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「上級国民」…


先日もここでも書いた問題がまだ波紋を広げている。

  特にこの「上級国民」という言葉がtwitterなどでは凄まじい勢いで拡散し、多くの人の反発を招いている。

   勿論、上の記事や、先日も紹介したハフポストの記事などで、“池袋の事故は運転手が骨折で入院したから逮捕されなかった、逮捕されなかったからマスコミも「容疑者」とは呼べず、匿名にしたり、「さん」づけにしたりしている”といった事が散々、説明されているのだが、それに納得する人は少ないようだ。

   ただ、それも当然で、安倍礼賛の本を書いた元TBS記者がレイプで逮捕直前から無罪放免になったり、慶応大生がレイプで5回も逮捕されながら検察がまた不起訴にしたり、といった事態が続いているのは事実。勿論、警察や検察だけではなく、こういう事への追及が甘いマスコミも同罪と言っていい。

   更に言えば、最近の安倍と麻生を「忖度」した関門海峡の道路の問題から、安倍のお友達だけが獣医学部開設を認められた加計学園の問題、安倍昭恵と籠池夫妻の森友学園、等々…安倍政権下で友人や知人、仲間内を優遇するような「縁故主義(ネポティズム、クローニズム)」が露骨になり、蔓延しているのも事実だし、権力者に近しいことでこういう恩恵を得る人々、富裕層などを「上級国民」と呼ぶのも決して間違いではない。

   それに、不公平感やこういう人々への素朴な反感が国民が政府や権力に抗う力にもなっていく訳だし、これが安倍の悪政に無関心で、唯々諾々として従っている今のこの国の人々が目覚める契機になれば、決して悪いことではないだろう。

   ただ、この「上級国民叩き」は理屈や理論ではなく、“素朴な反感”という「感情」によるものだけに、それこそ上級国民でもない下っ端の公務員まで叩くような「公務員叩き」や、“犯罪者は何でも死刑にしてしまえ!”の処罰感情だけの「厳罰化」や「私刑」などの悪しき動き、謂わば敵を間違えたような運動にも利用されやすい、という側面は持っている。この点だけには、注意が必要だし、ただ感情に流されないようにする為にも、上の記事などで「逮捕」や「容疑者」の呼称の問題などの知識はちゃんと得ておくべきかもだ。

   そして、もう一点。今回の事故についてはここでも書いたが、ただ「上級国民」の元官僚を叩くのではなく、クルマの問題を一切問われない、それこそ「上級企業」のトヨタや、それに配慮するマスコミや警察、国交省、裁判所などについてもぜひ考えて貰いたいと思う。

   事実、   「縁故主義」には、その一形態として政治と企業が癒着する「縁故資本主義」というものも存在するのだから。


※phot by Pixabay

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