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読書感想:あの日、君は何をした

今回の作品

今回の話題は、
読書感想:あの日、君は何をした

今回、この本を選んだきっかけは
雨穴さんが書きこみから
興味が湧きまして手にしてみました。

読んだ感想としては、
非常に重々しく、
そして、激しい展開が
描かれていた小説でございました。

特に複数描かれている母親の感情が
幾重にも重なっていく展開は、
非常に考えるものがありました。
そして、ラストの記載も。

終盤までとある事態が空白になった
状態で物語が進むのですが、
最後の空白が埋まるときに
自分の感情として
ゾクッとなるものがありました。
ここまで白く綺麗に描かれていたものが、
その白い綺麗なものをよくみると
小さな非常に小さな黒い穴があり、穴は非常に深い黒く
先が見通すことができないように感じられました。

でも、人間の心理は分からないもの。
序盤に登場した人物は、
一見すると同情的な行動に思えました。
ところが読み進めるうえで
徐々にその人物の行動原理を
知っていくと嫌悪を感じる部分がございました。

だからこそわからない。
人のこころはわかならない。
故にそれを知るために学びゆくのかもしれません。
よく哲学が無駄なものと
揶揄される部分がございますが、
人の心理はそんな簡単にわかるものじゃない。
なぜ、意図も簡単に人の想いを踏み潰せるのか。
あざむけるのか。
その逆もまたしかり。

そして、狭間に居るからこそ悩むことも。
そう人は崖の淵に立っているのかもしれません。
一つでも間違えると漆黒の闇に消えていく。
中には安易にその闇へとダイブする者も居る。
自分の人生の終着地から振り返るとき、
何がまっているのでしょうね。
そんな想いも読み進めると感じておりました。





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