にいがた経済新聞 編集部

にいがた経済新聞編集部です。コラムや日記などを掲載していきます。よろしくお願いします。…

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にいがた経済新聞編集部です。コラムや日記などを掲載していきます。よろしくお願いします。 にいがた経済新聞 https://niikei.jp

マガジン

  • にいがた経済新聞 記者コラム(2024年上半期)

    にいがた経済新聞に掲載したコラム記事の、2024年上半期分です。

  • にいがた経済新聞 編集後記・記者コラム(2023年下半期)

    にいがた経済新聞に掲載した編集後記・記者コラムの、2023年7月〜12月分です。

記事一覧

【記者コラム】加茂市の「美人の湯」で雪見風呂

3年前から新潟県加茂市の管理から民間への指定管理に移行した日帰り温泉施設の「美人の湯」。筆者も初めて訪れたが、吹き抜けが開放的な大きな建物で、平日でも食事処は混…

【記者コラム】県北胎内市に企業再生の歩みを見た

先日、胎内市の越後ふとん株式会社へ、工場見学の取材にお邪魔した。レポートの記事は近日公開の予定。 同社の前身は、創業1868年(明治元年)という150年以上続く老舗ふ…

【記者コラム】「誤報」連発の火災通報はなぜ?

新潟県上越市の我が家には、地元地域の有線放送があり、火事発生時には消防からの通報が入ることになっている。加えて、記者はこの3月末まで上越市消防団の団員でもある。 …

【記者コラム】人口減少を恐れない時代にこそ地域間LCC

先日、ある若手経営者との出会いがあった。彼は首都圏にオフィスを持ち、そこでのビジネスを主な生業にしながら、北海道上川町で地方創生プロジェクトにも加担している。い…

国政、県政、市政の役割を理解できていない地元議員とその支持者

もうこのタイトルで言いたいことが分かる人は、居るのではないだろうか。 地方自治法においては、議会は地方公共団体の意思を決定する機能及び執行機関を監視する機能を担…

記者コラム「増え続ける『あきらめ廃業』の原因とは・・・所得の再分配と社会保障は、誰が行うのか」

日本の非課税投資枠の新NISA、円安から国内、海外投資家が目を付けてバブル崩壊後34年振りに、日経平均株価が高値を更新し続けている。(令和6年2月16日現在) 現在…

【記者コラム】今年創業73年の老舗がメイドインジャパンを世界にアピール

カメラ店、美容室、写真館、結婚式場、飲食店を展開する多角化経営の株式会社光美堂(新潟県妙高市)は、今年創業73年を誇る老舗企業。 振袖撮影や七五三、結婚式など少子…

個人の好みと社会正義

ジャーナリスト・佐々木俊尚さんがvoicyで連載している「毎朝の思考」を聞いている。この人の説教臭くない、それでいて含蓄のある物言いが好きだ。もちろん個人の好みなの…

【記者コラム】「共感」

学生時代、筆者は「企業の目的は利潤の追求である」と学習した。 一方で、総合スーパー、ダイエー創業者の中内功氏は1972年に旧三越の売上高を抜いて当時の国内小売業売上…

【記者コラム】この作品は、誰のものか。

手塚治虫といえば日本で初めてアニメーションで「鉄腕アトム」。カラーアニメとして「ジャングル大帝」を世に送り出した。 ところが、アニメ製作費が予算と釣り合いが取れ…

【編集後記】新潟県燕市の「塞の神」

1月14日、道の駅「SORAIRO国上」(新潟県燕市)で開催された「塞の神」へ行ってきました。 県内では「サイノカミ」と呼ぶことの多いこの行事ですが、全国的には「どんど焼…

【記者コラム】日本人の耐久力が試される

なんという新年なのか。 1月1日夕方に発生した、後に「令和6年能登半島地震」と名づけられる地震の揺れは、新潟にいる我々の足さえもすくませるのに十分な規模だった。1月…

【記者コラム】「情報多様化社会」 2023年の新潟県から2024年の新潟県へ

今年も新潟県内では様々なニュースが報じられた。新型コロナウイルス感染症5類感染症移行、G7、夏の猛暑、クマによる被害など。大きなニュースだけでも数えればキリがない…

【記者コラム】30年前の「常識」「日常」「正義」

すっかり年の瀬となったが、相変わらず新聞紙面やニュース番組を賑わしているのは自民党の裏金問題。政治資金パーティーの収入を明確にせずにキックバックを受け、裏金プー…

【記者コラム】記事のエッセンス

師走、忙しい季節になると思い出す。私がにいがた経済新聞社に入社して、まだ数ヶ月の頃。特集記事の原稿がなかなか書き終わらなかった。そんな時、当時の社長兼編集長から…

【記者コラム】これからの行政組織を牽引するのは、サーバント型首長!?

