SGEをやってHAPPY ①
今回は、先日、勤務校で実施したSGEを紹介します。前期の終業式の午後に職員28名を対象に1時間10分で実施しました。
1, 参加者の振り返り紹介
「肯定的、ポジティブな言動は自分も他者も元気にします。今日のような活動で、子供たちはもちろん、共に働く職員も明るく楽しい生活を送っていけるようになるといいと思いました。ありがとうございました。😀」
やる前と矢田後で良い変化がありました。グループのメンバーとより打ち解けられたと思いました。学級でも、朝の一分間や授業前の一分間などで活用してみようと思います。」
「短い発言の中にその人となりが感じられて、ぐっと心の距離が近づいた感じです。ありがとうございました。」
「学期初めなどにSGEが使えると思いました。ぜひ、明日やってみたいと思います。人に褒められる、好意的に話される経験が少ないので児童にもこの経験を生かしていきたいと思います。」
「内容マイナスでなく、プラス思考で、伝える側も伝えてもらう側も明るく元気になるものでした。子供たちともやってみます。ありがとうございました。」
「委員会活動でも使えそうなので、グループ分けの時など、たくさん使っていこうと思います。学校全体でやれたことが各学級に広がっていけばと思います。ありがとうございました。」
以下は、SGEの細案です。是非ご覧下さい。
2、本日の趣旨説明
(5分=13:30)
「新型コロナウイルス感染拡大の状況の中で、私たちの行動は、大きく制限され、出かけられない、友達と自由に遊べない、親戚に会えない、外で飲食が出来ない、職場の懇親会もない状況となっていました。そして、コロナ禍の制限が解けたものの、ここ3年ほど、生活様式が変わったことで、自分自身でもはっきり言葉にはできない「モヤモヤ」、「精神的なストレス」も生まれていると思います。
実は、私たちの小学校の子どもたちも同じ問題を抱えています。新たな友達を作る機会・出会いもぐんと減ってきています。さらに、この夏は、まれに見る猛暑で、外出を制限され、体を使う機会も減っていました。体力も落ち、気分が下がっている子も多いと感じています。
そこでこの時間は、心の負担を軽くするためのエクササイズをいくつか体験してもらいます。少人数のグループで自分の考えや気持ちを語ったり、他の人の話を聞いたりする体験をします。
信頼している人と話すと気持ちが楽になる、自分をいたわり、他の人を労う。お互いのことを理解するという体験は温かな人間関係を作ります。自分がここにいてもいいんだという感覚は、自己肯定感を高め、居場所作り「心理的安全性」にもつながります。
ただし、このエクササイズには、約束事が三つあります。
◆一つ目は、他の人を否定したり、傷つけたりするような発言や行動をしないこと
◆二つ目は、守秘義務を守ること。今日の話の内容は、決して口外しないと云うことです。
◆三つ目は、パスありということです。話したくないことややりたくないエクササイズは、パスできます。
以上のことを守って、これから約80分、よろしくお願いします。
3,ペンネームつくり
(3分=13:35)
ねらい:しがらみのない、素の自分になること
①「自分で自分に名前をつけます。日頃の役割、自分の殻を外して、素の自分に近い名前にします。今日 の私は、55歳にします。うさぎ バナナ すき焼き 何でもいいですよ」
②「では、名前を考えてください。」(1分)
③「名前シールにペンで名前を書いて胸にシールを貼り付けてください」(1分)
4,バースデーチェーン(バースデーライン)
(5分=13:40)
ねらい:このエクササイズのねらいは、非言語(言葉を使わない)で、相手と気持ちを通じ合わせることが出来るようになること
①「では、始めます。言葉を使わないで、身振りや手振りで、誕生日の早い順に、一列で並びます。私が今、立っている場所が1月1日となり、反対側が12月31日となります。いいですか、言葉は使えませんよ。用意、始め!」
※全員が並び終わるまで待つ。途中で、迷っている人がいれば、サポートする。
②「いいですね。もう並べました。すばらしいです。では、答え合わせをしましょう。順番にご自分の 誕生日を言ってください。」
