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教師は名プロデューサーに憧れる

子どもは、どうなったら自分が幸せなのか、わかっていないことが多いと感じています

例えば、先日、こんなことがありました
クラスには会社とよぶ係活動があります
自分たちでやりたいことを、自由にやることができます
例えば、「占い会社」があります
週に一度の占いを発表する方も聞く方も楽しみにしていて、みんな笑顔です
「ゲーム会社」は、3つもあります
おそらく、初めての体験だったので、なんとなく好きなゲームに男子が流れたという感じがします
現に、他にやりたいことを見つけて、ゲーム会社の子どもたちは新しい会社を作ったり、他の会社に入ったりして、どんどん抜けていきました
子どもたちが徐々に、本当に好きなことを見つけ、幸せそうに活動している姿を見ると、こちらまでうれしくなります

ゲーム会社の中に、まだなんとなく乗り気でない二人がいました
運動会の応援団にのめりこんでいた子たちです
行事が終わってしまって、なんとなく寂しそうにしていましたので、私はみんなの前で提案しました
「二人とも、応援会社を作ったらいいじゃん!」
二人の表情は、ぱっと明るくなり、すぐに快諾しました
ポスターを作りながら、どんな活動にするかを悩んでいる姿も、実に楽しそうでした

音楽の時間、リコーダーや鍵盤ハーモニカを忘れてきた子がいました
練習中、ずっとぼーっとさせるのはよくないと思い、音楽室においてある小さな鉄琴でみんなとメロディーを演奏するように伝えました
すると、どうでしょう
実に軽快に演奏するわけです
その子のリズム感が抜群だったとわかりました
「すごいねえ!めっちゃくちゃ上手!」
忘れ物をして浮かない表情が一転して、笑顔になりました
そして二人でハイタッチをしました
もしかしたら、忘れ物をしなければこんな才能にも気づかなかったかもしれません。ケガの功名というやつです
反省させるということで何もさせなかったら、こうした一面は隠れていたわけです
AがだめならB
というように、教師に柔軟な姿勢があれば、もっと子どものよさが見えてくるのかもしれないと感じた瞬間でした

その子の何が好きか
何が得意か

教師が見つけてその子らしさをプロデュースし、少しでも多くの笑顔を教室に増やしていければと思います

                         三浦健太朗

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