サーバントとは「Servant」(支援)を意味し、1970年、哲学者のロバート・k・グリンリーフ氏が提唱した実践哲学が元となっている。 特徴はメンバーに奉仕することを基本に…

【記者コラム】加茂市の「美人の湯」で雪見風呂

3年前から新潟県加茂市の管理から民間への指定管理に移行した日帰り温泉施設の「美人の湯」。筆者も初めて訪れたが、吹き抜けが開放的な大きな建物で、平日でも食事処は混んでいたし、休憩所も広々していて好感を持った。今年の1月末だったが、露天風呂では雪が舞い、湯船に浸かりながら、雪見風呂を堪能することができた。 ここの指定管理者は合同会社加茂人。現在は三野(さんの)敏弘代表のほか、3人の代表で「美人の湯」の運営を行なっている。 三野さんは、「現在は加茂市内のお客さんが多いですし、市

【記者コラム】県北胎内市に企業再生の歩みを見た

先日、胎内市の越後ふとん株式会社へ、工場見学の取材にお邪魔した。レポートの記事は近日公開の予定。 同社の前身は、創業1868年(明治元年)という150年以上続く老舗ふとんメーカー・株式会社イトウ。もともとは新発田市に本社を構え、昭和54年に現在の胎内市である旧黒川村の廃校舎を使用した生産工場を稼働させた。老舗に培われた確かな技術と高品質の羽毛布団で全国の生協という堅い販路を獲得し、ピーク時には60億円以上の年商があったが、その後に「成長の壁」は訪れた。2017年に事業再生型

【記者コラム】「誤報」連発の火災通報はなぜ?

新潟県上越市の我が家には、地元地域の有線放送があり、火事発生時には消防からの通報が入ることになっている。加えて、記者はこの3月末まで上越市消防団の団員でもある。 それはさておき、「建物火災です」という一報がまず入り、少し経過した後に「先ほどの火災は誤報でした」というAI(?)による音声放送が入ることが最近かなり多い。 以前、老人ホームの給食の仕事をしている知人に、「火災報知器の性能が良すぎて、過敏に反応するためでは」と聞いたことがあるが、違う知り合いのフェイスブックでは、

【記者コラム】人口減少を恐れない時代にこそ地域間LCC

先日、ある若手経営者との出会いがあった。彼は首都圏にオフィスを持ち、そこでのビジネスを主な生業にしながら、北海道上川町で地方創生プロジェクトにも加担している。いわゆるデュアルライフ(二拠点生活)の実践者であり、まさにリモートワークの普及定着がもたらした新しい働き方、暮らし方である。 上川郡上川町は、北海道のほぼ中央に位置する人口約3,700人の町。町内に層雲峡温泉があり、かつては団体旅行で賑わったが、それは昔の話。今は団体旅行自体が減少している。人口規模からみれば「過疎の進

国政、県政、市政の役割を理解できていない地元議員とその支持者

もうこのタイトルで言いたいことが分かる人は、居るのではないだろうか。 地方自治法においては、議会は地方公共団体の意思を決定する機能及び執行機関を監視する機能を担うのもとして同じく直接選挙で選ばれた首長(執行機関)と相互けん制しあうことにより地方自治の適正な運営を期することとされている。 これが分かっていないと、議会において議論が成立しない。新潟県内30市町村の首長と地方議員の会話が嚙み合っていないという事がしばしば見受けられる。 地方議会で首長(執行機関)と議員(チェッ

記者コラム「増え続ける『あきらめ廃業』の原因とは・・・所得の再分配と社会保障は、誰が行うのか」

日本の非課税投資枠の新NISA、円安から国内、海外投資家が目を付けてバブル崩壊後34年振りに、日経平均株価が高値を更新し続けている。(令和6年2月16日現在) 現在上場企業の決算期であるが円安の為か、輸出貿易業、海外進出している企業が軒並み好調である。株価高騰の要因の一つであろう。 その実、中小零細企業はどうか。コロナ禍の後遺症で苦しんでいる。大企業と違い燃料、物価高の転嫁が出来ず、コロナ禍での経済活動停滞中のゼロゼロ融資や据え置き型借入れの返済が始まり、キャッシュフローは

【記者コラム】今年創業73年の老舗がメイドインジャパンを世界にアピール

カメラ店、美容室、写真館、結婚式場、飲食店を展開する多角化経営の株式会社光美堂(新潟県妙高市)は、今年創業73年を誇る老舗企業。 振袖撮影や七五三、結婚式など少子高齢化社会の波をもろに受ける業界であるが、松下健太郎常務はネット販売のEC事業部を2年前に立ち上げた。同社は27年後の創業100年を目指している。 松下常務は「ネット販売のEC事業部では、撮影での子供つながりで玩具、手持ち花火を販売しています。一方、写真館は、楽しい時間と空間を提供いており、女性カメラマンが強みで

個人の好みと社会正義

ジャーナリスト・佐々木俊尚さんがvoicyで連載している「毎朝の思考」を聞いている。この人の説教臭くない、それでいて含蓄のある物言いが好きだ。もちろん個人の好みなので、みなさんに強くお勧めする気持ちもない。 その日のテーマは「趣味と市場原理と社会正義を一緒くたにするのは危険だ」という話題。世の中には「今の時代、それはありえないですよ」などと、自分の物差しを勝手に他人にも押し付けようとする人が、結構いる。 例えば、コンビニの書籍売り場は昨今、成人雑誌を置かないのが大部分にな