※同じ誕生日の人がいたら、どうやって並ぶ順番を決めたか確認する。
③「やってみていかがでしたか。9月15日なので、9番目と15番目の方、お願いします。他に、話したい方がいればお願いします。」
「ありがとうございました。拍手!!」
④では、この順番で、1から順に番号を言ってください。「1、2,、、。」
⑤1番と2番で二人組というふうになって座って下さい。
5、自己紹介
(3分=13:45)
ねらい:自己紹介を通して、場の雰囲気を和ませ、これから始めるSGEへの意欲を高めること
①「これから、リーダーとサブリーダーが自己紹介するので、聞いていてください。」
②「私のペンネームは「55歳」です。それは、~~です。」
③「では、皆さんも2人組で行ってください。」
6、後だしジャンケン
(5分=13:48)
ねらい:2人組の緊張をほぐし、楽しい雰囲気にすること
①「3回ジャンケンをします。後出しが勝つように出してください。では、やってみます。」
※サブリーダーとリーダーがモデルを行う。
②「後出しジャンケン、ジャンケン、「パー」。後から出す人は「チョキ」と言って出します。」
③「では、やってみましょう。立ってやって、3回やって交代して終わったら座ってください。」
④「素晴らしい反射神経ですね。流石です。では今度は、後出しが負ける、後だしジャンケンをします。 モデルを見てください。後出しジャンケン、ジャンケン、「パー」。「グー」こんな感じで3回ずつやります。では、どうぞ!」
7、王様肩たたき
(4分=13:53) ※パスあり
ねらい:甘える・甘えさせるという原始的な信頼体験をとおして、自己開示を促すこと
①「ジャンケン、なかなか盛り上がりましたね。では、後だしジャンケンで負けることが多かった人は 手を挙げてください。はい、その人は、家来になってもらいます。勝った人は王さまです。家来の 人は立ってください」
②「王様の好きなように家来にたたいてもらえます。家来は、王様に「どのようにたたきますか」と聞いてから、たたいてください。では、1分間です。スタート。」
③「はーい。ありがとうございます。では、今度は、交代して同じようにやります。用意、スタート。」
④「はーい、ありがとうございました、皆さんお座りください。このエクササイズは、甘えること、気持ちよい感じを味わうことをねらいとしています。」
⑤「今やってみて、感じたこと、考えたことを話してくれる人はいませんか。」
⑥「なるほど、そんなふうに感じたのですね、ありがとうございました。」
8、友だちジャンケン
(6分=13:57)
ねらい:互いの話を聞き、自分のことを話すことで、肯定的に認め合える雰囲気作りを行うこと
①「互いのことをよく知るために、友だちジャンケンをします。ジャンケンをして勝った人は、負けた人に一つだけ質問ができます。負けた人は聞かれたことに答えます。質問は、例えば、好きな食べ物とか特技とか、好きな場所とか何でもOKです。」
②「ただし、約束があります。一つは、自分が聞かれたらいやなことは質問をしないこと。もう一つは、答えたくないことを質問されたら、『分かりません』『答えられません』と言っていいです。」
③「これは、互いが仲よくなれるようにするエクササイズなので、相手の人が嬉しくなれるような質問をするといいです。『あなたのことをもっと知りたい』という気持ちで質問するのがポイントです。では、ここでモデルをやってみます。
※リーダーとサブリーダーがやってみる
④「流石ですね。もう皆さんは、いけますね。時間は2分です.案外長いですよ。スタート!」
⑤「はーい、ありがとうございました。互いに感想を伝え合いましょう。今の2人組で、ジャンケンをして勝った人から言ってください。」
⑥「みんなに発表してくれる人はいませんか。」
➆「ありがとうございました。このエクササイズは、時間があるときは、ペアを変えてやっても更に楽しいです。」
ここまで読んで下さり感謝です。続きは、次回です。 お楽しみに!!
大賀重樹
《参考文献》『構成的グループエンカウンター事典』総編集 國分康孝・國分久子(図書文化社)
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