度々起きる、デザイン思考の停止について。

 考えることが出来ない‼︎

 くすみがちな九月も下旬に差し掛かろうとしているところではありますが、本日発生した異常事態、「思考停止」についてまとめたいと思います。これは自身がこれから制作の仕事をしていく上で、いや、生活をしていく上で非常に由々しい問題であります。

 これを読んでおり、かつ私のことをよくご存知の方であれば、「あァ、いつものやつね…」と思われるかもしれません。そうです、いつもの。なんだけどさ。7時間続いたんだよ。これが、作業中ずっっと。割と休憩挟んだり、ちょっとタバコ吸いに行ったり、なんならリファレンスを集めてたりすると少しは考えられる頭になってきたり、なんなら調子が上がったりするんだが、今日ばかりは全く頭が働かきませんでした。というか、ひと月ほど前、ちょうど仕事が始まってから私の思考がその傾向にブンブンに振れていることに、生命の危機を感じます。

 この状態異常って言うのはかなり厄介で、考えられなくなる以外にも、自身の作業スピード、判断力、集中力、が著しく鈍ります。それによって、心身の健康にも非常に重篤な影響を与えることがこれまでの生活で分かっているのですが、肝心の原因がわからないのが非常に問題です。

 疲れた頭ではありますが、このいつ終わるかわからないふざけた地獄を味わい続けるのは全く以て御免であるため、本日は家路にて、この「思考停止」の原因を究明していきたいと思います。

 今更ですが、「思考」という文字だと、大袈裟にまったく何も考えられなくなると思われそうで不本意であるため、以降は横文字で恐縮ですが、「デザイン思考」と明記させていただきます。

 さぁ、原因の究明だ!と意気込んだは良いのですが、思えばデザイン学科で同輩たちと学んでいた際、ガチガチの「デザイン」と言うものをやっていなかったような気がします。いや、多分気づいてたんだけどね…、なかなか認められないものですよ、こういうのは。
 カリキュラムのせいにしたり、未曾有のコロナウイルスのせいにして、自身の無力を正当化するすることは容易ですが、いざ実際に他の人と自分とを比べてみると、あの時も、あの時も…、あの時も!、同輩たちとは別のベクトルで様々な課題をやっていたような気がします。
 他の人が考えつかないようなアイデアを出している。と言えば聞こえはいいですが、実際の成果物を見てみるとどれも微妙…。今思えば、とりあえず企画とプレゼンで釣っといて、「ヘェ、おもろいね。」で、最低限評価を得ている、と言った印象です。しかも、その「おもろいね。」で満足をしていて、完成度を上げることをサボっていたため、肝心の腕前が今ひとつのまま今日の日を迎えてしまった。ということです。

 別のベクトル、と先ほど申しましたが、アイデアを出すだけ出して、肝心の「纏める」過程をほぼ無視していたため、一つベクトルが足りていない状態といった方が適切ですねこれは。当たり前ですが、考えたものを纏めることまででデザインです。どちらが欠けていても成立はいたしません。であれば、私はデザイン学科に4年半在籍しているにも関わらず、デザインというものが身についていないことになります。やば。まぁでも身についていないことをやろうとしたって出来やしないのは当たり前と言えば当たり前か…。

 と、いけない。また思考が停止してしまいそうでした。デザインが身についていないにしても、上の文章が書けるように、過程については把握しているはずです。であれば、曲がりなりにも成果物に辿り着くことは出来るはずです。現に出来ていた。今までは。

 ここで最近現れたもう一つの要素、「仕事」について考えてみましょう。私はこの「仕事」というものが、大大大大大、ア゜ーもう、大嫌いです。何故ならやらなければいけないから。やらなければ誰かが困るから。自分の行為ひとつで誰かの何かが決定することが本ッッ当に大嫌いなんですよこれが。でもこれやらないならやらないでまた周囲の目が冷ややかなんですよ。だからどんな仕事も真面目にやるんです。「せめて一生懸命やっていますよ」のポーズを取るために、仮に失敗をしたとしても、それは精一杯やっての失敗でありますから。さらに目の前のことを一生懸命やっている感じを出すと、さらに厄介なことを任されずに済むんですよ!

 と、考えを書き殴っていると、だんだん繋がってきますね。これは自身がサボってきた「デザイン」が、大嫌いだけどやらなければどうしようもない「仕事」と、ぶつかり合うことによって起こる脳のバグです。我ながら初めて知りました。この脳のバグが発生することによって、今まで唯一人並みに出来ていた、「アイデア出し」すら出来なくなってしまいどうしようもなくなってしまう、といったメカニズムでした。

 ここまで散々、嫌だ、出来ない、と言ってきましたが、しかし実際問題どう足掻いても「制作自体は好き」であり、デザインやら何やらを「仕事としてやりたい」と、思ってしまっているということが不思議でなりません。こんなに面倒臭いカスのメンヘラだからこそ、今まで好きなことだけ齧って勝手散々サボり倒してしまった、というわけですねこれが。

 結論を申し上げると、今起きているのは何ら複雑でない所謂身から出た錆であり、起きるべくして起きたことであるから、特に心配することはないということです。多分私以外の皆もこの苦しさ、恥ずかしさは、どこかで絶対に経験したことがあるはずなのです。それを一人一人が十色の方法で乗り切り次のステップへと進んでいるのでしょう。私は周回遅れでのスタートとなるわけで、これを乗り切った皆々様にはこの上ない尊敬と畏怖の念を持ち、遅れをとっている私と共に活動をしてくれていることに常々感謝をしながら、日々精進していきたいと考えております。何卒よろしくお願いします。

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