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百日紅
百日紅は、夏の桜なのだと聞いた。
真夏なのに、桜のような柔らかな桃色に
蚊取線香の香りが漂ってくるような
あの日の縁側に戻れるような
そんな気がする。
夏の空は澄みきっていて、涙が出るほどの青さ。
時代が巡って、もう戻れないところまで来てしまった。
いったい今から何ができるのだろう。
人生の最終章。
それなのに、
思い通りにならない日々と
こんなはずじゃなかったのに、という後悔と焦りとで
足元から、冷えた風が立ちのぼってくるような感覚をおぼえる。
諦めないでいこう、今からでも間に合うことがきっとあるはず。
帳じりが合えばそれでいいのだから。
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