フランス語圏の文化通信#13 | Lundi Vert - ベジタリアンな月曜日
近年日本でも、ベジタリアンやヴィーガンと言った言葉をよく聞ようになりました。今回は、日本よりも菜食主義への考え方が進んでいるフランスのLundi Vertという活動を紹介します☘️
Lundi Vert とは?
Lundi Vert を直訳すると「緑の月曜日」
環境保護のため、動物の命を守るため、そして自分の健康のために、毎週月曜日は肉や魚の摂取を控えよう!というフランス全土の活動です。
といっても、Lundi Vert の発祥地はフランスではありません。もともとには、2003年にアメリカから発信された “ Meatless Monday” という活動があります。Meatless Mondayも、週1回は肉と魚を摂取しない、というコンセプトになっています。
2019年、Meatless Mondayをモデルとして、Laurent Bègue (教授)とNicolas Treich (農学者)がフランスの食事習慣を変えようと、1年の期限つきで Lundi Vertを始めました。
その活動を支えたのが、署名活動をした500人の著名人です。その中には、Yann Arthus-Bertrand (写真家)や、Juliette Binoche (女優)もいました。また、動物保護団体の支援も得ていたことも特徴的です。
Lundi Vert はフランス全土に広まりました。参加者は、毎週月曜日に肉/魚の摂取をしなかったかどうか、オンラインで回答することになっています。すると、メッセージとともにヴィーガン用のレシピを受け取ることができます🥗
自分でレシピを考えなくていいので、家でも簡単に楽しくできますね!
また、788の大学の学食がこの活動を取り入れ、月曜日にはベジタリアン向けの食事を提供するようになりました。
Lundi Vert に賛同する学生たちの声☝️
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効果について
週に1度、肉と野菜の摂取をしないことにより、約15%も摂取量を節約できると言われています。3つの観点から調べてみました。
🌍環境への影響🌍
人間が口にするための動物を育てるには、大量の水と飼料が必要であることから環境破壊が懸念されています。生きるために大量の水を必要とする人間ですが、私たちが食べる動物を育てるにも同等以上の水が必要なのです💧
また牛のゲップには、温室効果ガスの一種とされるメタンガスが含まれていて、牛一頭で27kgもの温室効果ガスに相当すると考えられています。牛は肉類の中でもとりわけ、含まれる温室効果ガスが多いのです。lundi vert を取り組むことによって、人間1人当たり年間100kgもの温室効果ガスを排出しないことになるそうです。
参照ウェブサイト: mangerdusens
🐮動物への影響🐮
毎日、人間の栄養のために犠牲になっている肉や魚は私たちが食べる量を減らすことによって、間接的ですが、その尊厳を守ることができます。もっとも、「食べるために殺す」というおおもとの量を減らす必要もありますが。それでも、大勢が週に1回でも肉と魚を食べる量を減らせば、多くの動物へ敬意を払うことができるでしょう。
👤健康への影響👤
赤肉を摂取しすぎると、癌や脳卒中などの発症率が高くなると言われています。また糖尿病や肥満といった病気にもつながるので、必要以上の摂取は、人間の命をも脅かすわけです。よって、特に食べ過ぎている人にとっては、こうした恐ろしい病気の予防に効果的です。
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こうして問題と効果を挙げてみても、なかなか自分たちの生活には結びつきづらい部分があります。ただ、個人的には、肉や魚が大好きでよく食べる人たちにとっても、週に1回から始められる lundi vert は取り組みやすい活動だと思います🌱
メンバーのPomme は早速、昼食は肉を摂取しないという活動を始めてみました(魚はどっちにしろ食べれないので安心です😮💨笑)
皆さんが環境や健康、動物の命のためにやっていることがあれば、ぜひコメントで教えてください!
🎵おすすめ楽曲🎵
今回は、Tyroというグループの « Ta planète » (君の地球) という曲を紹介します。la planète には惑星のほかに「地球」という意味もあります。歌の中にある « ta planète, ta maison, ton trésor que tu maltraites » (虐げられているが君の家でもあり宝でもある地球)というフレーズがとても心に刺さりました。地球のことを考えながら聴いてみてください🌎
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