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自分のこだわりと、周りのニーズ

私は、書道教室を始めるとき、どういう教室をイメージしていたかというと

和のしつらえがある部屋で、お香の香りに包まれながら、
紙の上を筆がとおる音を聞きながらお稽古をする

でした。

これは大人をイメージしていることは理解していました。
でも中学生くらいだったら、
そういうことにも興味を持ってくれて、
お稽古も、こうしたいけどここをどうすればそうなるんだろう?とか
この文字のこの角度が好きとか
マニアックな話ができることにワクワクを感じていました。

ところが実際教室を始めて生徒さんになってくれたのは
小学校低学年、保育園・幼稚園児さんでした。
ですので
お稽古のやり方も、先生は座って待っている・・・ではなくて
私はエンターテイナーになって動き回る!ということをしています。

これが、嫌かというと、そうではないです。
理想と現実、私が子どもの頃と今、の違いを体験した時は「そうなのか・・・」とは思いました。
でも、
こういうやりかたもあるのか!と発見です。
ただ、
「楽しませる」ということが単純に「楽しい時間を過ごす」ことではなくて、
お稽古した結果、自分の変化・成長に気づいた結果「楽しい」と感じてもらいたいので
どう声をかけるか、どう進めていくか試行錯誤の日々です。


私は、子どもたちにお道具の事も知ってほしいし、お手入れもしてほしいと思います。
小学校3年生になると、学校で習字の授業がありますが、
そのとき、文字が上手に書けるだけじゃなくて、お道具を大切につかって
きれいに片付けれられることも大切だと考えます。そうであってほしいという気持ちがあります。

でも、
筆の手入れは先生がやってくれる、もしくは教室で済ませてきてくれると楽だ。
とか
てぶらで教室に通えるのが気軽だ(道具の管理は家でしなくてよい方がいい)
という保護者の方の声があることも事実です。

この差をどうするか・・・

これはもうこれ以上考えても答えは出ないので
やりながら、その時々で、自分の最善と思う事を進めて言うと思います。
子どもたちの年齢や、経験年数も関わると思うので、順番に進めていきます。

今、「習字」はやる意味があるのか?と考える方もいらっしゃると思います。
そんな今、興味をもってきてくださる方がいることは嬉しいことです。
なるべくハードルをさげて、挑戦しやすいようにと思う一方で、

この、文化を大切に繋いでいきたいと思う気持ちも持っています。


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