にいがた経済新聞 編集部

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  • にいがた経済新聞 編集後記・記者コラム(2023年下半期)

    にいがた経済新聞に掲載した編集後記・記者コラムの、2023年7月〜12月分です。

最近の記事

【記者コラム】リトリートの島

11月8日に新潟県立海洋高校で開かれた、ジープ島開島者の吉田宏司(新潟県上越市出身)さんの講演会を取材した。 ジープ島とは、赤道直下の常夏の島でフィリピンの東、パプアニューギニアの北に位置し、ミクロネシア連邦という国に属する。ミクロは小さい、ネシアは島々という意味。 徒歩3分で1周できてしまうくらいの小さな島で、野球の内野の広さに近いという。そこにヤシの木と、2つのコテージがある。 2度ジープ島に旅行に行った男性は、「ジープ島はあえて不便を楽しむ島です。水道もない、電気

    • 【記者コラム】 ジェネラリストというスペシャリストか

      先日、多角的なビジネス展開とライフデザインに即した雇用システム採用で注目される株式会社トアイリンクス(新潟市中央区)の佐藤ユウキ代表取締役にインタビューした。 佐藤さんは、都内大手でキャリアを積んだ後、故郷の新潟市にUターン。出産後に再び仕事に復帰しようと思い就活を開始したが、地方都市で女性活躍の場があまりにも少ないことに驚いたという。前職で、チームのマネジメントや生産工程の管理業務、運用フローの作成など、マネジャーとしてキャリアを積んだ佐藤さんだったが、新潟でそういう仕事

      • 【記者コラム】 裸王症

        裸王症。 経済学者の清水公一氏が考えた造語でアンデルセンの童話「裸の王様」を由来とする社会的病である。 人は権力を持ったとき、身の回りに反対者が少なくなり、驕りが生まれ正当な意見や批判を聞く耳を持たなくなる。そして組織の腐敗を招き、自浄作用を失う。 記者という仕事の魅力の一つに、普段お会いすることが出来ない方々に直接インタビュー出来る点がある。 取材の中には記事には出来ない、オフレコ話などがあり勉強になる。 とある企業の社長が仰っていたのは、 「バブル以降の失われた

        • 【記者コラム】 「資本主義のバージョン2」

          先日、新潟県妙高市主催のSDGsセミナーを取材した。妙高市は令和3年5月、「誰一人取り残さない」というSDGsの考えを取り入れ、人と自然が共生する持続可能なまちを目指す当市の提案が、SDGsの達成に向けて優れた取組を行う自治体として「SDGs未来都市」に認定されている。 講師の五十嵐悠介氏は建設業界の総合商社、東邦産業株式会社(新潟市中央区)の代表取締役社長を務めるほか、SDGs推進コンサルタントとして、年間20件以上の研修講師、講演活動を実施している。ちなみに、五十嵐氏は

        【記者コラム】リトリートの島

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        • にいがた経済新聞 編集後記・記者コラム(2023年下半期)
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          【編集後記】 変化と革新

          燕三条で発行されている「産業カレンダー」について、三条市側は今年限りで廃止されるとの報道があった。他地域の人にはピンとこないかもしれないが、この地域で働く人にとっては生活と密接に結びついた存在。幼少の頃から燕市に住む私も、大学に上がって県外へ出た時に初めて「え? 産業カレンダーって地元だけなの?」と気づいたほどである。需要が低下していたとはいえ、今回のインパクトは大きい。 話は変わるが、26日、27日には燕三条地場産センターで見本市「ものづくりメッセ」が開かれた。2年前に取

          【編集後記】 変化と革新

          【編集後記】 「相談できる環境」

          10月17日、新潟市西区内での80歳代の女性が運転する軽自動車が誤って電車の線路内に進入する事案が発生した。筆者も記者として現場に赴き、記事作成や現場撮影などを行った。 現場に行ってみると、車両が進入したとみられる場所は非常に車通りも多く、進入したとみられる時間も帰宅ラッシュの時間で、目撃者が皆無という状況は考え難い印象を受けた。 何人が目撃していたのかという事はわからない。もしかしたら、たまたま皆が目を離した瞬間だったのかもしれない。または、運転手の女性の認識と同じで手

          【編集後記】 「相談できる環境」

          【編集後記】 見せる工場は魅せる

          「燕三条 工場の祭典」が10月26~29日の4日間開催される。金属加工の産地である燕市と三条市の「KOUBA(工場、耕場、購場)」を地域内外に公開する、いわば工場見学を地域ごと行う恒例イベントだ。 2013年の第1回開催でオープンファクトリーに参加したのは54カ所、来場者は4日間の延べで約1万人だったが、2019年には133カ所の参加、来場者は約5万6000人にのぼるほど定着し、また拡散していった。 「工場の祭典」が生まれたきっかけに、2011年頃スノーピーク(三条市)や

          【編集後記】 見せる工場は魅せる

          【編集後記】 生成AIのこれから

          昨年2022年の11月にリリースされて、世間を席巻したOpenAIが米紙ニューヨーク・タイムスに訴えられている。日本でも日本新聞協会など4団体が、8月17日、声明を発表している。 新潟県の複数の市町村でも、公認でOpenAIのchatgptGPTを導入している。同技術が報道業界、出版業界、広報業界など業界全体がライター不要論までに及んだ。しかし、実際使ってみてどうだろうか。 毎回、会話の内容が違う。それは、チャットとして、ランダム性というか「ゆらぎ」を持たせているからだろ

