ひたすら眠い。気づいたら目を閉じていて頭が机と平行になっている。いかんいかんと自分に言い聞かし頬をつね、「ちょっと外の空気吸ってきます」と聞こえるか聞こえないかぐらいの声量で声をかけ事務所の外をぐるーっと一周する。結構目が覚める。一周回っている途中に公園があり、小学生くらいの男女4人が円陣を組んでいた。ちょっと気になったのでコーヒーを自販機で買いベンチに座って観察をしていると、円陣が解かれ一人の男の子がテニスボールくらいの大きさのぶよぶよしたボールを持ち地面に叩きつける。するとボールは勢い良く跳ね、3~4mほどの高さまで上がる。その間4人が一斉に中心に集まり布のようなものを広げ開散する。勢いよく跳ね上がったボールは布の中心に落ち少し沈んだかと思えば先ほどより遥かに高くボールが上がり、また4人はボールの着地点を狙い定め布を広げボールを高く上げた。「なんじゃこれ」と思わず声に出していたが、なるほどトランポリンの要領でボールを上げてるのだ。こんなおもちゃあるんだなと感心した。その4人は20回くらい連続でボールを飛ばしていた。つい「おじさんも混ぜて」って言いそうになったが平日の昼下がりに作業服の大人が子供と無邪気にはしゃいでる絵面はヤバイので彼らに小さく拍手だけ送って事務所へ戻った。

5/31

突然の腰の痛みに見舞われる。激痛というほどではないが立っているとちょっとしんどいくらい。経験したことのない鈍い痛みが10分ほど続く。上体を捻じってみたり腰から前かがみに曲げてみたりと、どの体勢が楽なのかをあれこれ試行錯誤しながら辿り着いた姿勢は両手を組み頭より上に上げて背筋を伸ばし、上体を横に曲げる。これを交互に繰り返すとスーッと痛みが和らいできた。「こりゃあいい」と思いちょっと違和感を感じればすぐさま実践した。上司が私の一連の動きを見て険しい表情をしていた。「どうかしましたか?」と聞くと「…何かに似てるんだよな」と考え事をしていた。私がすかさず「デューク更家ですか?」というと「そう!」と嬉しそうな表情を浮かべ鼻歌交じりに仕事に戻った。奇しくも足を閉じていたのでまさに”デューク更家”の例の動きそのままだった。その後私の更家化は終業時刻ギリギリまで続いた。

6/1

自分の手元に青春を共にした神ゲームが届いた。
「どーもくんの不思議テレビ」

2002年にゲームボーイアドバンスで発売されたゲーム。NHKの人気キャラクター”どーもくん”がひょんなことからテレビの世界に入り込んでしまい、番組出演をこなしていくミニゲーム集みたいなゲーム。このどーもくんゲーム侮ることなかれ、ミニゲームの種類はなんと30種類。内容は多岐に溢れ、音ゲーからアクションゲーム、シューティング、レースゲームまで出来る。しかもそれぞれのミニゲームの内容はボリューミーで、なかなかに難しい難易度を誇るゲームや、絶対クリアできんだろみたいなゲームまである。伝説的な”隠れ名作ゲー”となっている。ふとこのゲームの事を思い出し猛烈にやりたくなったのでメルカリで購入した次第だ。専らゼルダ三昧だったのが突如として現れた神ゲーに思わずSwitchのコントローラーを離し、気づけばDSLiteを握っていた。昨今の携帯ハードは画面が大きくとてもプレイしやすい仕様になっているが、DSLiteとなると本当に画面が小さく感じる。とはいえ小学生の頃はこの小さい画面に釘付けだった訳で、懐古に浸った。ゲームを起動し懐かしい音楽に涙した。懐かしみながらクリアを目指そうと思う。

6/2

凄まじい勢いの雨。台風が日本列島を襲い、九州から関東にかけて広範囲に大雨洪水強風の猛威を振るった。愛知県も例外ではなく大雨洪水警報が発表。生憎外仕事だった為豪雨の中現場に向かった。幸い現場は車庫内だったので雨に濡れながらの作業ではなかった。とはいえシャッターに打ち付ける大量の雨による轟音は心を不安にさせる。「今日帰れんのかな」とか「絶対道混んでるよな」とか考えてしまい仕事にならなかった。今日は別の現場も行く予定があったが中止となり作業後事務所に寄らずまっすぐ帰らせてもらった。

6/3

昨日とは打って変わっての雲一つない青空だった。彼女と散歩がてら昼下がりにコンビニでアイスコーヒーとパンを買って公園のベンチに座った。そのベンチは大きな正方形であおむけでゴロンと寝れるほど広く、ちょうど木の下で日陰になっていたので快適に過ごせた。風は強かったが、気温と相反して非常に涼しかった。最近彼女とのブームで区内の公園巡りにハマっている。何をするわけでもないが何もしなくても楽しい。未知の場所に散歩しに行くのは冒険みたいで楽しい。沢山歩くのでへとへとになって帰ってくる。齢24にして相変わらずジジイのような生活をしているが、クラブ行ったりとかするよりよっぽど散歩しているほうが性に合ってるので非常に心地よい。

6/4

ドラマ『だが、情熱はある』で泣いた。2008年M-1敗者復活戦でオードリーが復活し決勝を大いに沸かせる。”ズレ漫才”という革新的なスタイルを発明するも誰からも認められず無視され続け、彼女の励ましも惨めに感じ彼女を突き放してしまい悔し涙を滲ませる姿に自分も心苦しくなり泣く。


最後の博打覚悟で出たオーディションで全力のネタを披露すると唯一コント赤信号の渡辺正行(なんと本人が本人役で出演)が「面白い」と褒めたたえ、嬉しさのあまり感涙する姿に自分も嬉しくなり泣く。敗者復活戦のシーンで凄まじい完成度と再現度の漫才を見させられ興奮冷め止まらず、勝ち上がってタクシーに乗って移動する際に慌てて出てきた彼女の「面白かったです」にもう私の涙腺はバッツンバッツンと巨大なハサミで切られ大粒の涙を流した。もうなんなんこのドラマ。あと3話で終わるなよシーズン2求む。


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