一人でも多くの人に知ってもらいたい
検査を終えて
やっと高次脳機能障害の検査が終わりました。
前回のブログにも書きましたが
正直こんなに大変だと思ってもみませんでした。
二日連続での検査だったためかぐったり。
家に帰って洗濯物を取り入れ簡単に夕食の支度をしたら起きていられなくて気がついたらベッドの中でした。
会議で遅くなると言っていた夫はすでに帰宅し、食事もシャワーも済ませていてびっくり。
本当に爆睡していたようです。
検査を省略したSTの理由
以前のブログでも触れましたが
「専業主婦で車の運転もしないので詳しい検査を省きました」
とSTの方に謝られたことがあります。
そんなことで差別をされてしまうのかとブログを書いた当時は怒り浸透でしたが時間が経つにつれて少しずつ落ち着いてきました。
入院中お世話になり信頼していたSTさんだったので余計に傷ついたのだと自分でも思っています。
今は怒りよりも悲しみの方が大きくなっている気がします。
ただ、その衝撃的な一言以外にも言われたことがあります。
それは「負担の大きい検査なのでお身体のことを考えてやめました」
という言葉でした。
今回受けてみて疲労感満載の検査だと思いました。
でも急性期ではなく回復期でのことです。
毎日かなりの量の運動療法が行われていました。
なのに「お身体への負担を考えて」はどういうことなのだろうか?
実際に検査を受けてみて、本当に体への負担を考えていたのならば、入院期間中に行って欲しかったと思います。
OTの理由
高次脳機能障害についての知識が全くなかったので検査がOTやSTの範疇であることも知りませんでした。
退院後に会った時に言われたSTの理由は上記の通りですが、OTの方は検査を行わなかった理由より先に
実生活の対応について話をしてくれました。
ただ、正直それは専門家ならではとか、担当者ならではのアドヴァイスというものではなく、「3口のコンロが使えないならば1口ずつでやってください」と言ったようなすでに自分で調べやっていることばかりでした。
そしてその後
「検査にはパソコンがいるのですが、実はソフトに対応できるパソコンが病院にないんですよ」と言われました。
検査がなされなかった理由はそれですか?
だとしたらそもそも検査はできないということでしょうか?
あまりにもお粗末な話になんと返答して良いかわかりませんでした。
なぜ対応できるパソコンがないのか。
本当にないのだろうか。
ないとしたらなぜそれは放置されているのだろうか。
転院の際もっとちゃんと調べて病院を選ぶべきだったと後悔しました。
検査に辿り着いて
高次脳機能障害は退院後、日常生活に戻ってから気づくことが多いと聞きました。
そしてなかなか検査や診断、リハビリにつながることが難しいと言います。
退院後半年ほどで検査に辿り着いた私はそういう意味ではラッキーだったのかもしれません。
でもこれだけ多くの人が悩み苦しんでいるのに、なぜ急性期なり回復期で慎重に観察し検査してくれないのでしょうか。
当事者会の話などから自分が入院していた病院が特殊だったのではないと感じています。
もちろんだからといって納得がいくものではありません。
今回の検査にたどり着くまでにどれだけ悩み苦しんだか、そのことを一人でも多くの医療従事者に知ってもらえたらと思っています。
環境が整わないこと。
人手が足りないこと。
知識を得る機会や時間がないこと。
病院によっていろんな理由はあることと思います。
でもこれから後遺症を抱えてただでさえ辛く不自由な道を歩まなければなりません。
ですから無用な苦しみは少しでも味わなくて済むようにしてもらえたらと思います。
今後やりたいことを聞かれて
今日全ての検査を終えた時にOTの方に
「今後どんなことをしたいですか?」と聞かれました。
もちろん病前にできたことができるようになること。
以前の日常生活に戻りたいです。
でも、左下肢と上肢に麻痺があり高次脳機能障害があります。
今後どんなことをしたいですか?という問いに対して
「今後、私にどんなことならできますか?」
と逆に問うてみたかったと思いました。