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作業ログが少なすぎる!という反省

夫婦で農園を営む我が家は、明確に役割分担をしているわけではなく「そのときできる方がやる」「できるだけそれぞれの得意分野をやる」みたいな感じで動いております。農作業の技術面については、圧倒的に夫なので、基本的な農作業はほぼ夫(園長)、単純作業的な部分を妻がやっています。そして冬の期間、剪定は100%夫、切り口に薬を塗ったり枝を拾って集めたりという作業は園長母が抜かりなくやっています(この抜かりなくちゃっちゃと作業を進める様は本当に尊敬する)。

そんな冬の間、妻の方は何をしているか?、制作物を作る/通販サイトとHPの手直しをする/商品の規格を準備する/イベントのスケジュールを考える……などなど繁忙期を見据えた事前準備を行なっています。←このあたりは、実際に収穫期を迎えて多忙化した頃にようやく日の目を見るような作業です。まぁ剪定だって同じか。

とりあえず来るべき繁忙期に備えて抜かりなく準備をしている今日この頃。経営についての反省もします。
前に受けた農業系のセミナーで、

技術✖️販売力=売上 だとして、農業の場合どうしても
技術20✖️販売力1=20の売上 が良しとされていて
技術1✖️20販売力=20の売上 も同じ結果なのにあまり評価されないよね…

という話を聞いたことがあります。もちろん、いいものを作らないと今後にはつながらないので技術力を上げることを前提としつつ、だから販売力も強化しましょう的な話でした。そういう面では、きっと販売力強化にはつながっているはずの妻(私)の農作業。ちなみに、ようやく畑には出なくても仕事をやっているんだ!という認識が自分の中で消化されてきたので後ろめたさはなく仕事をしております。(が、世の中では相変わらず農業の「手伝い」をしていると見られるので時々キレそうになります。これは内緒)

が、この諸々の過程で冷静に農園のことを眺めて経営のことを考えてみると、情報を発信するにしてもやっぱり「農」の部分」をもっとちゃんと伝えないと!ということに行き着きます。

例えば当園は「信州の環境にやさしい農産物認証」を取得して、化学合成農薬は地域慣行比の約30〜60%削減して栽培しているのですが、農作業を実際にやっていない妻側から発信するとそれだけの薄っぺらい情報。

実際に畑で作業している夫の側からすると、剪定で枝を1本切り落とす時にも、じゃあ限られた農薬が効果的に行き渡るようにこの枝は落としておこうとか、この木は今年は収穫量を抑えてとりあえず木を育てる方が優先だからこういう剪定でいこうとか、特に絵になるわけでもないけれど小さな判断があり悩みがあり、そういう1つ1つが「農薬削減」とか「持続可能な農業」とかに繋がっています。こういうのって、まとめて文章でワッと出すものではなくて、小さな小さな積み重ねでじわじわくるものだよね?普段畑に出てない人間がそれっぽく写真を撮ってみてもなんだか違う。という会話が本日夫婦でなされました。

ああSNSなんか嫌だけど、最近当園のインスタは妻の絵日記と化しているけど、せっかく農家なんだしもっと畑からの生の声が必要だよね……というボヤキとともに夫は剪定にでかけました。さて、そういうわけで、今後畑の作業ログ的なSNS発信は増えるのかしら?

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