見出し画像

高次脳機能障害への理解

高次脳機能障害の診断

先日晴れて?高次脳機能障害と診断を受けました。
おかげでこれから週に一度リハビリを受けることが出来ます。

当事者会などでここに至るまでが大変なのだと聞きました。
まだまだ専門家もリハビリ施設も少ないため
リハビリ難民となっている方が多いといいます。
発症後一年を目前にしてここに辿り着けたことは
本当にラッキーだったと思います。

病院の受付で

先日、総合病院での診察がありました。
窓口で受付票と再診票を持参のクリアファイルに入れて
提出しました。

すると受付の人が
「再診票出してください」というのです。
ちゃんと出してるのになぜ?ちがうもの持ってきてしまった?
不安になりながら再度ファイルを渡しました。

するとまた
「再診票を出してください」というのです。
訳がわからなくなり
「これとちがうものでしょうか?」
泣きそうになるのを抑えつついうと

「だからファイルからちゃんとだしてください!」と
叱られてしまいました。
コロナ禍だから自分でファイルから出すのが当然ということなのかもしれませんが、最初からそういってくれればいいのにと悲しくなりました。

診察室の中で

初診の際に夫が高次脳機能障害があること、ゆっくり説明してほしいことなどを手紙にしてくれていました。

今回は再診でしたがちゃんとカルテに記載してあったのか、
先生は丁寧に説明をしてくれました。

対応してくれない先生だと次回からの診察が怖くなるのでホッとしました。

「はあ?」と言われて

安心して診察室をでて中待合で待っていると、先の患者さんの付添の方に看護師さんが説明をしていました。

早口の上にかなりの切り口上で付添の方も何度も聞き返していました。

「次はこの人が私の対応をするのかな」
と不安に思いつつ順番を待ちました。するとやはりさっきの看護師さんが来て早口で話し始めました。

仕方がないので
「高次脳機能障害なのでゆっくり話してもらえませんか?」
とお願いしたところ
「はあ?」といわれてしまいました。
文字で伝わるか微妙ですが、
「はあ⤵︎」ではなく「はあ?⤴︎」だったのです。

もう戦意喪失(もともとないですが)で落ち込んで帰ってきてしまいました。

高次脳機能障害と聞いて

見えない障害だから理解されにくいものではあります。
私自身なってみるまでは聞いたこともない言葉でした。

もし自分が知らないときに高次脳機能障害の人と出会ったらどうしていただろう?と考えることがあります。
ちゃんと理解してあげられただろうか。そう思うと知識の有無とは重要だなと思いました。

同時にソクラテスの「無知の知」という言葉がありますが、自分が無知であることを自覚することはもっと重要だと思いました。
そして知らないことに出会ったら知ろうとすること、好奇心を常に忘れないでおきたいと思いました。

残念な結果

医療機関での対応はとても残念なものでした。
医療従事者や受付の方たちです。
もう少し高次脳機能障害に配慮していただけたらと思います。
しかし、それとは別に世の中ってこんなものかなという体験をしました。

私はもともとあるオンラインコミュニティに所属していました。
たくさんの良い方たちと知り合い楽しい時を過ごしていました。
ところが病気を経て高次脳機能障害を持つ身となりました。

対話を中心とするコミュニティだったので自分が迷惑をかけてしまうのではないだろうかと思いました。
しかし、右下肢に麻痺のある私にとってはオンラインコミュニティ
は魅力でした。
そしてなにより親しくなったメンバーと共にできる時間を
失いたくないと思いました。

できることなら後遺症のことを了解を得た上で参加し続けたい。
皆さんに高次脳機能障害のことをお伝えしました。

するとたくさんのメンバーから
「もちろん参加し続けて」や「頑張って」中には「この場をリハビリにしたらいいじゃない」
そんな言葉をかけてもらいました。

しかし、主催者からそういう障害をもつ人の参加の前例がないこと、
そしてそれを不安に思う参加者がいるだろうことを憂慮していると告げられました。

直接退会を迫られた訳ではありませんがこのメッセージを無視して留まる勇気はなく、結果、コミュニティを離れることとしました。

障害を持つとはこういうことなのだなと実感した瞬間でした。
でも、こういう形で私に退会の有無を判断させるのならば、自身の意見として退会してほしいと告げてくれた方がすっきりしたのにという思いも残りました。

高次脳機能障害への配慮

度々ブログに書いている自費リハの先生から以前にいただいたご連絡のメッセージ。
許可をいただきましたので日時に手を加えていますが
掲載させていただきます。

“こんにちは。
今週のリハビリ時間の件で、ご連絡いたしました。
○日○曜日10:30からのご予約の方がキャンセルになったため、
10:30-11:50でのご予約に変更できますが、いかがでしょうか?

※ただ、10:30-11:30は、当センターは1番賑やかな時間となります。

この時間をさけて、11:30-12:50でも、ご予約できます。

もちろん、11:50-13:10のままでも問題ありません。

まとめますと、
①11:50-13:10 のまま
②10:30-11:50に変更(賑やか時間帯)
③11:30-12:50に変更

以上、ご確認の上、お手数ですが、ご返信をよろしくお願い申し上げます。”

音楽や話し声で気が散ったり疲れてしまうことを考慮しその時間帯について記載してくださっていること。

そしてなにより最後にわかりやすくまとめて下さったこと。
高次脳機能障害の私にはとてもありがたいことでした。

自信につながる一歩

普通の人になら必要のないまとめなのでしょう。
夫に直接連絡をするならばもっと簡単で済むのかもしれません。
でも、こうやって配慮していただきながら少しずつ物事をこなしていけること、そして人の温かさにふれることが、ひとつひとつ自信につながっていくような気がしました。