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フランス語と英語#2 | マクロン大統領はFranglais使い過ぎ?!

『フランス語と英語』シリーズ第2弾👏
français (フランス語) + anglais (英語) が組み合わせられた « Franglais (フラングレ) » の話題について書いていきます!

第1弾では、英語とフランス語バイリンガルのhumoriste* (コメディアン) についてお届けしました。
Paul Taylor という名前のコメディアンの面白い動画を観ながら、2つの言語に触れられるYouTube動画をご紹介しています。
※前回記事が気になる方はこちら↓↓


今回は、フランスのEmmanuel Macron (エマニュエル・マクロン)大統領 が使う « Franglais » を、YouTube動画を通してご紹介します。
フランスを代表する存在であるマクロン大統領。
一国の大統領が、母国語のフランス語ではなくFranglaisを使うことに対する国民の反応は果たして、、、?

マクロン大統領はFranglais使い過ぎ?! 

マクロン大統領は、英語でのスピーチも難なくこなす姿をよく見かけます。
国際社会で存在感を示すためには重要な英語力ですが、フランス語の価値も忘れてはいけません。
国のアイデンティティを大切にしていないと捉えられてしまうこともあるようです、、、。

フランス大統領という存在だからこそ、フランス語と英語の難しいバランスをうまく保つお手本を見せて欲しいですね!

◆ 証拠動画1- 経済サミットの名称がFranglais

Macron abuse du franglais? Même Philippe semble le penser
LeHuffPost - YouTubeチャンネル
マクロン大統領は franglais を使い過ぎ? Édouard Philippe (エドゥアール・フィリップ) 首相でさえ使い過ぎと思っているようだ
なんとなく日本語訳

マクロン大統領は、フランスとヨーロッパの経済回復を目指し、2018年に大規模な国際経済会合 « Le Sommet Choose France (チューズ・フランス・サミット) » を立ち上げました。
このサミットは、フランスの魅力を発信する国際的なイベントとして毎年開催されています。
2019年以降、フランスはヨーロッパ最大の外国投資受け入れ国になる等、Choose France が経済促進に大きく貢献していると言えます。

一方で、このイベント名称が英語表記であることに疑問を覚えた人も多かったようです。
外国からの投資誘致を促進するためのイベントなので、外国向けに英語にしたくなる気持ちも分かりますが、フランスの魅力を発信するという趣旨を考えると、フランス語で母国の価値を伝えるべきという意見も否定できません、、、。

(参考)Choose France 公式サイト:
https://www.elysee.fr/emmanuel-macron/choose-france

■ 動画で出てきたFranglais
・#ChooseFrance (投資政策の名称)
・une start-up nation (スタートアップ・ネイション)
・le business model (ビジネスモデル)
・la silver économie (シルバー経済/銀髪経済)
・le crowdfunding (クラウドファンディング)
etc.


◆ 証拠動画2- フランス語圏のイベント直前でもFranglais

Avant le sommet de la francophonie, Macron perfectionne... son franglais

La "start-up nation" est de retour quelques heures avant l'ouverture du 18e sommet de la francophonie à Erevan où est notamment attendu le président français. Pourtant lors de son intervention devant la "French Tech", réunie le 9 octobre 2018 à la Station F à Paris, Emmanuel Macron a comme à son habitude enchaîné les anglicismes. Enjoy...  
LeHuffPost - YouTubeチャンネル
フランス語圏のサミットを目前に、マクロン大統領は完璧な … フラングレを披露

あの「スタートアップ・ネイション」が、
エレバンでまもなく開催の
第18回 (正しくは第17回ですが、記載のまま訳します) 
フランコフォニーサミットの数時間前に戻ってきました。
これは、フランス大統領の参加が特に期待されるサミットです。
しかし、2018年10月9日にパリのステーションFで開催された「フレンチ・テック」でのスピーチ中に、エマニュエル・マクロン大統領はいつものようにアングリシズム*を連発しました。"Enjoy" ...
なんとなく日本語訳
(*英語以外の言語圏において、英語の語句を使うこと)

2018年10月7日から12日の6日間、アルメニアのエレバンで開催された第17回フランコフォニー・サミットに参加したマクロン大統領。
そのサミット直前、「フレンチ・テック」というスタートアップのイベントでのスピーチが物議を醸しました。

マクロン大統領は、Franglaisをたくさん使ったスピーチを披露したため、
テクノロジー分野に詳しくない人にはほどんど理解ができないほどでした。
新語が多いテクノロジー領域とはいえ、フランス語で表現できる部分をほとんど英語で言葉にしてしまい、メディアからもかなり批判されてしまいました。
そんなマクロン大統領は、「フレンチ・テック」出席後すぐ、第17回フランコフォニー・サミットに参加しましたが、
フランス語の魅力を伝えるスピーチも、残念ながら説得力に欠けてしまいますね、、、。

(参考)
・Le18e sommet de la Francophonie 公式サイト:
http://www.francophonieerevan2018.am/fr/actualits/jeunesse-francophoniedelavenir.html
・La French Tech (フレンチ・テック) 公式サイト:
https://lafrenchtech.com/fr/

■ 動画で出てきたFranglais
・une start-up d’État (スタートアップ・ネイション)
・deep tech en France (フランスにあるディープテック)
・des leaders (リーダーたち)
etc.

・・・

マクロン大統領がFranglaisを使っている姿を見て、皆さんはどう感じましたでしょうか。様々な意見があると思いますが、言語を守っていくことに関しては、外国語を学ぶ日本人にも共通する課題だと思っています。
フランス語を学ぶと同時に、母国語に誇りをもって常に正しく使えるようにしておきたいですね!

マクロン大統領はさておき、やはりFranglaisの部分だけを編集した動画は見てて面白いですね!
『フランス語と英語』シリーズ、次回も面白い動画をたくさんご紹介していきますので、どうぞお楽しみに✨

・・・

🎵おすすめ楽曲🎵
今回は、フランス語と英語をミックスしたバイリンガルのアーティストを選びました!
フランス出身のMarie Seyratとアメリカ出身のBruce Driscollで結成されたインディーポップバンドFreedom Fry (フリーダム・フライ) 「Everybody's Talkin' - French」をご紹介します!
このデュオは他に、フランス語と英語で歌った曲もあるので、是非チェックしてみてください!

◾️nihongo_françaisプロフィール
某大学のフランス文学科で出会った仲間3人で、フランス語・文化情報メディア、『nihongo_français』(ニホンゴ・フランセ)を作りました。
20代のメンバーそれぞれの視点で、フランス語勉強やフランス語圏の様々なテーマを取り上げ、ざっくばらんに書いていきます。

お問い合わせは、InstagramのDMよりご連絡ください。
Instagram:@nihongo_francais
créé par Lolo, Angèle, Pomme

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