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鼻歌(にほんごどうぞ#6)

皆さんはハミングをしながら仕事をしたり運動したりすることがありますか。このハミングのことを日本語で「鼻歌(はなうた)」といいます。

私が最近、通っている歯医者さんは鼻歌を歌いながら治療をする人です。歯医者さんが鼻歌を歌っているのに気づいたのは私の歯の手術の準備をしている時でした。「準備するからちょっと待ってねー」と言いながら歌っていました。手術といっても数十分で終わる手術だったたので、私はそれほど緊張していなかったのですが、鼻歌を歌って準備している歯医者さんを見るとほほえましい気分になりました。そして「ドクターはこの仕事が好きなんだなあ、リラックスして楽しくやっているんだなぁ」となんだか安心して手術を受けられました。

また、私は空手教室に通っているのですが、空手の先生はいつも稽古を始める直前までJ-POPの鼻歌を歌いながら着替えたり、準備をしたりしています。これもまたリラックスした雰囲気を作り出していて、その間、生徒たちもおしゃべりしながら軽く準備運動ができます。が、稽古が始まるともちろん先生の鼻歌はやみ、一瞬でピリッとしたまじめな雰囲気に切り替わるので、生徒の集中力が一気に高まります。

鼻歌2

この歯医者さんや空手の先生のケースのように、リラックスして仕事をしている人の鼻歌は、周りの人にいい影響を与え、その人の鼻歌の有無でムードを切り替えることもできて、良い面が多いように思います。

ただ、私自身はあまり鼻歌を歌わないタイプです。
そのかわりに仕事を始めるときには、重みのある演歌や民謡、R&B(Rhythm & Blues)を聞くことが多いです。鼻歌派の人には、「重いヤツだな」と思われるかもしれませんが、特に労働歌(ろうどうか)や哀歌(あいか)というジャンルを聞きます。決して仕事がつらい、というわけではないのですが、気分を落ち着けて、一歩一歩進むための伴奏を求めているという感じで、こちらのほうが合うのです。

最近はYoutubeやSportifyで、その日・その時の気分に合うジャンルの曲が一つのセットになって長時間聞けるものもたくさんありますね。皆さんが思わず鼻歌で歌ってしまう曲やおすすめのジャンルがあればぜひ紹介してください。

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