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医療従事者の言葉

前回のリハビリで「自主トレをしておいてください」と座って行うトレーニング方法を教わりました。

しかし悲しいかな高次脳機能障害のせい(と思いたい💦)で座って行うはずのトレーニングを家では寝た状態で行っていました。

先日、リハビリで
「では座って、おうちで行って下さいとお願いした自主トレをやってみて下さい」
そう言われ
"え?座って?え???"
と激しく動揺しました。

そして
「あ、あの座ってではなく、横になってだと思って寝たままやってしまいました」
しどろもどろになりながら答えました。

そんな私の様子をみて療法士さんは
「とりあえずおうちでされたようにやってみて下さい」
優しくそんな言葉をかけてくれました。

けれども回復期で担当療法士さんが、毎日繰り返し同じ動作をしているにも関わらずなかなか覚えられない私に向かって
「みどりさん、やる気ある?」
と放った言葉が脳内を駆け巡り、動き出すことができませんでした。

冷静に考えれば、今の療法士さんが自主トレを間違って覚えていたからといって「みどりさん、やる気ある?」なんていうはずがありません。
けれどもその時はぐるぐる"間違ってた、どうしよう"ばかり考えていました。

いつまでも動きだせずにいる私に
「寝た状態でも大丈夫です。とりあえずどんな感じだったかやってみて下さい」
そんな言葉だったでしょうか?動揺していてあまり覚えていませんが、再度促されとりあえず家で行っていたようにやってみました。

入院中、毎日同じような動作を行っているにも関わらず記憶出来なかったのは、もしかしたら高次脳機能障害のためだったかもしれません。

けれども回復期では高次脳機能障害はないとされていたため「覚えられない=やる気がない」そんな風に回復期の療法士さんの目には映っていたのかなと思いました。

けれども、そこは万一を考えて「やる気がない」という言葉で括らず、"どうして覚えられないのだろう?"そういう目で見てもらえたら、もしかしたら高次脳機能障害を炙り出してもらえたのかもと思ってしまいます。

そして"みどりさんやる気ある?"という言葉は人間の生存本能とでもいうのでしょうか、否定的な言葉ほど長く人の心に残ってしまうものなのだと改めて思いました。

医療従事者が意識するしないに関わらず、医療従事者から発せられる言葉は患者の退院後の生活に少なからず影響を及ぼす可能性があることを意識してもらえたらと思います。