マガジンのカバー画像

オーフ・ザ・レコード物語;20XX年のゴッチャ 連載後編

59
連載を再開します
運営しているクリエイター

#ルーク

オーフ・ザ・レコード物語;20XX年のゴッチャ 128 完結編-後

申請     「いやー物凄い反響です。天手古舞です。あっはっは」  矢吹のいつもに増して大…

新野司郎
3か月前
2

オーフ・ザ・レコード物語;20XX年のゴッチャ その127 完結編-中

  成就   「スクープです。  北朝鮮の金正恩総書記が、肝臓病の治療の為、今年春にパリで…

新野司郎
3か月前
3

オーフ・ザ・レコード物語;20XX年のゴッチャ その125と完結編予告

世紀の大誤報     「気を付けて行ってらっしゃい!」 「頑張ってねー」 「おめでとう」   …

新野司郎
3か月前

オーフ・ザ・レコード物語;20XX年のゴッチャ その123

  ドレス    翌週の月曜日、日本はゴールデン・ウイークの休日だったが、現地時間午後2…

新野司郎
3か月前

オーフ・ザ・レコード物語;20XX年のゴッチャ その121

  秘書室      その夜遅く、オーフ・ザ・レコードに矢吹が再び姿を現した。先客が既に帰…

新野司郎
3か月前

オーフ・ザ・レコード物語;20XX年のゴッチャ その119

専用応接室    翌木曜日の朝、菜々子は前夜のオーフ・ザ・レコードでの会話を反芻しながら…

新野司郎
3か月前

オーフ・ザ・レコード物語;20XX年のゴッチャ その115

  99%の壁    その夜、仕事を終えた菜々子は、帰路、電車の中で、夕方届いたセキュリティー会社からのメールを改めて読み返した。 「お世話になっております。早速ですが、ご依頼の件について鑑定結果をお知らせ致します。  AIは1番の写真と4番の写真が同一人物である可能性を97%と判定いたしました。100%にならなかった理由は、目頭と目尻の位置がほんの微かながら異なっているからのようです。人間の目で見ても肉付きが大分違うようですので、AIはそれを考慮したものと思われます

オーフ・ザ・レコード物語;20XX年のゴッチャ その113

副長官来訪   「よお、こうやって差しで会うのは随分久しぶりだな。どういう風の吹き回しだ…

新野司郎
4か月前

オーフ・ザ・レコード物語;20XX年のゴッチャ その111

 鑑定作業      翌朝、IAEAの査察団一行は3台のミニバスに乗り込み、寧辺の核関連施…

新野司郎
4か月前
2

オーフ・ザ・レコード物語;20XX年のゴッチャ その110

 泣き    その日夕刻、麻布十番のオーフ・ザ・レコードに元内閣情報官の袴田剛が来訪した…

新野司郎
4か月前
1

オーフ・ザ・レコード物語;20XX年のゴッチャ その102

  再確認    菜々子がルームサービスで昼食を済ませ、加藤局長宛の大友の様子の報告メー…

新野司郎
5か月前

オーフ・ザ・レコード物語;20XX年のゴッチャ その96

通信解析      フランスのDGSE・対外治安総局は大友達が居ると思われる場所を間もなく…

新野司郎
6か月前
2

オーフ・ザ・レコード物語;20XX年のゴッチャ その88

逡巡      翌日、太田は午後早めに自分の家に戻った。名残の疼きを感じながら菜々子は身支…

新野司郎
7か月前
3

オーフ・ザ・レコード物語;20XX年のゴッチャ その81

ボヘミアン・グラス      翌火曜日、昼間の仕事を片付けると菜々子は早めにオーフ・ザ・レコードに向かった。ルークにこれまでのパリの取材経過を伝える為だ。   「お疲れ様です」  菜々子が六時過ぎに到着するとルークは少し背の高いワイン・グラスを拭いていた。    それは高価な物ではなかったが、八十九年に当時のチェコ・スロバキアで起きたベルベット革命が一段落した後、ルークが首都・プラハで買い求めたボヘミアン・グラスだった。薄いピンクの華奢な色ガラスに花模様の小さな模様が刻まれ