ドイツ生まれが見た「ここが〇〇だよ、日本の中学校!」
長女の日本の中学校での短期留学(体験入学)がちょうど半分を折り返した。
今までに長女がしたコメントから、日独の中学校の差異を見てみたい。
但し、長女は幼稚部から補習校に通っているし、家庭もまあ日本的なところがあるので、日本風には慣れている。
100パーセントドイツ生まれ、ドイツ育ちであれば、もっと違ったところでも発見があることだろう。
ここがいいね、日本の中学校!
体育
2クラス合同で、ダンスかソフトボールの選択(男女分けじゃない!)ソフトボールは男子がちょっと多いくらい、ダンスは女子が3分の2だったそう。
男女分けではない、好きなものをできるという点ではいいのかもけど、ドイツのようにクラスでやることで不具合はないんだから、分けなくてもいいと母は思った。
(成績は男女差を加味してつけられる)給食
おいしいときもある、とw
おいしい日とそうでない日の差は大きいらしい。
特にパンやソーセージはドイツのがおいしんだね、と言っていた。
洋食は日本人好みに作ってあるというのもあるし(パンは日本人はふわふわ好きだけど、ドイツ人はぎっしりのが好き)、もちろん素材や作り方自体がドイツの方が歴史が長い分おいしいのは理にかなっている。
ドイツは昼食前に基本的に授業が終わる。
クラブ活動や一部の学年で午後授業がある場合は、弁当持参か食堂を利用する。
食堂のメニューは1日当たり3種類ほどから選べ、ベジタリアンメニューもある。
食堂メニューなので、すっごくおいしくはないけど、まあこんなもん?
1食4ユーロ(約600円)ほどなので、1食200円程度(多分支援が入っている)と比べると、3倍近く高い!掃除当番
当番のシステマティックさに感動して、事細かに手順と役割を話してくれた。
「初めに机を全部前にして、掃いて・・・」というのは、母には当たり前のことなので、感動に共感できなかったけども!
ドイツは基本的に生徒は掃除しないで、業者が入っている。
姉妹の学校は珍しく、公共部分の掃除を週替わりでクラスが担当し、クラスの中で担当を割り振るものの、掃除の仕方そのもの、使い方そのものが日本に及ばないので、新しくてきれいな校舎がいつも残念な状態だ。
授業時間
1コマ50分なので、とても短くあっという間に過ぎるそう。
ドイツは学校によりけりで、小学校はどこも45分、5年生からは娘たちの学校のように90分制が増えてきた。
基本的に教室移動があるので(先生の部屋に生徒が向かう)、2コマ連続性にすると頻繁に移動しなくて済む。
ここが変だよ、日本の中学校!
服装が不自由
髪の毛は長いと1つに結ばないとならない!
ゴムの色は自由だけど、髪飾りは禁止。
ピアス、アクセサリー禁止。
ドイツでは制服すらないし、髪の毛もアクセサリーも自由だ。
赤い髪の毛にタトゥー、顔中ピアスだってかまわない。
姉妹の学校はドイツでは珍しく、制服がある。
ロゴ入りのTシャツやポロシャツなので、多少は統制感がある。更衣室がない(着替えるところがない)ので、体育がある日はみんな制服の下に着ていく。
体育の授業があるまでは制服でいないといけない。
体育の授業のあとは、体操服のままでよい。
これは、ちょっとかわいそうだと思った。
私は中学から女子校だったので聞いた話だが、2クラス合同で行うので、1組は女子の着替え、2組は男子の着替えなどに使うと聞いたことがある。
せめてそういうような形でもいいので、着がえられるようにしておかないと、暑い夏のさなかにも体操服+制服で通学することになるのではないか・・・
ドイツはそもそも制服がないので、朝から体操服で行く生徒もいるし、うちの子らは更衣室で着替えることもある。
但し、更衣室は他の体育があるクラスも一緒に使うので、かなり狭いようだ。(5~13年生まで一緒の学校のため)発言するときに挙手しないで、勝手にしゃべる。
(娘一人だけ手を挙げていたらしい)
これは、新しい取り組みなんだろうか?
私の知る日本は挙手指名制だった。
公平になるようにとかでそういう取り組みをしている学校があるらしいと妹が言っていたが、挙手するのと、勝手にしゃべるのとで、公平さは変わらないと思われる。
公平さというなら、順番に当てていく(それでも問題が違うので、完全に公平ではないが)方がいいんじゃないか?
ちなみに、そんなのドイツでしたら収拾つかなくなる!先生が何もしない+学級会の決め事
学級会で委員決めなどをしたらしいけど、先生は全然進行しないでいたらしい。
だから、全然決まらず、推薦で投票したんだけど、1位~3位の人は断わり、4位の人が引き受けたらしい。
(時間内にきまらず、放課後まで話題が延びたらしい)
自主性とかそういう視点なのかもしれないけど、それなら司会を選出するなどの手順を教えるべきではないかと思った。
選ばれた人はもちろん断ってもいいけれど、選んでくれた人への信頼を示すのが筋ってもんなんじゃないかと思った。
日本のそういう教育はちょっと迷走中・・・?
ここがかわいそうだよ、日本の中学校!
英語は先生の発音が悪くて、何を言っているか分からない。
外国人のティーチングアシスタントがいるけど、毎回はいない。
まあ、しょうがない。
ドイツのフランス語のクラスの先生も発音が悪い人がいると、長女自身言っていた。
理想としては、文法を母語話者が、会話をネイティブがと担当するのがいいんだろうが、その後に控える受験にそのネイティブとの会話が生きる部分が少ないのだろう。休み時間が短い
延長する先生もいて、トイレに行く時間がないときもあるとか・・・
ここが大変だよ、日本の中学校!
テストが1日で5科目ある
ドイツの学校はテスト期間は特になく、先生が思い思いに日程を決める。
そのためよその学校は成績をつけるのに都合のいい週にかたまりがちのようだが、娘たちの学校は週に2つまでしかテストを入れてはいけないことになっていて(学校が配慮してくれていて)、ある程度ばらけるので、勉強はしやすい。
体育の準備運動だけで疲れる
走って、動いて、ストレッチして、というのを一通りやって、すごく疲れるそうだ。
おまけに50分しか授業時間がないので、あっという間に終わってしまうそう。間食をしてはいけない
休み時間の話ともかかわるが、ドイツの学校は休み時間のたびに持参しているスナック(パンや果物、おにぎりなど)を食べる。
それに慣れている長女は、朝食から給食までの時間が長いことを嘆いていた。
また、後半戦もたくさんいろいろな経験をして、多様なものの見方を身に付けて帰ってきてほしいと思う。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?