          【編集後記】 生成AIのこれから

          【編集後記】 ブラタモリを観て

          9月前半、NHKの番組「ブラタモリ」で新潟県の長岡市と燕三条地域がテーマとなった。その少し前には同じくNHKの「突撃!カネオくん」でも燕三条が取り上げられている。地元だから目につくのだろうと言われればそうかもしれないが、なんとなく最近、同地域が全国区の番組などに取り上げられる機会が多い気がする。 「ブラタモリ」の話に戻るが、燕三条回では例のごとく「燕vs三条」の対立構造で語られた。もちろん、本気でPR合戦をしたわけではなく「互いに高めあってきた」的な落とし所だ。実際、両市は

          【編集後記】 ブラタモリを観て

          【編集後記】 談合と官製談合

          まだ雑誌記者になって駆け出しのころ、ひょんなことから「北陸信越の談合仕掛け人」という人物に会ったことがある。 もう25年ほど前の話になるが、当時の東日本では、そこそこ大きな公共工事が発注されると、「建設」と「土木」のそれぞれに「交通整理役」がいた(と記者は教えられた)。記者が会ったのは「土木」の仕掛け人「だった」という人物。大手建設会社の社外役員だったと記憶する。「建設」の仕掛け人もやはり大手建設会社の社員だと言われていた。 仕掛け人氏は「談合は必要悪だから無くならない」

          【編集後記】 談合と官製談合

          【編集後記】 「ユニクロの服は部品」

          知人の経営コンサルタントは、経営とは「客を増やすこと」と話すが、昔から上場企業の決算発表会に出席してきた記者としては、究極的には経営とは「売り上げの拡大とコストの削減」であると思う。 売り上げの拡大とは、新規出店や新商品の投入、取引先の拡大などが挙げられる。一方、コストの削減とは、売上原価と販管費の削減だろう。つまり、原材料費の見直しや取引先の集約とともに、人件費や販促費の削減となるだろう。 ところで、昔から言われている理論で、マーケティングの4Pという理論がある。プレイ

          【編集後記】 「ユニクロの服は部品」

          【編集後記】 今秋のイベント

          新潟県は猛烈な暑さを抜け、台風シーズンを迎えようとしている。 今秋は新潟県内の各地で様々なイベントが開催される予定だ。新潟県が9月7日に発表した「令和4年新潟県観光入込客統計調査結果」によると、令和4年(1~12 月)の観光入込客数の総数は、5,616万人(対前年比 130.6%、1,316万3,000人増)となっており、データとしてコロナ前の令和元年との比較(対令和元年比 76.6%、1,714万3,000人減) では、約8割と回復傾向が見て取れる。 エネルギー費や原材

          【編集後記】 今秋のイベント

          【編集後記】 最近の取材まとめ

          新潟県上越市では、8月19日、20日に上越市出身の戦国武将・上杉謙信公を顕彰する「第98回謙信公祭」が実施されたが、熱中症の危険があるとして、8月20日のメインイベントの出陣行列が急遽中止されるなどハプニングもあった。 上杉謙信公といえば、敵に塩を送ったことで有名だが、これは謙信公の「義の心」が原点である。その謙信公「義の心の会」会長である石田明義会長にこのほど取材した。 石田会長は「武田信玄に塩を送ったが、実はあれは無償ではありません。適正価格で山梨の民衆に販売したとい

          【編集後記】 最近の取材まとめ

          【編集後記】 半藤さん、もう「戦後」はとうに終わっています。これから我々の世代がしていかなければならないこと

          喉元過ぎれば熱さを忘れる。国際的・国内的にも多大な犠牲を与えた太平洋戦争が終結してこの夏で、ちょうど78年目になる。月並みな言い方だが、「戦争体験のある世代」は年々減少し、「戦争を知らない世代」の割合が、主力世代を占める時代となった。かくいう記者も、直接的な戦争の体験をしていない。物心ついてから、国内経済の冷え込みは、肌感覚で実感しているものの、空襲の体験や、兵隊として他国の人々と殺し合った記憶もない。 否待て、我々は本当に「戦争を知らない世代」なのだろうか。世界に目を向け

          【編集後記】 半藤さん、もう「戦後」はとうに終わっています。これから我々の世代がしていかなければならないこと

          【編集後記】 「とにかく明るい石崎」

          「安心してください、はいてますよ」。これは、今や英国でも大人気のコメディアンとなった、とにかく明るい安村のギャグだが、記者は昨日、ある人物からこんな言葉を聞いて思わず笑ってしまった。「安心してください、入っていないですよ」。 記者が昨日会ったというのは、現在、日本維新の会の新潟新1区支部長であり新潟維新の会幹事長の石崎徹氏だ。日本維新の会の新潟県組織にあたる新潟維新の会は、今年4月に行われた統一地方選において、現有議席を大幅に伸ばす躍進を遂げて勢いを見せた。自身は次期総選挙

          【編集後記】 「とにかく明るい石崎」

          【編集後記】 道の駅特集、再始動

          先日、県内のとある道の駅を取材した。そう、しばらく更新の滞っていた「道の駅特集」を再開したのである。他の仕事の忙しさにかまけてゴールデンウィーク、そしてお盆と最盛期を逃してしまった感があるが、ご容赦いただきたい。 道の駅を巡っていて気づくことは、各施設の成り立ちの経緯が思った以上に多種多様であるという点である。今でこそ道の駅は観光施設として確固たる立ち位置がある訳で、元より道の駅として建設することも多いが、調べてみれば元は観光とは別の意図で造られた施設なども存在する。 そ

          【編集後記】 道の駅特集、再始動