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第13回新潟出版文化賞で審査員特別賞(藤沢周賞)いただきました。


表題の通りです。
拙作「山彦」のAmazonペーパーバック版が第13回新潟出版文化賞で藤沢周審査委員長より審査委員特別賞をいただきました。大変光栄で身が引き締まる思いです。

この賞は、秋に県を挙げて行われる「新潟県文化祭」の一環で、隔年で新潟県内に在住・勤務する人を対象に自費出版系の刊行物を表彰するユニークな賞です。
自費出版系の出版社が権威付けでやるタイプではなく、主に県内で活動する文芸同人誌や民俗学研究会の機関誌などに光を当てる賞というイメージの方が正確かもしれません。県外だと福島とか熊本とか地方新聞社がいくつか同様の賞をやっているようですが、県主催はあんまりない気がします。

審査委員長の地元出身芥川賞作家、藤沢周さんをはじめ審査委員は錚々たる顔ぶれでさすがは県主催の賞、って感じです。あとオンデマンド出版による出版物として初めての受賞っぽいのも嬉しいです。
この賞自体はずっと前から知ってたんですよ。セルパブで活動してる身としてはすごく興味深かった。電子、あるいはオンデマンド出版の今後の普及を見越したような先進的な地方のコンテストだなあ、と。
もちろん成り立ちのコンセプトは全然違うものだったんでしょうけど、ぜひ、この賞をセルパブ関係者に取ってもらいたい思いがあって、願わくばそれが自分であればベストだったわけです。
こういう賞があることをセルパブ関係者に知ってほしいし、県内のインディー文芸の人たちにセルパブやZINEに興味を持つきっかけになれば、とも思ってたんですよ。両者を繋げる、みたいな。
オンデマンド出版もそう。わざわざ高額な自費出版せずとも本を作って売れる、っていうのを新潟の人たちにもっと知ってもらいたい。さらに手軽な電子もそう。
それはきっと新潟におけるインディー文芸発展の一助になると思うんです。今は県内も色んな動きが出てるし、それを下支えするユニークな本屋さんも増えてきました。イベントでも、去年参加した阿賀北ノベルジャムとか、県の観光協会「たびきち」ライターでご一緒させていただいた中林さんが社長に就任したにいがた経済新聞の文学賞とか、そういうものが表に出てきた。元々、新潟日報文学賞とかありましたけど、ここに来て増えてきているというのは、ちょっと凄いんじゃないの?って思う。
そういう動きがある中で、このユニークな賞をもっと盛り上げて欲しいな、ってたんですよ、ずっと。
その中で、なんつーか、年寄り向けの賞じゃなくてベッタベタのエンタメ、しかもホラーやファンタジーにもチャンスがあるんだぜ、っていうのを我が身で証明できたのは良かった。
今度は新潟のインディー系作家の皆さんに「再来年はみんなエントリーしようぜ」とも言いたいです。賞を通じて県内に自分たちの存在を主張していきたいんですよね。ここにいるぞ、と。
で、福島とか熊本の賞も盛り上がって、ZINEとか作ってる人たちにも光が当たればなあ、と思いました。

それにしても2015年にKDPで発表した作品が巡り巡って、こういう晴れ舞台にたどり着いたのは、関係したみなさんのおかげとしか言いようがないです。名前を挙げたらキリがないのでみんなに感謝です。ただ、あえていうなら、同郷のイラストレーター、なかしまなぎささんには本当に頭が上がらないです。だいぶ手間をかけさせてしまいましたし。

なお、作品はKindleストアの他に、

・三条市のSANJO PUBLISHINGさん(メディア向けの窓口はこちらになってます)

・新潟市のニュースナック四ツ目長屋さん(表紙イラスト&装丁担当のなかしまなぎささんも愛するイカしたお店)

・東京の京王線柴崎駅近くshibasaki modさん(本屋じゃないけどすげー良いとこ


でも販売しております。

また、読むだけなら

・阿賀町のヤングが集う津川の風舟さん

・三条市下田の芸能人もお忍びで泊まる名旅館・嵐渓荘さん


他、県央エリアの一部公立図書館などでも読める模様です。
よろしくお願いします。

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