【記者コラム】「共感」

学生時代、筆者は「企業の目的は利潤の追求である」と学習した。 一方で、総合スーパー、ダイエー創業者の中内功氏は1972年に旧三越の売上高を抜いて当時の国内小売業売上高トップになり、「売上高は全てを癒す」と語った。 企業にとって売上高の拡大は当然ながら至上命題である。そのために新規開拓や既存企業の深耕が必要なのは、営業マンなら「いろは」の「い」だが、その契約獲得に必要なのは何か?である。 以前、新潟県十日町市にあるNPO法人越後妻有里山協働機構シニアディレクターの坂口裕昭

【記者コラム】この作品は、誰のものか。

手塚治虫といえば日本で初めてアニメーションで「鉄腕アトム」。カラーアニメとして「ジャングル大帝」を世に送り出した。 ところが、アニメ製作費が予算と釣り合いが取れていなくて、虫プロダクションを一度倒産させている。その後「ブラックジャック」と「三つ目がとおる」がヒットして返り咲いた。 これらの功績により平成元年(1989)勲三等瑞宝章を授与されている。手塚治虫の功績は、日本にアニメ制作を根付かせて、アニメ文化を発展させた。 しかし、低製作費をテレビ局に売り込み現代のアニメ業

【編集後記】新潟県燕市の「塞の神」

1月14日、道の駅「SORAIRO国上」(新潟県燕市)で開催された「塞の神」へ行ってきました。 県内では「サイノカミ」と呼ぶことの多いこの行事ですが、全国的には「どんど焼き」と言う地域が多いでしょうか。 「大判焼き」など、地域によって名称が変わるものを記事にする際は書き方に悩みます。 この写真の記事はこちらから↓ にいがた経済新聞

【記者コラム】日本人の耐久力が試される

なんという新年なのか。 1月1日夕方に発生した、後に「令和6年能登半島地震」と名づけられる地震の揺れは、新潟にいる我々の足さえもすくませるのに十分な規模だった。1月7日午前現在で死者は126人に達し、不明者はまだ200人以上。人命に係る被害こそなかったが、新潟市では地盤の液状化が甚だしく、家屋倒壊や道路破損などが相次ぎ、その脆弱さが露になった。 こんな時、決まって「自然の猛威を前に、人間のなすすべはない」というようなありきたりな言葉を繰り返すのだが、大規模災害に見舞われる

【記者コラム】「情報多様化社会」 2023年の新潟県から2024年の新潟県へ

今年も新潟県内では様々なニュースが報じられた。新型コロナウイルス感染症5類感染症移行、G7、夏の猛暑、クマによる被害など。大きなニュースだけでも数えればキリがない。そこに天気や事件・事故、交通情報など、身の周りにあるニュースが日常に溢れる。 情報化社会を生きている我々は日々、情報の海に浮遊し、波の色一つ一つに気を配らなければ、日常の生活に支障をきたしてしまう恐れがある。 そんな中、にいがた経済新聞社は「新潟県のニュース」を発信している。「社会」という大枠に関連する情報、行

【記者コラム】30年前の「常識」「日常」「正義」

すっかり年の瀬となったが、相変わらず新聞紙面やニュース番組を賑わしているのは自民党の裏金問題。政治資金パーティーの収入を明確にせずにキックバックを受け、裏金プールする手法だが、今になって考えればこんなやり方は1994年に政治資金規正法が改正された直後に、大なり小なり発見されていたのではないかと思う。 記者がまだ駆け出しの頃、建設業のネタ元を訪ねると「昨日、〇〇の秘書が来て50枚置いていったよ」などとコボしているのを腐るほど見た。考えてみれば1枚2万円のパー券を50枚買えば、

【記者コラム】記事のエッセンス

師走、忙しい季節になると思い出す。私がにいがた経済新聞社に入社して、まだ数ヶ月の頃。特集記事の原稿がなかなか書き終わらなかった。そんな時、当時の社長兼編集長から言われた言葉がある。「時間をかけていい。そのうち本当に必要な内容だけが抽出されてくる。そのエッセンスを記事にしろ」。 仕事を抱え過ぎていた私を励ましただけかもしれない。実際、その後「仕事が遅い」と何度かお叱りも受けた。私自身も現在は、執筆は早いに越したことはないと思っている。当然、早く手をつけたほうが書きやすいし、ネ

【記者コラム】これからの行政組織を牽引するのは、サーバント型首長!?

サーバントとは「Servant」(支援)を意味し、1970年、哲学者のロバート・k・グリンリーフ氏が提唱した実践哲学が元となっている。 特徴はメンバーに奉仕することを基本にするという点で、部下の支援や育成やアドバイスをすることに特化したリーダーシップスタイル。部下の自主性やパーフォーマンス、積極性の向上などを図る。従来のトップダウン型の「支配型リーダーシップ」とは真逆の考え方であり、近年の社会情勢や環境の変化で注目を集めている。 〈意思決定の流れの違い〉 「サーバント型