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小説家:百田尚樹さん

百田尚樹さんは、各方面で話題となるマルチな才能を持った有名人です。
小説家としてこれまでとても素晴らしい作品を数多く発表されています。(早く全作品を完読したい!)
個人的に物凄く興味があるので、小説家としてのご本人について私の知っている情報をまとめました。

■実績(個人の調べ)

小説家の世界はとても厳しいと言われます。新人賞とった小説家でも5年以内に半数となり、10年以内に99%いなくなる、との事。その世界で15年生き残っている百田さん(2021年8月現在)。実績が無いとできません。

・永遠の0:546万部
・カエルの楽園:30万部

【2019年9月】
総刷り部数2000万部突破。脚掛け13年(実質10年間)
 ※100万部でも物凄い、と言われるのに2000万部はケタが違う。
【2021年初頭】
10年連続、毎年の発行部数100万突破(共著含む)
 ※プロ野球:巨人の原監督も絶賛。(ご本人とも繋がりがあるようです)
 「影法師」「風の中のマリア」「ボックス」など
【2021年2月】
「幸福な生活」祥伝社文庫(2013/12/12)
100万部突破 ※三方金特装本(さんぽうきんとくそうぼん)

因みに、新潮社では10万部を超えると、革装本(かくそうぼん。革で作った本)が作られる。百田尚樹さんは3冊の単行本、5冊の新書、全て10万部超えている。

■小説家というビジネスに対する考え(ご本人曰く)

・「小説というのは「面白いか、面白くないか」が全て。」
・「売れなければ意味がない、売れなくて良いものならブログで書く。」
 ※また、ただ単に売れれば良い訳ではない。売る為に、自分の信条を押し殺したり、妥協したり、誰かに阿ね諂ったりはしない。

■同じジャンルのものは書かない

全て違うジャンルを選んでいます。
ご本人の拘りだそうです。
 ◎ジャンルの例(私感。※ご本人は発表していません。)
大東亜戦争、石油、多重人格、整形、出版社、江戸時代、ボクシング、国史・通史、等

その他にも、
・シリーズものは書かない
・続編やスピンオフは書かない
・三冊連続で重版がかからなかったら引退する
と明言されています。
※ただし「カエルの楽園2020」は続編です。その理由は作品内に書かれていますので是非チェックを。

■凄い、と感じるところ

◎人間の奥底に持っているブラックな部分を隠さない。抉って表現する。
人生はキレイ事ばかりではないのだが、小説やドラマではオブラートに包みながらブラックな描写を隠しがちである。(特に近年のテレビでは、やんわりした描写しかしなくなった。自粛規制。)
百田尚樹作品はそこも避けずに表現している。
そして、ブラックだから載せるのではなく、それも人間の一部であり、どこか温かみを感じさせ、共感させる表現にしている。(物語に真実味が増していく。)

落語家でいうと、立川談志師匠のような魅力と言える。
ブラックな事を言って一瞬ひいてしまいそうになるが、よく聞くと温かくて引き込まれる。

◎圧倒的なインプット力
上述の通り、色々なテーマで小説を手掛けているが、どれも中途半端な知見ではない。
細かい情報や専門的な情報を避ける事なく、作品中に分かり易い表現で説明している。これは上辺だけの知識では出来ない。
また、巻末に参考文献リストが載っている事があるが、圧倒的な情報量を参考にしている事が分かる。
取材も色々とされていると聞く。
おそらく専門家でも納得するであろう。
圧倒的な情報量が物語に真実味を与え、世界観を深くしている。
また、次々と作品を手掛けているということは、インプットスピードも早いのだと思う。

◎アウトプット力
とにかく分かり易い表現、と言うしかない。

トランプ前アメリカ大統領とある意味似ている。
トランプ前アメリカ大統領のTwitterは、反対派からは時に”小学生レベルの語彙力”と揶揄されるが、その誰にでも分かり易い言葉・表現はメッセージ性が強く、伝わりやすい。逆を言うと、やろうと思ってもなかなか出来ない。決して幼稚ではない。
 ※難しい言葉でかっこつけたがる人がいるが、結局、自分に酔って終わってしまう人が多い。

○表現力
・読み始めるとぐいぐいと物語の中に引き込まれる。
・人が何に対して興味を持つかの理解が素晴らしく、読者を飽きさせない。
・人間に対する温かいまなざしが感じられる。
・男性なのに、女性の恋愛心理を表現する作品がいくつかあるのだが、全く違和感を感じさせず、「本当に本人が書いているのか?」と思わせる。その違和感も物語を楽しませている。

○構成
・「最初の1ページ目が物凄く重要。もし、1ページ目がつまらなかったら2ページ目以降は見られない。」とご本人が言っている。
確かに毎回1ページ目は興味深い内容になっており、今後も1ページ目を楽しみにしたくなる。
・”布石や伏線”、”過去・現在・未来”が上手く散りばめられており、先の展開を想像するのが楽しい。
・主人公の主眼で終始する物語もあるが、中には色々な立場からの目線で語られる事もあり、物語を複雑にしながらも分かり易い表現なので混乱させず、面白味を増している。
・2度読みたくなる。単純な勧善懲悪(ハッピーエンドで終わる)であれば1度目で満足するが、百田小説はそうではない。確かに1度目はすらすらと読み終えて爽快感があって満足するのだが、よくよく想い返してみると、ちょっとモヤっとした感情も芽生える。それは、物語には人間の奥底にある様々な感情が描かれていて、それらを捉え切れていなかった気がしてくる。それをちゃんと確認したくなってくる。

その他

・2014年にイランに国賓として行かれています。海賊と呼ばれた男、の作品がヒットした事により。※ただし、2021年現在のイラン政権に百田さんは否定的な見方をしています。
・マジックが得意。若い頃、マジックでアルバイトしていたことがあった為。カードマジックとコインマジック等。

まだまだ私ごときが小説家:百田尚樹先生の事を書くのは恐れ多いのですが、今後の人生の良いヒントになると思って書きました。
まだ全作品を完読していませんので、他に多くの興味深い情報があると思っています。
古今東西、アーティストはたくさんいますが、特定の方にフォーカスする事は興味深いですね。知れば知るほど興味はつきません。

※百田さん作品集、マガジンにしています。
下記をまとめています。
【輝く夜】200711
【風の中のマリア】200903
【幸福な生活】201106
【プリズム】201110
【大放言】201508
【鋼のメンタル】201608
【カエルの楽園】201602
【カエルの楽園2020】202006

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