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太陽の女YOHKO⑱ ≪BLACKコミュニケーション ≫~ある日のYOHKOの3ショット:女二人+男のやりとり~


27歳の10月下旬頃。

11月には28歳になる。26歳の年末から通っている行きつけの学生街にある学生サークルのBARに金曜の夜に行った。

学生街には学生サークルなどでたまり場になっているCAFEや食堂やBARがいくつかありこのお店は国立大学生の男が店員になるという決まりがあり10年近くやっている。

2000円でカクテル飲み放題はありがたく、私の自宅近くにはとても大きい繁華街があるけど、学生街ということで安心できるのでタクシー乗って帰ることが多かった。お店に寄る前に、ご飯をどこかで食べて19時台に到着。OPENが19時からでお客は私だけだった。

22時ぐらいに、2次会なのか?

女ふたりと海外の人含めた男3人が来て、カウンターには私だけだったのだが、カウンター近くのボックスに座りうち一人女の子が私の隣にすわり、「久しぶり、去年のクリスマスパーティ以来だね。」と話しかけてきた。

実は私はすぐには顔と名前が一致しないというクセがあり、彼女もそうだった。カウンターには大学生の男の子3人立っていたのだが、そのうちの一人にたいして、彼女は「M!!」、Mさんは「ヒサ!!」とまるで長い付き合いがある言い方をしていた。ヒサコさん(仮名)は私と同じ年で、同じく港町出身だけど、私の出身は4~5万人なら彼女のところは同じ港町でも、6~7万人で、大きな観光ホテルのある温泉街の街の出身だった。

学生時代を終えてこの街にきて、ファッションビル、ショッモールなどの、アパレルメーカーの店員さん、時々東京に仕入れや買い付けにも行っているそうだ。

そういや、去年の10月も気軽に声をかけてくれた後、大学生のスミレちゃん(仮名)、「YOHKOさんって、S君となかよしだったじゃん?」と言ってくれたアサコさん(仮名)という常連さんもできたんだけどさー。

で、Mさんはお水のバイトにハマり、何年も留年したり休学して、24歳にして3年生。ヒゲをはやし、ラッパーだかヒッピーみたいな格好をしていた。このお店は4月と11月にシフトが変わるので、Mさんが復活したのはこの年の4月。

「YOHKOさん、伝説のMさんが復活しますよに木曜日でA君と一緒ですよ。」と店員の一人にT君に言われても、私A君苦手だし、そんなすごい人が私に相手するわけないじゃん(・ω・)。

ところが、4月のとある火曜日にA君と一緒にMさんが来た。たまたまだろう、私の左隣にMさんがその隣にA君だった。

会話は復学仕立ての大学生活と、繁華街のバーで行われるパーティだったようだが、一人でチビチビ飲みながら自分の世界に没頭していた私に「今日いいお天気でしたね?」と話しかけてきた。

でも全然目が笑っていない。

この日は会話を少しかわしたぐらいなのだが、何だか冗談やおかしな返事をして会話になっていない。

時々A君の嘲笑も聞こえてくる。

実はA君はテストでお店に出れないS君の替わりに店番に立ち、はじめて実家時代で専門学校から東京方面にいる同級生の友人が旅行に来たついでに会おうとなって、このお店に友人を連れてきたのだが。

よりにもよってキワドい下ネタの私。ついにA君はキレたのではなく、泣きそうになってつぶれてしまっていた。どうせその事をMさんに話していたんだろう?

この年は5月には新潟の水原自動車学校で、バイクの合宿免許、夏はリゾートバイトに行っていて、ブランク開いてのMさんとは2度目。

ショートボブにピンクのTシャツにGパンの私はとても女子力がなかったのだが、Mさんがカウンターの一つに緑のライトをつけて、店全体を暗くしていた。

トレッドヘアーにしたU君にすわれば?と言われ1~2H無言でカクテルを飲み、MさんはレコードをDJのように回していた。

そこへ2年の「語学の先生とケンカして、留年決定」の相談をしにきた2年のF君が緑のライト1本で緑色に光っていた私を見て目を丸くして、「YOHKOさん僕はこれからSEXをするんです」。

すっかり雰囲気を壊された私は「もっとソフトな言い方ってないの?」

私をにらむMさん。とりあえずかわしたけどその日は。

で少しずつお客さんも入ってきて、カウンターはMさんと私の2人。

「本好きそうだけど、本だってマインドコントロールだよ。」、「世の中には目に見えないこともあるのに、なぜ見えているものだけで判断するんだよ!」ぐらいしかまともな事を言わなかった。それでも私は何とか「Mさんの肌キレイですね。」で切り抜けていた。

ヒサコさんと3ショットになった途端に「コイツ、いい娘だよなー。」と言われた。本当によくわかんない。

そのうち睡魔の襲ってきて、深夜の1時前後にはタクシーに乗って帰った。11月中盤から3月まで、長野にリゾートアルバイトに行き、途中で長野のお酒を送ったんだけどこんなMさんでも、就活をしはじめ東京と実家を往復していたので飲んだかは謎。

で、7月に内定、8~9月は研修。

で2月末までいたのだが、就職が決まってハイテンションなのか、壁ドンされたり、胸を触ったりといったい私をおもちゃと勘違いしているのかなー。とも思ったが、やはり私はこういう風に近づいてくるMさんが好きになっていた。

ヒサコさんとは1年後の冬もう一度Mさんと3ショットになったが、Mさんが卒業後、土曜日もお店に行くようになっても、リピーターでヒサコさんが勤めていた、もしくは勤めていそうなアパレルのお店に行ってもヒサコさんとは会っていない。

ヒサコさんとMさんはつきあったり、一線を越えた関係もあったのかわからないけど、お似合いにも見えた。

でもあの日、まるでお誕生日席にいる感じで、キツイジョークも言われたけど、Mさんも、ヒサコさんも、私も一人暮らしでいろいろがんばっているという共通点もあり、楽しい空間をすごした事を私は忘れない。

本当は別の3ショットもスピンオフで書こうと思ったけど、めんどくさいのと、まだ笑えないのと、こういうステキなお話を書いていたら、どうでもよくなりました。夜のコミュニケーションという意味合いになったけど、まあいいかー。


※ドロドロしているのかそうじゃないのか分かりにくいですね。

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